映画館で見るような超横長の動画を作って見たいと思いませんか。
Premiere Proで編集すると、自分が撮ったスマホ動画も簡単に「レターボックス」と呼ばれる超横長の動画にすることができます。
編集で簡単に作る方法と、本格的に作る方法の二通りの作り方を解説します。
上下に黒帯が入った動画を作る方法
最初に紹介するのは、普通の動画を使って超横長動画を作る方法です。
映画館で見るような超横長動画はシネマスコープと呼ばれるもので、サイズは2.35対1の比率で作られます。
普通のHD動画は16対9の比率なので、かなり横長です。
本格的に超横長動画を撮影しようとしたら、映画専用の機材が必要になるため、本当は一般家庭の編集ソフトで作るのは無理です。
ではどうやって作るかというと、動画の上下を黒い帯で覆うのです。
すると上下の映像はカットされて見えなくなる代わりに、視野角の広い映像が手に入ります。
クロップを使って上下の黒帯をつくる
Premiere Proで映画のようなレターボックス(上下の黒帯)をつけるにはエフェクト「クロップ」を使います。
この作業。一つだけ守ってほしい約束があります。
それは上下の黒帯をつけるのは編集が終わった後にすることです。
タイムライン上に並んだクリップひとつひとつに適応するのは面倒ですよね。
なので、すべて編集が終わった後、タイムラインに並んだクリップにまとめてかけるのです。
すると作業が超楽になります。
やり方は簡単です。
タイムラインにプロジェクトを配置します。
調整レイヤーとはパッケージや包装紙のようなもので、包んだものすべてに効果を及ぼします。
すると[調整レイヤー]がアクティブになり[ビデオ設定]のウィンドウが表示されます。
ビデオの設定を確認します。1920X1080で、タイムベースがフレームレートの値と同じであることを確認したら基本的になにもせずOKを押します。
新しく「調整レイヤー」がプロジェクトに加わるので、その部分をタイムラインにドラッグして最上部のトラックに適用します。
V2に調整レイヤーが加わりました。
尺が超短いですよね。
最初は一部にしか適用されないので、必要に応じてトラック全体にマウスなどで伸ばし長さを調節します。
調整レイヤーにクロップを適用する
続いて、エフェクトパネルから[ビデオエフェクト][トランスフォーム][クロップ]とたどり[クロップ]を調整レイヤーにドラッグ&ドロップして適用します。
これでプロジェクトのクリップ全体に黒い帯を×準備が整いました。
続いて、黒い帯を設定します。
上下の黒味を設定する
調整レイヤーを指定して、エフェクトコントールを開きます。
「上」「下」の値を0%から12%に変更します。
するとモニター上のクリップに上下の帯が付きました。
フルハイビジョンの場合、黒い帯は上下にそれぞれ「1920 x 132 」になっています。
これで完成です。
この黒い帯の特徴はもとあった画面の一部を黒く覆い隠しただけのものです。
シネマスコープのように画面全体を横長にしたものではないため、元の画面の一部がカットされてしまうのです。
クリップによっては見せたい物が黒帯に隠されてしまうことがあるかもしれません。
必要な映像があったら見切れないように映像の位置や切り取り範囲を上下で調整する必要があります。
モニターで見て問題ないか確認しましょう。
帯の色を変える
クロップで作れるのは黒一色です。
上下の帯の色を黒ではない色にしたい場合は別の方法を使います。
使うのは[カラーマット]。
背景に使う単色の静止画です。
動画の上下を透過させることで背景色を帯のように見せるのです。
まず、調整レイヤーを使ってクリップ全体に[クロップ]を適用します。
ここまでは黒帯をつける作業と同じです。
この状態ではカラーマットを背景に持っていっても帯は作れません。
カラーマットを適用するには、調整レイヤーと動画をネスト化する必要があります。
ネスト化とは、タイムライン上の複数のクリップを1つのクリップにまとめる機能のことです。
こうすることでクロップ下部分が透過して、背景のカラーマットが見えるようになります。
タイムライン上のネスト化したいクリップをすべて選択して右クリックで「ネスト」を選択します。
すると、v2の調整レイヤーとV1のクリップが統合され、V1に緑色の「ネスト化されたシーケンス」が作られます。
そのレイヤーをマウスでV2に移動します。
[ファイル][新規]から[カラーマット]をクリックします。すると任意の色が選べるカラーピッカーが現れるのでカラーマットに色を付け、動画の最下層であるV1レイヤーに挿入します。
カラーマットを使うだけで上記のようにクロップの色を変えることができました。
上下の黒帯を取り除く
すでに上下に黒帯がついた素材から黒帯を除去する手順です。
この場合は黒帯の部分だけ画角から除くことで縦横比を調整します。
画角から見えなくするには、画面を拡大します。
エフェクトコントロールパネルの「スケール」の値を調整します。
右隣のモニターを見ながら黒帯がなくなるまで拡大すると黒い帯を外すことができます。
チュートリアル
まとめ
人間の目は目は横に並んでるため、横長画像は視野を広く使えるので目に見やすく感じます。
動画の上下に黒い帯を出現させるクロップを使うことで、より印象的な映像に仕上げることができます。
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 上下の黒帯 を書きます。