動画編集。相場価格はいくらですか【動画有】

動画制作お金
フルタニ
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。

制作をプロダクションに依頼する仕事もしていましたのである程度の相場観はあります。

これから迎える映像の時代。映像編集にかかる経費を知っておくことは大切です。

今日は動画制作の価格を考えてみます。

動画づくりにかかるおカネの話

放送局で働く編集担当者は大きく分けて雇用(放送局員)と業務委託です。

雇用は主にニュースの編集担当です。編集担当は報道に直接タッチすること、速報性や信頼性、中立性などに対する責任が求められることから委託になじまないのが理由です。

優秀な編集マンは独立しています。そこそこ優秀な編集マンは編集プロダクションに所属していますが、いい仕事は制作者から直接お呼びがかかります。

経費の内訳。特に人件費の構造を頭に入れておくと、自分がフリーランスになった時のことや、仕事を回す立場に立った時、外注にかかるコストを査定することができます。

ネット動画の編集費。相場はいくら

ネットを調べると編集費について書かれた記事を見かけます。

基本的に時給制ではなく動画1本あたりの単価制になります。YouTubeの場合は1本あたり5000円~10000円が相場なのかなと思います。制作会社から仕事を貰っていた時は単価制で1本5000円。時給換算すると1000円程度でした。


YouTubeの動画編集を代行する仕事の体験談。メリットとデメリット – テイコクザッシ

私の過去の例だと、カット業務込みの編集代行で1本あたり大体5時間以上はかかってました。だから分けずに一気に編集を終わらせようとすると昼夜逆転とかしょっちゅう起こります。制作会社に送ったLINEが深夜でもすぐ返ってくるのはちょっと闇を感じましたね。


YouTubeの動画編集を代行する仕事の体験談。メリットとデメリット – テイコクザッシ

YouTubeの場合は編集した映像クリップ一本あたりの価格で費用がまとめられていることがわかります。この記事では一本1万円が相場のようです。

作品の時間が書いてありません。テレビCMのような短い時間の動画と講座のような長時間の動画では、編集の仕方が全く異なるのでこのままでは査定ができません。

番組は内容によって制作形態が変わります。一つ一つが注文制作と考えると価格は時価になります。時価だと妥当な金額かどうかわかりません。

プロは単価で査定する

Embed from Getty Images

プロは動画制作にかかる経費をプロはどう査定するのでしょうか。

答えは見積書です。見積書の中にはどんぶり勘定のように経費を計上しているものもありますが、信頼できる見積書は単価と数量がきっちり書いてあります。

ロケをするのであれば、ディレンター1人×2日×単価(例えば3万円)などです。時間単位で料金が発生するスタジオ使用料などは単価×時間になります。

先日私が動画制作を請け負う際、つくった見積書を添付しますので参考にしてください。

さて、元に戻りますが、さきほどの番組尺を、この記述から推理してみましょう

編集担当者の業務量を時間単価にするとクリップの長さも想像できます。編集は試写、編集、完成というステップを踏みます。

パソコンで瞬時に編集できる時代とはいえ、繋いだあと内容を見るためには実尺。つまりノーマル速度で再生しないと出来栄えがわかりません。

まず、素材の中身を確認します。この過程で30分見ておきます。

荒編集では不要なカットを削除して、順番に並べます。順番に並べた後、意味が通るかどうかバランスを見ながら修正点を決めます。

完成尺が長くなればなるほど編集時間が伸びます。また内容が複雑だったり、特殊効果が必要な場合も同様です。

修正点が決まったら完成尺を目指してカットを切り取り、音声を編集する作業が待っています。

記載にはありませんが、映像のみを編集するのならば実尺にした段階で終了ですが、編集ソフトで文字テロップを入れたり、音響効果もつけることができる時代です。

その部分まで含まれているのならば、テロップ作成時間や音響効果の選曲なども時間に計上しなくてはなりません。

このことから推測すると、テロップや音響効果もつけて納品をした場合、5時間の作業量で編集できる映像クリップはおそらく1~2分程度のものと思われます。

1~2分の映像クリップを時間単価2,000円の人が請け負う場合と覚えておきましょう。 なお、雇用形態はアルバイトではなく業務委託です 。

編集プロダクションの場合

Embed from Getty Images

社内プレゼンテーション、web用動画 5分程度を請け負う会社の料金表があります。 映像素材の編集作業に係る費用について目安が乗っています。

編集基本料金15,000円
映像取り込み10,000円 × 1時間
立ち合い編集12,000円 × 5時間
納品用DVDコピー5,000円

この場合はかかる経費は総額90,000円です。編集の業務量、つまり人件費の明細はわかりません。

まず管理費を10%と想定し、台本、ナレーターはなし、音楽はフリー音源、編集から納品はパソコンで行うことが読み取れます。

映像取り込みと立ち会い編集の意味はわかりませんが、多分人件費でしょう。パソコンの使用料があるかもしれません。

ざっくり計算すると82,000円からDVDコピーなどを引き去った75,000円あたりが人件費ではないでしょうか。

5分の編集には試写から完プロまで早くて半日は実時間がかかります。

したがって見積上は時間単価5,000円ランクの編集担当者が10時間(つまり1日5万円ランク)と、品質管理にあたるディレクターが時間単価5,000円×5時間(2,5万円)を見積もっているのではないかと類推されます。

パソコン編集とその経費

おさらいします。パソコンに素材を取り込んで編集し完成したファイルを書き出す際に発生する費用です。

  • パソコンの費用(レンタル料金)
  • 映像をパソコンに取り込む費用(パソコンレンタル費に含まれる。コピーのクリックを押したら自動的に作業が進むので人件費は計上しにくいでしょう)
  • 編集人件費(人件費です。編集マンは技能によりランク分けがされていると思います。経費は編集実時間×時間単価で計算できます)
  • ディレクター費(人件費です。編集マンは映像編集のオペレーターです。内容の決定はディレクターが行います。編集作業は編集マンと同じ時間が必要です。編集時間に加え、構成、台本作成、テロップ作成、品質管理、権利処理などの作業があります。 実時間×時間単価 )
  • 音響効果(人件費。スタジオ使用料、素材著作権料を含む場合がある)※番組による
  • ナレーション費(人件費)※番組による ナレーション費用はプロダクションごとに料金設定がなされている。
  • 媒体費 完成ファイルを記録媒体に書き出す費用。DVDは4GB、ブルーレイは20GB程度を想定。記録媒体は素材そのものはきわめて廉価なので価格が高額な場合は査定対象になる

検索ランキングの結果が見積もりを左右する?

Embed from Getty Images

さらにネットを探すとこんな料金説明もありました。基本は1本3,000円。つまり1~2分の動画は3,000円で編集できるように読み取れます。しかし、よく読むと内容次第。編集にかかった実時間を尺度にするのではなく、検索上位に入るという出来高払いをほのめかす記載です。

youtubeは、全く知識がない場合でも、料金的には1動画につき3000円以内で動画制作できるような環境が整っていますから、金銭的に不安のある方でも、気軽に始めることができます。料金は作成する動画の長さなどに応じて変化していきますが、動画制作の手順は基本的には変化しません。youtubeでは、その動画が検索ランキングでどのような位置にくるのか、ということが極めて重要になってきます。せっかく動画制作しても、検索されないのであれば閲覧されませんから、全く意味がありません。

映像コンテンツは一物一価に近い商品です。そのため委託元にしても委託先にしてもかかる明細をしっかり提示できない面は否めませんが、可能な限り単価に分解して説明する姿勢は欲しいところです。

番組編集者の料金にはランクがある

放送局の場合、番組制作に携わる編集担当の料金にはランクがあります。大番組を手がける優秀な編集者は時価に近い設定ですが、おおむね三段階に分かれています。

パソコンを活用したノンリニア編集という方法が現在は主流になっています。そのため昔のように法外な費用がかかるという性質の作業ではなくなってきています。とはいえ注意しなければならないのは、下がったのは機材の利用料金のみであることです。人件費そのものが下がったわけではありませんし、編集という作業の性質上、人件費はしかるべき金額を用意していただいたほうが、結果としてうまくいくことが多いのも編集という作業の特徴です。 相場としては人件費として一日あたり5万円前後を考えていただくと不足することはないと思います。


映像編集・MA費 | 映像制作費用/見積/料金 | 映像制作会社デキサ(東京)

1日あたり5万円という数字はかなり妥当な設定です。

映像制作の過程で編集から完成までの工程をポストプロダクションと呼びます。

編集というのは文字通り、撮影した素材動画を台本などに従って、時には臨機応変にインスピレーションに従いながら切り貼りし、映像として「ストーリーの流れ」を構築する作業です。

映像クリップの品質を左右する工程にかかる経費はあまり話題に上りませんが、この工程をしっかり管理することによってできあがる作品の品質は大きく変わります。

参考までに

Davinch Resolveを使って編集したこの映像クリップ。

かかった時間はラッシュおよそ30分。荒編集30分。構成手直し、音楽選曲30分。試写用完尺60分。テロップ原稿作成と完プロ60分。書き出し10分、アップロード30分でした。合わせて4時間。

一番時間かかるのは構成の方向付けです。

最初にアバンタイトルを持ってきた方がいいのか、緑道とマーケットの時間配分はどちらを重くした方が見やすいのか。インタビューの音声はどの部分を切り出すのか、素材の洗い出しと並べ直しは悩み始めるとキリがありません。

どこかで決断しないと時間がいくらあってもたりません。これを裏返すと、方針が定まらない企画は経費がかさむことがわかります。

価格を抑えたいなら、委託元が希望をしっかりまとめることです

ここまで編集料金をみてきましたが、大切なのは編集を委託する側が、希望する作品の使用をあらかじめシッカリ構築することです。

映像クリップの長さは2分。ソフトはPremiere。納品はYouTube仕様。DVDで納品。BGMの素材は委託元が用意する。ナレーションは委託元自信が行う。編集納期の日数はいちまで。修正は2回までなど、具体的であればあるほど作業の範囲が狭まり、査定単価が低く抑えられます。

映像にこだわるのであれば、経費の点から精密に査定してみることをお薦めします。




ABOUTこの記事をかいた人

元テレビ番組制作者。再就職→窓際→WEBコンテンツ制作で復活。64歳にして動画制作に自分の価値を見いだしました。目指すのは地域に根ざした"伝える系"の動画制作です。スキルアップと感謝の気持ちを持ちながら楽しく生きていきます。編集のお手伝いも始める予定です。