──初心者でもサクッとできる!RGBずらしで映像が一気にオシャレに
映像をいじっていると、たま〜に「なんか画面の端っこで色がにじんでる」みたいな表現を見たことありません?あれ、いわゆる色収差(しきしゅうさ)ってやつです。
これ、After Effects で意外とめっちゃ簡単に作れるんです。しかも、やり方を覚えるとグリッチ映像とか、MV風のかっこいい演出にめちゃくちゃ応用できる!
ということで今回は、初心者でもできる「RGBずらしの色収差」を作る方法を、わかりやすく解説していきます。
After Effectsでかんたんに作れる色ずれ表現( 色収差 )の作り方
色収差(しきしゅうさ)って聞くと難しそうに見えるかもしれませんが、実は最近ある分野でよく見かけます。
- ホラー映画のタイトル
- サイバーパンクな夜景
- 「あ〜壊れちゃった!」感の演出
昔のレンズで撮った映像とか、VHSっぽいレトロな映像なんかでもよく見かけます。RGB、つまり赤・緑・青のチャンネルが微妙にずれて見えるやつですね。
「DANGER」とか「呪いの始まり」みたいな文字に色収差をかけると、一気に不穏な空気が漂います。視聴者の目がチカチカして、不安をあおる演出に最適。
未来都市の映像にRGBずらしを加えると、「ブレードランナー」っぽい近未来感が爆上がりします。街のネオンがビリビリと震えてる感じ、めちゃくちゃかっこいい。
映像がガガガッと乱れた時に色収差を入れると、「あ〜壊れちゃった!」感がリアルに出ます。TikTokとかYouTubeショートでもよく見かける演出ですね。
実際にやってみよう!RGBずらし
ステップ① 元の映像を準備する
まずはAfter Effectsに、好きな映像やテキストを置いてください。今回はわかりやすくするために、白い背景に黒い文字で「HELLO」と書かれたテキストを使います。
なぜこれを選んだかというと、色がズレた時に一番わかりやすいから。実際に作業すると「あ〜、これこれ!」ってなると思います。
ステップ② レイヤーを複製する
元のレイヤーを 2つ複製 して、合計で3つにします。
- 一番上 → 赤専用
- 真ん中 → 緑専用
- 一番下 → 青専用
という役割分担を作ります。RGBの3チャンネルを分けるわけですね。
ステップ③ チャンネル設定を使う
ここで使うのが「チャンネル設定」というエフェクト。
各レイヤーにチャンネル設定を追加して、不要な色を「フルオフ」にします。
- 赤レイヤー → 緑・青をオフ
- 緑レイヤー → 赤・青をオフ
- 青レイヤー → 赤・緑をオフ
すると、それぞれのレイヤーが単色の赤・緑・青に変わります。ちょっとレトロなPCの映像みたいになって、なんか懐かしい感じ。
ステップ④ 描画モードを「スクリーン」に
3つのレイヤーを全部「スクリーン」に変更します。
すると、元の映像に戻ったように見えるんですが…ここからが本番。
ステップ⑤ 位置をずらす
赤レイヤーをちょっと右に、青レイヤーをちょっと左に…みたいに位置を微妙にずらしてみてください。
はい、もうこれで完成!
画面の縁が、赤・青・緑にじんで見えるはずです。
チュートリアル動画
応用編:エフェクトで色収差をもっと手軽に!
RGBずらしはシンプルで使いやすいんですが、After Effectsには最初から「レンズ補正」とか「収差」って名前のエフェクトが入ってるんですよ。
これを使えば、もっと自然にレンズっぽい色収差を作ることができます。
ただ、ちょっと操作が複雑になるので、最初はRGBずらしで遊んでみて「お、これ楽しい!」と思ったら、ステップアップすればOK。
方法① レンズ補正エフェクトで色収差を再現する
- レイヤーを選択 色収差を入れたい映像やテキストを選びます。
- エフェクトを適用 上のメニューから「エフェクト → ディストーション → レンズ補正」を選択。
- 設定を調整 エフェクトコントロールに「レッド」「グリーン」「ブルー」のフリンジ補正が出てきます。 ここで数値をほんのちょっと動かすと…画面の端っこが赤や青ににじんで見えてきます。
👉 ポイントは「やりすぎないこと」。
ほんの少しだけ動かすと「本物のカメラで撮った映像の色収差」っぽくなるんです。
例えばホラー映画のワンカットとかで、人物のシルエットに赤と青のにじみを加えると、「あれ、なんか普通じゃない…」って視聴者がゾワッとする感じになります。
方法② 収差エフェクトを使う
After Effectsのバージョンによっては「収差」というエフェクトが入っている場合があります。(「エフェクト → スタイライズ → 収差」あたりにあります)
- 収差エフェクトを適用 対象のレイヤーに収差をかけます。
- 色のずれ幅を調整 パラメータに「赤ずれ」「青ずれ」みたいな項目があるので、数値を動かすと一発でRGBずれが再現できます。
👉 これのいいところは、わざわざレイヤーを複製しなくてもサクッとできちゃうところ。
RGBずらしの工程を一気にショートカットできるんです。
例えば、YouTubeのショート動画で「ゲーム実況のワンカット」をグリッチっぽく見せたいときに使うと、時短で仕上げられるのでめっちゃ便利です。
どっちを使えばいい?
- RGB分離(レイヤー複製)方式 → 自分で赤・緑・青を操作できるので、自由度が高い。派手にしたい時に最適。
- レンズ補正エフェクト → ほんのり自然な色収差にしたい時。映画っぽい映像にマッチ。
- 収差エフェクト → サクッと一発で終わらせたい時。スピード重視。
映像の雰囲気や用途に合わせて使い分けるのがおすすめです。
まとめ:色収差は「ちょい足し調味料」
色収差って、メインの演出に使うよりも「ちょっと足すだけで映像がオシャレに見える」調味料みたいな存在なんです。
たとえばシンプルなテキストだけでも、RGBずらしを入れると「おっ、プロっぽい!」ってなる。ほんのひと手間で映像の印象がガラッと変わります。
ぜひ今日から自分の映像に取り入れてみてください。
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 色収差 を書きます。