鉄板方程式「CAMS」でつくる動画構成

CAMS
フルタニ
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。

動画の構成は難しいという話を聞きます。放送局に入ったばかりの頃、活字とは違う動画作りの常識にもとまどいました。

例えば動画には時間軸という流れがあります。わからないところがあっても、後戻りして確認するわけには行きません。また、視聴者が飽きずに見続けられるカットの長さは決まっています。コメントはカットの長さに合わせて書かなくてはならないというのも動画ならではの流儀です。

動画ならではのルールに縛られ、お知らせ番組の構成作るのに1時間近く悩むこともありました。そんな私を見かねた先輩制作者が教えてくれたのがCAMSという鉄板方程式でした。

初心者の中には撮影はうまくいったのに編集で作業が止まる人がいます。闇雲に映像を繋げても答えは見つかりません。素材を鉄板方程式の上に当てはめてみることで解決の糸口が見つかると思います。

CAMSとは何か

CAMSとは、CATCH、APPEAL、MOTIVATE、SUGGESTの頭文字を繋げたものです。つかみ、紹介、やる気、行動という流れは人間がものを発見してから行動に映るまでの心理に重なります。

主に広告宣伝で使われている方程式ですが、動画作りにも応用できます。この言葉順に素材を並べていくことで、ざっくりした構成ができます。

CATCH(つかみ)

お笑い芸人が舞台で観客をひきつけるために最初に放つギャグのことです。つかみはターゲットの興味を引きつける効果があります。

動画でよく使われるのが、動画の中の印象的なシーンの一部を先に見せる演出です。「アバン」とも言います。結論を先に見せられると視聴者はそのシーンの続きが気になります。

視聴者にとっても、最後まで見ないと中身のわからない動画は時間を無駄遣いするリスクを感じます。つかみで印象的なシーンをチラ見せすることで、視聴者は直感的にこの動画が誰に向けて何を訴えようとしているのか理解します。動画の冒頭にパンチの効いたシーンを持ってくることで動画全体にリズムも生まれます。

動画の冒頭の短い時間の中に効果のあるつかみを入れることは、制作者だけでなく視聴者にとってもメリットがある構成の一つです。

APPEAL(自己主張)

いったん興味を持ってもらった観客向けに、自己主張するシーンです。先を急いでいる通行人の足を止めたのですから、つかみに続いて間髪入れずに訴求することが肝心です。

この動画を見ることで何が得なのかを明確に伝える部分です。つかみで見せた映像は説明がありません。商品であれば効能やサービスの中身など、動画に関心を持った人にとって解決策や回答になるような内容が展開される場面です。

MOTIVATE(動機)

動画を見終わった後、観客が行動を起こすための動機づけを行う場面です。具体的な事実や評価などを例示しながら、観客が持つ不安や疑問を解決する補足的な情報を伝えます。

SUGGEST(行動の提案)

視聴者に向けてメッセージを提案する場面です。

コマーシャル動画なら売りたい商品のアピール。イベントや旅番組ならアクセス方法などが当たります。

重要なのは、期待する行動について、何をどのようにして行うのか。どのような結果が得られるのか具体的に示すことです。

動画編集のコツは、カット単位の映像に目を奪われるのではなく、数カットをまとめて作ったシーンを元に構成の流れを考えることです。このことを裏返すと撮影した動画の中で最も印象的で強いカットを見つけ、そのカットに意味を与える事かもしれません。

型を使うことのメリットは、視聴者から期待する行動を引き出しやすくなることです。構造をブロックのように分けることで、作る側にしても評価や改善がしやすくなります。

まとめ

動画は時間軸という流れから逃れることができません。活字で書かれた本のようにページを目繰り返すことができないのです。ですから、並べる順番や動画の中で使う情報にも注意して、観客をわかった気持ちにさせることもまた重要です




ABOUTこの記事をかいた人

元テレビ番組制作者。再就職→窓際→WEBコンテンツ制作で復活。64歳にして動画制作に自分の価値を見いだしました。目指すのは地域に根ざした"伝える系"の動画制作です。スキルアップと感謝の気持ちを持ちながら楽しく生きていきます。編集のお手伝いも始める予定です。