【選書】動画づくりの法律相談虎の巻

法律相談
フルタニ
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。

動画を作る時、注意が必要なのが他人が作った著作物です。著作権にまつわる問題は奥が深いので初心者にとっては何が問題なのかわからないことって多いですよね。

法律の本って難解な内容が多いと思う人が多いかもしれませんが、頼りになる本があります。それは放送局の中の人が書いた解説書です。

よくわかるテレビ番組制作の法律相談

番組を制作して疑問に思える悩みをNHKと民放の弁護士が一問一答形式で答えた本。根拠となる考え方や過去の判例も掲載されているので、類似した悩みも読み進むうちに解決の糸口が見えてきます。

例えばこんなお悩み。番組や動画は著作者に無断で使うと訴えられますが、企画やアイデアはどうなのかという質問です。

質問
他人が作った動画と同じような企画で動画を作っても問題になりませんか?
回答
原則としては違法ではありませんが、過度に類似した企画は避けるべきでしょう。

人の企画を使うことを俗にパクリといいますが、企画やアイデアはそれだけでは保護の対象にならないことがわかります。

例えば放送番組の中にクイズやゲームで出演者が競うような企画があるとします。収録された番組は著作権で保護されますが、クイズやゲームで競うという企画やコンセプトは保護されません。独創的なアイデアであってもアイデアと表現とは違うということから、著作物として扱われないのです。

最近では最初に制作された番組の設定を利用して同様の番組を制作・放送する番組も増えてきましたが、この場合は「リメイク権」を販売することで権利を守っているのです。

番組フォーマット権と著作権 | 知財の知識

放送番組の作り手は法律の専門家ではありません。ドラマやニュース、ドキュメンタリーやバラエティなど幅広いテーマを手がけるオールラウンドプレーヤーです。

彼らは、「どこまでなら問題にならないか」という経験則で番組を作ります。そうした意味では法律に関しては素人で、質問の中には私たちが動画を作る上でぶつかる悩みとよく似たものも少なくありません。

回答
単に歴史的事実について利用するのであれば許諾は必要ありません。しかし、研究者や著者の創作的表現を利用すると著作権侵害に当たる恐れがあります。

この場合は、他人が書いた著作物であっても、事実を引用する場合は権利侵害に当たらないことがわかります。

注意しなくてはならないのは、事実を元に展開される著者の仮説や、その事実を発掘するために著者が費やした努力の部分です。著作者の労力が込められている内容と敬意を示すべき内容には慎重に対応した方が無難だと結論付けています。

問題解決の糸口を考える

動画を作る人にとって知りたいのは法律を学ぶことではありません。

トラブルに巻き込まれないための簡単な知識と、問題が発生した時解決するための知恵が手に入ればいいのです。

この本のメリット
  • テレビ番組(動画制作者も含む)が陥りやすい問題を厳選している
  • QA方式でわかりやすく解説している
  • 過去の事例も数多く収集して類似案件を網羅している

テレビ局の中の人がまとめた番組制作の法律相談には、現場の担当者が陥りやすい落とし穴と回避の方法が込められています。




ABOUTこの記事をかいた人

元テレビ番組制作者。再就職→窓際→WEBコンテンツ制作で復活。64歳にして動画制作に自分の価値を見いだしました。目指すのは地域に根ざした"伝える系"の動画制作です。スキルアップと感謝の気持ちを持ちながら楽しく生きていきます。編集のお手伝いも始める予定です。