編集マンが震える動画「映画大好きポンポさん」

「映画大好きポンポさん」に三度泣かされました。

クラスで最下層だった僕は学生生活になんの喜びも見出せず授業が終わると逃げるように家に帰って映画ばかり見ていた。映画だけが僕の世界だった。

前半は平凡な展開が続くので油断していたら、中盤の編集シーンからがこの作品のキモでした。

フィルムに焼き付いた制作者の魂は 時を超えて血統の如く 次の世代に受け継がれて行くものなのよ

説明的なカットを切り捨てることの大変さ。

三徹、追撮、資金集めまで出てくるともはや単なるエンタメではなくチュートリアルです。

なぜ自分に監督を任せてもらえるのかと質問したジーン君に、ポンポさんはこう言います。

「ウチの若いスタッフの中で一番目に光がなかったから」

すごくないですか。

「目が輝いている人に映画は撮れない」とポンポさんに見込まれた「目が死んでいる」ジーン君の世界に飲み込まれてしまいました。(これってもしかしたら映画を見ている私のこと?)

心の中に蠢く社会と切り離された精神世界の広さと深さこそが その人のクリエイターとしての潜在能力の大きさだと私は確信しているの。

「目が輝いている人に映画は撮れない」というのは、私もしばしばであった経験則です。

「誰のために作るのか」という問い

相手はもう一人の自分でしょ。

誰か一人その映画を一番見てもらいたい誰かのために作ればいいんだ。そうしたらフォーカスが絞られて作品の輪郭がぐっと立つ。

自分の脳みそに空いた錆びた鍵穴にメッセージがガンガン刺さってきました。

スクリーンを埋める観客は多くありませんでしたが、 構図や色彩、暗喩も決まっていて、監督の手腕と本気度が伝わってきました。(繰り返し見に耐えられる作品なのでありがたい)

本編の中でも語られていたけど、ニューシネマパラダイス。でもなんでこのタイトルなのだろう。

映像制作者なら見ないと後悔する作品です。

平尾隆之と今井剛が語る「映画大好きポンポさん」映像編集の世界(前編) : ニュース – アニメハック