動画制作に行き詰まりを感じていませんか。
- 作るべきテーマが見つからない
- 請け負った編集の内容が薄くてつまらない
- そもそも仕事が見つからない
目的や志のない仕事は日雇い労働とおなじ。自分の時間の切り売りで消耗します。
そんな時こそ、自分を見失わないこと。
自分のやりたいことにこだわり抜くことです。
動画編集を スキルアップ するための5つの流儀
2018年にWordPressを始め、2019年に動画投稿を始めました。
気がついたらブログのPVが月間1万を超えました。(Adsenseはさっぱりです)毎日とまではいきませんが、週5日のペースで記事が書けているのが最大の理由だろうと思います。好きなテーマは書き続けることができます。 pic.twitter.com/2Bb0XII44J
— furutani (@kenfru3) January 2, 2020
分からないところだらけですがブログは月刊1万pv、書いた記事は250になりました。
2020年はいよいよフリーランスになって独立します。動画はまだまだブルーオーシャンです。
今日は、動画投稿の腕を磨くためのちょっとした心がけについて書こうと思います。
動画づくりの腕を磨くには
同じ動画編集でも、放送番組とYouTubeでは視聴者層や見られ方がかなり違います。
放送番組ではOKな編集も、動画投稿ではNGなケースは山ほどあります。
動画制作を初めて最初のうちは違いが分からずに失敗します。
でも、失敗してもめげることはありません。原因を分析して次回に生かせばいいだけです。
もう一つ、動画制作には機材が必要です。
機材を扱う技術力もおまけでついてきます。
動画制作を始めた人に中には、いつの間にかアイテム評論家になってしまう人がいます。
たしかに、課題を解決するのが編集技術なのですが、僕はそうでもないです。
カメラにしても編集にしても商品番号を覚える気力はありませんし、買わなくても済む機材は買いません。
技術はあくまでツールですと、割り切って学んだ方が制作する力がつくように思います。
1.まずは方向性を決める
YouTubeにあふれる動画チュートリアルを見ていると、必ず出てくるのがジャンプカットのすすめ。
ジャンプカットとはトークの間を詰めてテンポを上げる手法です。
言葉に詰まったり、あーとかうーとか言っている部分をつまんで尺縮めする手口です。
はっきりいってそんなものは編集技術でもなんでもありません。
猿でも教えられるセオリーです。
編集のプロはちまちま尺を削ったりしません。
シーンごとずばり入れ替えて話の通りをよくします。
信頼できるチュートリアルとは、そうした本質的なことをしっかり押さえています。
まず大切なのは、方向性を決めることです。
私がめざしているのは情報を伝える手段としての動画制作です。
いっぽうチャンネル登録数を増やすことを目的とした動画があります。
ほとんどの人が選ぶのがこちら。
「登録者を増やしたい」という人が圧倒的です。
登録者数を増やすことが収入につながるからです。
チャンネル登録をめざすためにはぶっちゃけ動画編集スキルを究めるよりも、出演者のキャラや伝える情報の質や量にこだわった方がいいです。
スマホで動画を見たら、好感度を感じる人が知りたい情報を説明していた。
話のテンポもよく内容もわかりやすくて楽しめた。
そんな経験をすると誰でもまた見たくなります。
投稿動画の本流はタレント性なのです。
自分のキャラや特技を磨き上げた人。
これまでにない視点で話術も面白い人。
そんな人にファンが付きます。
登録者はこうして増えるのです。
編集のスキルが多少危なっかしくても許してくれます。
放送は逆でミスは許されません。
キャラや内容には自信がある。
その上で編集の腕を少しでも上げたいという方は、そこから編集に目覚めればいいのです。
対して、情報を伝える手段としての動画制作は理屈が優先します。
建築に例えると基礎をつくり、柱を建て、構造物にして内装、外装を整えていくようなもの。
設計図や材料、職人の技やセオリーなど、一定の水準が求められるのです。
登録者を増やすのに、そんなことやってられないという人がほとんどだと思います。
ただ言えるのは、タレント性や企画力だけではいずれ行き詰まります。
力のある動画投稿者のほとんどは、トライアンドエラーしながらも理屈を身に着ける努力を怠りません。
自分の動画制作能力を高めるためのブースターだと思いながら参考にしていただければと思います。
2.自分の得意を売り出そう
これが根本。鉄板の鉄則です。 気乗りのしないものをいくら動画にしても無駄です。
「自分にはなんの才能も能力もない」とあきらめたらそこでゲームオーバー。
ぼーっと生きてるんじゃないよです。
好きなことをテーマにすることを実践して見せたのがこの人。
芸人のヒロシさんです。好きなことを究めるという意味は、この本を読めば一発で理解できます。
動画を見てわかるのは、好きなこととは熱意だということです。
キャンプという趣味そのものには興味がなくても、圧倒的に楽しんでいる感覚は見ていてわくわくするものです。
場所の選び方や火のおこしかた。
活字では伝わらない微細な動きや感情を映像は伝えることができます。
そのライブ感に見る人は引き込まれます。つまり、動画が伝える本質は熱意なのです。
自分が好きなもの、情熱という視線で投稿動画を検索すると、さまざまな事例が見つかると思います。
「アリの巣」にひたすらこだわって動画を作っている人、バイクに乗って旅動画だけを投稿し続けている人、刑務所の中の受刑者が投稿する動画もあります。
まずは自分の世界。自分が興味を注ぎ続けられるテーマを棚卸しましょう。
3.とにかく作る
ことし最も売れたビジネス書が、ライブ配信プラットフォーム「SHOWROOM」社長の前田裕二さんが書いた「メモの魔術」でした。
前田裕二さんが図解した「ありきたりじゃないアウトプットをするコツ」が、この3枚で理解できます。
— 天野俊吉-新R25副編集長 (@amanop) December 26, 2019
1)具体ニュースを見て、多くの人がやる抽象化
2)「気付きの独自性」によって、ちょっとズラした抽象化をする
3)ありふれた抽象に、「エピソードの独自性」を付与する pic.twitter.com/mkcf3XVfip
日頃見聞きした出来事や、考えたこと。
つまり事実をいったん「抽象化」して、それをもとにビジネスなどに「転用」するというのがこの本の趣旨です。
ひらたくいうと、何かが起きた、それをいったん自分のものとして受けて止めネタにするという流れです。
抽象化とは整理すること。自分の体験に置き換えると話は作りやすくなるのです。
私はこのことを「自分の土俵で戦うこと」だと思っています。
自分の土俵で戦うと、わざわざ相手の陣地に行く手間が省けます。
省いた手間は本数を稼ぐために使うことができます。
なぜ本数を稼ぐかというと経験値が増えるからです。
動画制作は失敗がつきものです。
ロケの失敗、編集の失敗と失敗はいたるところに転がっています。
軽微な失敗は反省材料として心に深く刻まれます。
失敗を繰り返しながら反省し、次の動画づくりに生かしていくことが大切なのです。
ビジネスの世界ではこのサイクルをPDCA[1]Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)といいますが、とにかく作ることでスキルが上がるのです。
4.枠にとらわれないメリット&デメリット
放送番組は編成上放送時間が決められています。
制作者は番組枠にあわせて作らなくてはなりません。
対して投稿動画は枠に縛られることはありません。
しかし、投稿された動画を見るとある種の共通点があることに気づきます。
それは見た目とテンポです。
J:COMが行った「TV・動画配信視聴に関する調査」によると、動画サービスを利用して動画を見るとき使用している機器は平成世代でスマートフォンが79.8パーセントに達したという話です。
動画は、ほとんどの人がスマホで見ているのです。
動画をスマホなどの携帯端末で見る理由は「好きな姿勢・態勢で見やすいから(53.4パーセント)」。
併せて考えると、圧倒的に見られ方が放送と違うことがわかります。
スマホで見る人のほとんどがリラックスして見ているのです。
動画の見られ方は「スキマ」で「だらだら」見るというのが今流。
リビングルームでソファーに腰掛けて見るというイメージは捨てた方がいいかもしれません。
「スキマ」で「だらだら」見る人に受け入れられやすいのが、見た目とテンポ に気を配る動画なのです。
放送局の時代、見られ方まで意識して作っている人はいませんでした。
これからは見る側に立って作る姿勢がもとめられています。
5.基本の編集術
「スキマ」で「だらだら」見る人に受け入れられやすい演出方法には規則性があります。
著名YouTuberの作例を見ると共通点があることがすぐわかります。
たとえば、アイキャッチに使うバナー画像です。
派手な色彩で彩られた画面には大きな文字が踊ります。
字数を削りその分サイズをとった文字は画面を覆い尽くしています。
その横には必ず動画の主人公の顔写真が配置されています。
選挙ポスターやスポーツ新聞の見出しに使うようなデザインが基本なのです。
さらに編集もいくつかの共通した手法があります。
ジャンプカットも煎じ詰めれば方法論の一つに過ぎません。大切なのは使うべきところで使うべき方法を選ぶことです。
- チャンネルテーマは絞り込む
- 映像を明るくする(色味を付ける)
- 編集を盛りすぎない
- 無駄な時間を削減する(細かいカットでテンポを上げる)
- テロップを意識する(位置を決める、装飾を使い分ける、アニメーションをつける)
- トランジションを挟む
- 音の設計に気を配る(音楽を部分的に消してメリハリをつける)
編集の手法は手法に過ぎず、技術を磨いたからといって、中身が濃くなるわけではありません。
しかし、こうした方法を取ることで視聴者の足を止め、結果として成績を上げることができるのです。
作った動画は必ず見直し、次回に生かす。この繰り返しを積み重ねることが大切です。
まとめ
「他人のふり見て我が身を正せ」といいます。
うまくなりたければ腕を磨くことです。
その手段の一つが人の作品を見ることです。なぜこの動画が面白いのか、なぜつまらないのか考えながら見ていると、動画づくりの上手下手がわかります。
くせを検証しながらスキルアップしましょう。
References
↑1 | Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善) |
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こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 動画【キーワード】を書きます。