暗い動画素材を編集すると、気になるくらい画面が荒れて見えたすることありませんか。
全体にノイズが乗って見えるとせっかくの作品が台なしですよね。
Premiere Proの[Lumetriカラー]でむりやり明るくしたりすると逆効果。
撮影素材の品質は不可逆性なので。オリジナル以上の品質には戻せません。
見た目だけでも改善したい時に役立つのがPremiere Proの[ノイズ除去]です。
※音声のノイズ除去は別記事にまとめました。
映像の ノイズ軽減 に役立つ三つの方法
画面にチラチラ見えるゴミのようなもの。
このようなノイズがあるとせっかくの作品も色あせて見えます。
Premiere Proを使った映像の[ノイズ除去]。方法は三つあります。
- ブラー(ガウス)を使う
- ミディアン(レガシー)を使う
- After Effectsを使う
多少のノイズであれば映像の違和感を取り除くことができます。
ブラー(ガウス)を使う方法
タイムライン上にノイズが気になるクリップを置きます。
エフェクトパネルから[ビデオエフェクト][ブラー&シャープ][ブラー(ガウス)]を選択し、ノイズ除去したいクリップにドラッグ&ドロップします。
エフェクトコントロールパネルに[ブラー(ガウス)]が追加されるので、ブラーの数値を調整することで画面の見た目が改善されます。
図のようにあげすぎると画面がぼけるので、ちょうどいい値を探ります。
ミディアン(レガシー)を使う
エフェクトパネルを開いて、[ビデオエフェクト][旧バージョン][ミディアン(レガシー)]を開きます。
クリックしてノイズ除去したいクリップにドラッグ&ドロップします。
エフェクトコントロールパネルにミディアン(レガシー)の項目が追加されます。
半径の数値を調整すると、ノイズが除去されます。
ブラー(ガウス)と比べるとペタッとした印象です。
ブラーと同様に、数値を大きくし過ぎるとぼやけてしまいます。
半径の値は最大でも2~8程度にとどめてください。
画面に写り込んだオブジェクト(人物や物体など)は適用除外したい場合
クリップにブラー(ガウス)もしくはミディアン(レガシー)を適用します。
オブジェクトの周りを点と線で囲んでマスクします。
すると枠で囲ったオブジェクトにエフェクトがかかった状態になります。
続いて[反転]にチェックを入れます。するとマスクが反転して、オブジェクト以外にエフェクトがかかります。
動くオブジェクトがある場合
移動するオブジェクトまでノイズ除去を適用すると画面に違和感が残ります。
この場合はエフェクトコントロール画面の[マスク]を使ってオブジェクトをマスクした上でキーフレームを使ってアニメーション、つまり位置を動かすことで調整します。
キーフレーム作業に手間がかかる場合は思い切ってオブジェクトを切り抜き、背景とは独立させてアニメーションさせる方法もあります。
PremiereProはオブジェクトの切り抜きはあまり得意ではありません。After Effectsで合成する方が早いかもしれません。
After Effectsを使う方法
After Effectsは映像加工や合成に特化したソフトです。ノイズ除去の方法も、
- グレイン(除去)を使う方法
- アップスケールを使う方法
二通りあるので用途に応じて使い分けることができます。
グレイン(除去)を使う方法の特徴は、画面全体をぼかすように加工できることです。
ぼかし具合もかなり強力な上、アンシャープマスクなど細かい設定も可能です。
アップスケールは、キャンバスの大きさに合わせて動画のサイズを拡大する機能です。
本来は、拡大した画像を補完して滑らかに見せるためのエフェクトです。
グレイン(除去)よりもノイズ除去の強さは弱めで、操作が簡単なのが特徴です。
操作手順
After Effectsを起動します。
Premiere ProとAfter Effectsを連携するためには一手間必要です。
Premiere Proのタイムライン上にある任意のクリップを選択します。
例としてクリップ名は「001.拡張子」とします。
右クリックして[After Effectsコンポジションに置き換え]を選択。
すると別名で保存の画面になるのでPremiere Proで編集中のプロジェクト名で保存します。
するとAfter Effectsの管理画面が開きます。
先ほど指定したPremiere Proのクリップが読み込まれているのが確認できます。
After Effectsのタイムライン上にはPremiere Proの「001.拡張子」が現れています。
After Effectsで編集を始めます。
グレイン(除去)を使う
エフェクト&プリセットパネルの検索窓から[グレイン(除去)]を探します。
ノイズ除去をしたいクリップに[グレイン(除去)]をドラッグ&ドロップします。
これで、ノイズ除去をする準備が整いました。
エフェクトコントロールパネルを開いて、数値を調整します。
調整するのは[ノイズリダクション設定]の中の、ノイズリダクションとパスの数値です。
数値を大きくすれば、ノイズが除去されます。
もし、画像がボケ過ぎてしまったらアンシャープマスクを開いて、量、半径、しきい値の数値を設定しましょう。
すると画像の輪郭がクッキリします。
アップスケールを使う
エフェクト&プリセットパネルの検索窓から[アップスケール]を探します。
ノイズ除去をしたいレイヤーに[アップスケール]をドラッグ&ドロップします。
エフェクトコントロールパネルを開いて、数値を調整します。
[ノイズを軽減]の値を大きくすれば、ノイズが除去されます。Premiere Proに戻す方法
コンテンツをremiere Proで読み込むにはどうすればいいかというとDynamicLinkを使います。
Adobe Dynamic LinkとはPremiere ProとAfter Effectsなど、Adobe製品同士で簡単に連携ができる機能です。
Premiere Proを開いて[ファイル] → [DynamicLink] → [After Effectsコンポジション読み込み]をクリックします。
[After Effectsコンポジション読み込み]画面が表示されるので、一覧の中から読み込みたいコンポジションファイルを選択します。OKボタンを押すとコンポジションファイルがPremiere Proに読み込まれます。
このファイルをタイムラインに入れるとそのまま編集することができます。
DynamicLinkを使ったやり取りをしていると、どちらか片方を変更すると、リンク先にも変化が瞬時に伝わります。
修正が生じたら、両方のソフトを起動したまま、After Effectsで修正するとPremiere Proの編集画面に反映されます。
チュートリアル動画
まとめ
映像のノイズを軽減するには、
- ブラー(ガウス)を使う
- ミディアン(レガシー)を使う
- After Effectsを使う
など、さまざまな方法があることがわかりました。
After EffectsとDynamicLinkを使う方法もあるので自分に合った方法を選びましょう。
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 ノイズ軽減 を書きます。