誰でも作れるドキュメンタリー動画

フルタニ
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。

地域の催事を取材した動画を二本公開しました。

プラットフォームは地域のウェブメディアです。動画で発信する人は誰もいないので、こうした動画を作ると喜ばれます。取材して編集する動画は手順を踏めば誰にでも発信できるようになります。作り方のポイントをおさらいします。

動画の目的

この動画は、多摩川の河川敷で行われた橋脚の落書き消しを撮影したものです。

撮影時間は朝10時から夕方3時まで。撮影した素材尺は約1時間です。それを3分42秒の前半パートと、2分35秒の後半パートの二本の動画に編集しました。

見ていただいてわかるように、作りはニュース動画です。ナレーションは使わず、情報はテロップで処理しています。編集は直しも入れてのべ8時間です。編集ソフトはDaVinch Resolve。タイトル部分だけAfter Effectsを使っています。


動画の撮影にあたり、特に注意したポイントをまとめました。

  • 事前取材
  • 構成
  • 撮影計画
  • 優先順位
  • インタビュー
  • 編集

事前取材

催事の撮影にあたっては、あらかじめ進行手順がわかれば頭の中に動画のイメージを作ることができます。

いつ、どこで、誰が、何をするかといった基礎情報を知るため、事前に主催者に取材し撮影の了解が取れれば安心です。主催者の了解をとるため必要なのは、自分が何者で、何の目的で撮影するのか。撮影した動画はどのような形で使われるのか。という疑問に答えることです。

場合によっては撮影がNGな場所や人、インタビューが必要な人物への調整などがこの段階でできることもあります。さらには事前取材で初めて知る特ダネ情報もあるかもしれません。

この段階で催事のイメージが取材者の頭の中に描くことができれば当日の撮影ポイントを絞ることができます。

撮影計画

撮影計画とは機材の準備と撮影の段取りの二つにわかれます。

機材の準備とは現場の状況に応じて何を用意するか決めることです。催事の現場は吹きっさらしの河川敷。橋脚の下で行われます。撮影の大敵は天候です。橋の下での撮影のため雨天装備は必要ありませんが、風対策は必要です。風防付きのカメラマイクとワイヤレスのピンマイク、三脚は必要です。撮影中電源は取れないので予備バッテリーも用意します。

次に段取りです。段取りを作る上で、動画のイメージを事前に固めます。今回はニュースリポートを想定した構成です。ニュースの尺は視聴者が飽きずに見られる3分を目安とします。

この3分の中にどのような情報を盛り込むか決めた上で撮影計画を考えます。動画のメリットは活字では伝えられない質感と時間を伝えることです。5W1Hという基礎情報に加え、質感と時間をどのように描くかを考えながら構成を組み立てます。

優先順位

撮影現場では物事がどんどん進行します。そのため撮るべきものを確実に撮っていかないと編集ができなくなります。

撮るべきものとは二つあります。説明的な映像と再現不可能な映像です。説明的な映像とは例えば橋脚の清掃風景のようなもの。

再現不可能な映像とは清掃作業中に起きるアクシデントのようなものです。その場の雰囲気。リアリティとでもいうものでしょうか。作業中の人に聞くインタビューなどは現場の臨場感を伝えるだけでなく、行為がもたらす価値をわかりやすく伝えてくれます。撮影現場では常に編集のことを考えながら撮影します。

インタビュー

インタビューは動画の証拠となる素材です。

編集したシーンの末尾にインタビューを置くだけで無理せずシーンを着地させることができます。この動画では壁面清掃の動機を語る人、行政との調整の苦労を語る人の二つのインタビューと、催事全体の総括をするインタビューの3人を編集で繋ぐことで動画のテンポを作り出すことができました。

構成上どのような位置付けで、誰に、何を聞くかを決めておくと、編集が楽になります。

肉付け

インタビューまでが建築でいう基礎工事だとしたら、肉付けに当たるのが映像美です。

映像美とはカット単位の美しさだけではありません。カットの中の構図や編集のテンポなどが挙げられます。

例えば壁面清掃作業を望遠で撮ったカットは清掃に集中する人たちの美しさを描きたいと思って撮影した物です。また綺麗になった壁面をワンカメドリーショットで撮った映像は、その場の空気感を表現したいと思った物です。また、マスキングテープ作業の短いカットを数コマ繋げたものはリズム感出したいと思って編集しました。

注意すべきなのは、こうした肉付け作業は基礎工事がしっかりできた上で成立するものです。カッコイイ編集を優先すると逆効果になることがあるので注意します。

編集

撮影した動画素材にとらわれると編集が長くなります。

あれも入れたい、苦労して撮影したこの映像も捨てがたいと思うからです。しかし、視聴者からするとわかりやすく伝える動画が一番です。決められた時間の中に使える映像は限られています。

私の場合、撮影から1日置いて編集を始めます。1日置いて映像を見ることで、頭の中にストーリーが形作られ、客観的に映像を見ることができるようになるからです。

編集はラッシュで素材を見た後、一回撮影時の興奮を冷ます時間を経た上で始めることをお勧めします。

まとめ

編集を始めたら、まず長さを考えず最後まで繋いでみて試写してみます。

流れを見るためです。流れを見ながら今度は完成尺の二割り増しくらいの長さを目指して刈り込みます。この場合、エフェクトをかけたりテロップを入れたりせず、カットで繋ぎます。試写版が出来上がったら関係者に見せて意見を聞きます。

ここでさらに不要なカットを削除したり、シーンを入れ替えたりしながら試写2を作ります。関係者に見せて了解が取れたところでエフェクトやBGM、テロップを入れて仕上げます。

一見手間がかかるように見えますがなんども叩きながら作り上げた構成はかなり堅牢です。映像編集とは尺を縮めたり、エフェクトの技術を競ったりするだけのものではなく、映像をつなぎ合わせることで何かを生み出すことにあることが実感できると思います




ABOUTこの記事をかいた人

元テレビ番組制作者。再就職→窓際→WEBコンテンツ制作で復活。64歳にして動画制作に自分の価値を見いだしました。目指すのは地域に根ざした"伝える系"の動画制作です。スキルアップと感謝の気持ちを持ちながら楽しく生きていきます。編集のお手伝いも始める予定です。