放送局で番組づくりを行うときの基本ルールが書いてある冊子があります。
NHKがまとめた「放送ガイドライン」です。
その中の一説を読むと、番組作りを続ける上でよりどころとなる精神を学ぶことができます。
取材・制作の基本ルール・ 放送ガイドライン
放送番組は公共の電波を使って視聴者に届けられています。
憲法で保障された表現の自由のもと、放送を公共の福祉に適合するよう規律するのが「放送法」です。
放送局ではを策定することにより、編集をおこなっています。
「放送ガイドライン」取材・制作の基本ルールの中から抜粋しました。
企画制作
番組の制作に当たっては、企画間独創性や視点の新しさ、社会的な意義などを明確にする。
番組の内容については担当者の間で議論を尽くし、制作に当たっては共通の認識を持つことが大切である。
番組のジャンルを問わず、構成や演出など、全般にわたって幅広く目配りするとともに、題材や出演者の選び方に偏りがないように注意する。
報道番組やドキュメンタリー、情報番組などでは、正確な取材に基づいて真実や問題の本質に迫ることが大切である。
虚構や真実でない事柄が含まれていないか冷静な視線で見極めようとする姿勢が求められる。
取材過程で提案段階と事情が異なることが判明したり、状況が変わった場合は、当初の提案に固執せず、新たな事情や状況に即して制作を進める。
取材や出演の承諾を得るにあたっては、出演者や直接の取材対象者に本人への影響について説明するだけではなく、その家族をはじめ関係者に及ぼす影響についても、できるだけ説明するように努める。
取材先との関係
取材相手には誠実に接し、互いの信頼を大切にする。取材される側の人権を尊重し、相手の立場に立って考えることが大切である。
取材にあたっては、番組および取材の意図を事前に十分説明し、理解を得る。取材後の状況の変化によって番組のねらいを変更した場合にも、取材相手に十分に説明する。
取材源の秘匿
取材源の秘匿は、報道機関が長い時間をかけて培ってきた職業倫理の一つである。
撮影・録音
撮影と音声は、ニュース番組において欠かせない要素であり、撮影・録音は国民の知る権利や公共の利益などを追求する立場からモラルと節度をもって積極的に行う。
一方で、個人の肖像権やプライバシーなどを尊重する心構えも必要である。
居宅や病院内など、よりプライバシーが尊重される場所では、原則として、個人の承諾なしに撮影しない。
取材・制作の安全
出演者や取材協力者、および取材・制作協力者の安全の確保に十分配慮する。
危険を伴うことが予想される取材・制作については、安全管理者を置いて、安全に関する判断や情報の伝達などを行い、事故や被害の防止にあたる。
まとめ
起きてしまった事実は変えられませんが、その事実を巡って行われる解釈は様々です。
制作者からはすべての事象が見えるとは限りません。物事は正確に伝えることは不可能なのです。
そのことを踏まえた上でぎりぎりまで物事に向き合うことの大切さをガイドラインは語っています。
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 放送ガイドライン を書きます。