スマホで撮影した動画をPCで編集すると、「スマホでは綺麗に見えたのに、PCでは白飛びしてしまう」と悩んだことはありませんか?
その原因の多くはHDR(High Dynamic Range)にあります。この記事では、HDRが引き起こす白飛びの原因と、その解決策について詳しく解説します。
スマホで白飛びしないのにPCで白飛びする原因と解決策 Premiere Pro 【初心者向け】
HDRとは?
HDR(High Dynamic Range ハイダイナミックレンジ)の略称のこと。映像の明暗差を広く表現できる撮影方式です。
HDR対応のスマホで撮影すると、暗い部分から明るい部分までのディテールを豊かに表現できます。でも編集ではこれが仇となる場合があり、以下の問題が発生することがあります:
• HDR非対応のモニターやソフトウェアで白飛びが起きる
HDR対応のデバイスでは問題なく見える動画でも、編集ソフトや非HDR対応モニターでは正しく表示されず、白飛びや色味の違いが発生します。
解決策:PC編集時にHDRを一般的な形式に変換する
HDRで撮影した動画をPCで編集する際、色空間を調整することで白飛びを防げます。以下の手順を試してみてください。
1. 作業カラースペースを変更
1. Premiere Proの**「シーケンス」→「シーケンス設定」**を開きます。
2. 「作業カラースペース」の項目をRec.709に変更します。
Rec.709は、一般的なSDR(Standard Dynamic Range)映像で使用されるカラースペースで、HDRの映像をSDRの環境でも自然に見えるように変換します。
2. エフェクト「SDR最適化」を使用
1. 「エフェクト」タブから**「SDR最適化」**を適用します。
2. 明度を調整して、白飛びを抑えます。HDR特有の明るさを補正する効果があります。
3. 色味の調整
1. 白飛び以外にも色が濃すぎたり薄すぎたりする場合は、**「Lumetriカラー」**を使って補正します。
2. 特に「基本補正」内の彩度を調整すると、適切な色味に仕上がります。
4. 撮影時の設定を見直す
HDRによる編集時の問題を回避する最も簡単な方法は、撮影時にHDRをOFFにすることです。
つまり編集で悩むのなら最初からHDRを使わないということです。
• スマホの設定アプリまたはカメラアプリで、HDRをOFFに設定してください。
まとめ
• HDRは明暗差の広い映像を表現できますが、非対応の環境では白飛びなどの問題が発生します。
• Premiere ProでRec.709に変更し、「SDR最適化」や「Lumetriカラー」を使って適切に補正しましょう。
• 撮影時にHDRをOFFにすることで、編集時の問題を未然に防ぐことも可能です。
これでHDRに起因する白飛び問題も怖くありません!ぜひ参考にして、スムーズな編集作業を実現してください。
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 Premiere Pro スマホで白飛びしないのにPC編集で白飛びする原因と解決策 を書きます。