
放送局では撮影から編集まで分業体制で映像制作を続けていました。
組織から離れるとすべて一人でこなさなくてはなりません。
それでも機材環境が劇的に変わったので一人でも番組もどきの動画作品を作ることができます。
2月1日に撮影した動画。ようやく編集が上がりました。
一日2時間程度の空き時間を使って作ったものです。当初は一週間程度でできるだろうと思っていたのですが、倍の時間がかかってしまいました。
イベント取材はメリハリをつけて
書店フェスティバルの模様を取材したもの。尺は6分とやや長い作品です。イベントのニュースリポートとして企画したもので、資料的な価値も考えながら取材しました。
リソースの関係からナレーションはなし。情報はすべてテロップにしています。
長尺になるほど間がもたなくなります。できるだけインタビューをつかうことで物語ることにしました。
今回の発見は、BGMの選曲です。選曲にはいつも手を焼きます。フリーの音源は数が限られている上、楽曲の偏りがあります。
このようなリポート向けに使えるような自己主張が少ない曲は見つかりません。
ラッキーなことにYouTubeのライブラリーを聴いていたところ、ジャズ風の曲が見つかり、当ててみたところイメージが合いました。尺の長さもちょうど良かったのでそのまま使うことにしました。
モザイク処理にひと苦労
今回の編集で一番手間取ったのが画像処理です。
イベント会場は人でごったがえしているためインタビューしている背景に人が映り込んでしまうのです。
人の顔の映り込みはやっかいです。 特定の人物をクローズアップする意図はなくても苦情を受けたら対処しなくてはなりません。
テレビニュースの取材などでは報道のための免責が認められているので人物の顔の映り込みは問題にされません。しかし、動画投稿については配慮しなくてはなりません。
ワンカットずつ確認しながら、個人が識別できる画像にモザイク処理を施します。結構この作業に時間が食われ、予定していた期間を大幅に超過してしまいました。
信頼感を獲得しよう

リポート企画は地味なため爆発的な再生回数は期待できません。しかし、地味な動画にはそれなりの良さがあります。
最大のメリットとは信頼感が得られることです。
動画の依頼者の期待に応えること、取材先とのつながりもできます。
なにがおきるか分からない撮影現場を乗り切るための勘と経験を養うこともできます。
社会人が楽しむ社会人に向けた動画のジャンル。ここにはまだまだ伸びしろがあるように思えるのです。
まとめ
何度もいっているように、YouTube自体が今大きく方針転換を図ろうとしています。どこに向かうかというと、目指す方向はまっとうなメディアです。
すべての世代の人にとって役立つ情報を提供する姿勢といってもいいかもしれません。
そんな時代にも求められるのは情報をしっかり伝える動画であり、動画作りの姿勢だと思います。
コストをかけず高い品質の動画をつくる。一人でも十分やっていけることを証明できそうな気がします。