テレビがつまらない!ならば、ネット動画に挑戦しよう

こんにちは、フルタニです。放送局で番組を作る仕事をしていました。

よく話題に上るのが「最近、テレビを見なくなった」という声です。

ピコ太郎こと小坂大魔王さんが少し前に書いた本にも、テレビを見ないのは若い世代。「タモリやさんまは知らないけれど、ヒカキンさんや、はじめしゃちょうさんと言ったYouTybeの人気者は知っている」という子どもたちが増えているという指摘にはびっくりしました。

テレビ離れが進むのは若い世代ばかりではありません。メディアの動きに敏感なはずの制作者の間でも、番組論を闘わせることが少なくなりました。

たぶん、テレビの相対的な位置づけが変わっているのだろうと思います。

「映像制作ってプロの仕事でしょ」と考えている人がいたら、それは大間違い。スマホ1台あれば撮影から編集、放送(厳密にいうと配信)は誰でもできるのです。

動画は自分で作って発信する時代

ネット動画が見られている理由は四つあります。

  • 携帯端末で楽しめる。(媒体)
  • いつでも楽しめる。(利便)
  • 内容が短く、テンポがよい。(時間)
  • 狭く深いサービスを求める需要層がいる。(客層)

手のひらに収まる利便性や、見ている番組が他人にはわからない秘匿性が高いので、自分だけの世界に浸ることができる。

テレビは放送時間の制約や、視聴者自身の生活時間の制約もあり、限られた時間しか視聴できないのに比べ、携帯動画はほぼ一日利用可能。

画面が小さく隙間時間で見るという視聴者層に最適化するように、ネット動画はメリハリを意識した演出や、わずかな時間で完結するわかりやすさがあり、視聴者を飽きさせない。

幅広い視聴者層を相手にせざるを得ないテレビ番組に対し、ネット動画は好みが固定した客層が相手。あ、これはと、思い当たった仕事がありました。

数少ない馴染み客を相手にするスナックに似ています。お通しは乾きもの、得意なメニューはカレーだけといったスナック。スナックがつぶれにくい理由の一つが「そこにしかないサービス」です。酔客の相手をしてくれるのは年増のママさんだけかもしれません。場合によっては客が客の応対をする様なことだってあります。しかしその居心地を味わいに客はやってくるのです。

パソコンと編集ソフトがあれば放送局ができる

アマゾンの登場で流通が変わりました。これまで黙っていても儲かった繁華街の店がネットに客を奪われ続けています。それと似たことが放送でも起きています。

放送放送設備がなくても、簡単に公開できるネット動画は確実に放送を見ない層を増やし続けているです。

こんな時代はかつてありませんでした。設備産業である放送局ではできないサービスを個人が代わって提供するチャンスは広がり続けています。

自分に得意なことがある人にとってその得意なことを映像を通じて売り出す絶好の機会でもあるのです。

人気者・ヒーローはめざさなくていい

「でも、トップYouTuberとして生活ができるのはそんなにいないじゃないか」と言う声が上がります。

確かに、誰もが思い浮かべる YouTuberといえば、数多くのアクセス数をほこる一握りの人たちです。さらに、その仕事ぶりは過酷であることも最近広く知られるようになってきました。

才能があり、気力も体力もある人であれば第一人者をめざしてもいいでしょう。しかし、無理してトップをめざさなくても収入を得ることは難しいことではありません。

動画でなくては伝わらないようなノウハウや、実演などもYouTubeなどのネット動画では根強い人気があります。太く短いビジネスではなく、細く長い商売を続けて行けばいいのです。

サッカーJリーグに例えると、J3リーグを徹底して掘り下げるような企画であったり地元商店街の話題だけを取り上げる「アド街ック天国」のような企画だったりスキマを掘り下げて行けばいいのです。

シニアにチャンス!教えることで得られるものがある

テレビ番組は高齢者に最適化されているといわれます。この指摘はハズレではありません。

NHKが行った統計調査によると、テレビの視聴時間は年齢とともに増加し、70代以上の高齢者は、起きている時間の3分の1をテレビを観て過ごすといいます。

テレビを見るのはシニア世代。シニアをターゲットにした企画を優先した結果、若い世代はテレビから逃げてゆく。縮小再生産の状態に陥っていることが調査から浮き彫りにされます。

であるならば、シニアになったら動画をつくってもいいじゃないかというのが今回の主張です。テレビを受け身の姿勢で見るだけでなく、つくることで新たな楽しみを発見しようという提案です。

シニアには長い経験で培った知恵があります。その知恵は誰もが持っているものではありません。ネットを検索すればわかるものでもないはずです。この知恵は映像で可視化することができます。可視化してしまえばどんな小さなものでも、それを求める人はいるはずです。それはスキマを狙うことで人気を得てきたネット動画が欲しがる商品なのです。

映像コンテンツが今後どんな方向に向かうのか、わりとわかりやすく解説している本があります。明石ガクト著「動画2.0」。テレビ業界の未来予想図には納得します。

まとめ

動画制作の極意をまとめます。

  • 動画は携帯端末一台あれば公開できます。
  • 自分の経験は動画で売れます。
  • 行動を通じて繋がりが広がります

テレビ局がこれまで勘違いしてきたのは、テレビ受像器は放送局だけのものと思い込んでいたことです。リモコンチャンネルを見ればわかります。

最新のリモコンを見ると気づくのは、NETFLIXのボタンがいつの間にかあること。聞けば、NETFLIXが金をつぎ込んでリモコンボタンの権利を得たとのこと。視聴者目線から見ると電波もネットも関係ないという意識の変化をキャッチしたことがわかります。

この感覚、スピード感は放送業界には見られません。

視聴者は見たいものがあるからテレビ受像器のスイッチを入れるだけで、見たいものを見せてくれるのであれば放送局であろうがなかろうが関係ないのです。

ネット動画は情報を発信しようとするあらゆる人に開かれています。参加するのは今からでも遅くはありません。




ABOUTこの記事をかいた人

元テレビ番組制作者。再就職→窓際→WEBコンテンツ制作で復活。64歳にして動画制作に自分の価値を見いだしました。目指すのは地域に根ざした"伝える系"の動画制作です。スキルアップと感謝の気持ちを持ちながら楽しく生きていきます。編集のお手伝いも始める予定です。