
撮影した素材を加工して昔風にモノクロやセピアに編集してほしいと頼まれることがあります。
そんな時知っておきたいのがPremiere Proのカラーとモノクロの調整方法です。
カラーをモノクロ にする方法
手っ取り早くカラー像を白黒(モノクロ)にするには、エフェクトが最速です。
[ビデオエフェクト][イメージコントロール][モノクロ]を選択して、モノクロにしたいクリップにドラッグ&ドロップします。
モノクロ映像の使い道
カラー映像と比べるとモノクロ映像に含まれる情報量は多くありませんが、その情報が少なさが動画の表現力を上げることがあります。
色がなくなることで、色に頼っていた表現をコントラストだけで表現する必要が出るわけですから、そこにコダワリを求めると映像そのものがハイレベルになるということでしょう。足かせをはめた結果、より細密に、より印象的にを極限まで突き詰める必要が出て、それに応えた結果極めて印象的な映像になるのですね。古くて新しい、現代映画のモノクロ化というムーブメント(2/3 ページ) – ITmedia NEWS
僕の経験上で言うと、モノクロ映像には生々しさがある。モノクロの方が余計なモノを見ないんですよね。たとえば、登場人物の背後に額が掛かっているとします。それがカラー映像だと、人は額の中の絵が何色なのかということを無意識に認識するんですよ。「生々しい」行定勲監督がモノクロ映像の魅力と『ピンクとグレー』の仕掛けを明かす | FILMAGA(フィルマガ)
光と影の使い方で人物の心理を表現するなど、制約が演出の深みを生み出すのです。
時間に余裕がある人はエフェクトに頼らず本格的に「モノクロと着色」に挑戦するといいかもしれません。
その時便利なのがLumetriカラーです。
エフェクトだけでは明るさやコントラストの調整ができないため、LumetriカラーのRGBカーブと組み合わせることで濃淡の表現ができるようになります。
Lumetriカラー
Lumetriカラーの「彩度」を調整する事でも、カラーをモノクロ(白黒)にする事ができます。
彩度の値を0にすると、モノクロになります。
エフェクトに比べると調整に手間がかかる分めんどくさい方法です。
仕組みを覚えておくと様々な場面で役立つテクニックになるのでお勧めします。
カラーをモノクロにできるということは、モノクロを自由自在に着色することもできるということです。
このことを頭に入れておくとマスク掛けなどの作業をする時役立ちます。
特定の一部だけ色を付ける
人物や商品の一部だけ着色すると、伝えたい部分だけを強調した印象のある映像を作ることができます。
パートカラー、つまりモノクロの中に特定の部分の特定の色だけが浮き出る、という技法も印象的です。
これは非常に物語性・意味性が強く、視聴者は視線をそこに集中させ、その意味を必至に読み解こうとするのです。
参考
動画の一部の色を別の色に変える方法も合わせて覚えておくといいでしょう。