PR動画や結婚式ビデオを作るときよく使われるのが静止画を使ったスライドショーです。
編集ソフトにはスライドショーのプリセットが用意されているものも多いですがワンパターンになりがち。
基本を覚えておくと自分のイメージ通りの演出ができます。
断片が組み合わさるようなイメージをAfter Effectsを使って作ってみましょう。
プロジェクトの準備
いくつかの素材をプロジェクトの中に入れます。
プロジェクトの中で上下左右にアニメーションさせるため、素材のサイズは余裕をとったものにします。
タイムライン上に任意の素材を置いて、プリコンポーズします。
プリコンポーズした新規コンポジションはのちのち数が増えるので、101のようにわかりやすい連番を振ります。
今回は[Pic_101]とします。
[すべての属性を新規コンポジションに移動]を選択します。素材を断片化する
静止画を好みの断片にコマ切れにするには[マスク]を使います。
今回は長方形ツールを使って横長の短冊に静止画にマスクをかけます。
この時、ガイドを表示させておくと断片のサイズを正確にそろえることができるのでお勧めします。
これで最初の断片ができました。
二つ目以降の断片を作るには、最初の断片を複製し複製したレイヤーの中でマスクの位置を変えるだけです。
レイヤーを[Crrl+D]で複製します。
マスクの位置をガイドを見ながら二つ目の断片の位置に移動します。
三つ目以降はこの繰り返しです。
マスクされたレイヤーで画面がすべて見えるようになったら一段落です。
ガイドを[Command+R]で外します。
一枚目の断片にアニメーションを付ける
タイムライン上に断片の数だけレイヤーが並びました。
このレイヤーにキーフレームを打つことで様々なアニメーションを付けることができます。
全てのレイヤーを選択します。
タイムライン上のインジケーターを画面を一つにしたい位置に進めキーフレームを打ちます。
次にアニメーションを始めたい位置にインジケーターをもどします。
断片を移動させてアニメーションをさせるため、Pを押します。
Pは位置を表示させるショートカットキーです。
全てのレイヤーの位置が表示されるので、それぞれの位置の数値を変えます。
再生すると断片がそれぞれアニメーションする動画[Slide_101]になりました。
スライドショー を作る。
二枚目以降のスライドに同じアニメーションを付けるには複数のスライドを格納したコンポジションを作る必要があります。
[Ctrl+N]で新しいコンポジションを作り任意の名前にします。ここでは[SlideShow]という名前にします。このコンポジション[SlideShow]に[Slide_101]のフォルダを配置します。
タイムライン上の[Slide_101]に二枚目以降のスライドを重ねていけばスライドショーができます。
二枚目以降のスライドを作ります。
もとの[Slide_101]を[Ctrl+D]で複製します。
数値で書かれた名前は自動的に[Slide_102]のように連番になります。
このクリップをタイムライン上の[Slide_101]に配置します。
当然、中身の静止画は同じ動きですが[Slide_102]の画像は[Slide_101]と同じです。
画像をプロジェクトの中に格納した別の画像に差し替えまいょう。
画像を差し替える
画像を差し替えるには、プロジェクトの中にある画像[Pic_101]を[Ctrl+D]で複製します。
すると[Pic_102]が出来上がります。
この中にある素材を別のものに入れ替えることで二枚目のスライドの素材だけ差し替えることができます。
差し替えるには、[Pic_102]を選択してタイムライン上に表示します。
ソース名を見ると一枚目の画像になっています。
このソース名を選択して、プロジェクトウィンドウにある差し替えたい画像を[Shift+Alt+/]をクリックすると[Pic_102]の中身が更新されます。
次に[Slide_102]の中身を見てみます。
この時点では、[Slide_102]の中身は[Pic_101]です。
この[Pic_101]を[Pic_102]に更新するには、同じようにタイムラインを表示した[ソース名]を[Pic_101]から[Pic_102]に入れ替えるだけで完了です。
先ほどと同じく[Shift+Alt+/]をクリックして入れ替えます。
三枚目以降の作り方は[Slide_10x]と[Pic_10x]を複製し、中身を[Shift+Alt+/]をクリックして入れ替えることの基本繰り返しです。
まとめ
スライドショーさせるためのコンポジションと、個々のスライドをつくるためのコンポジション>
この二つを組み合わせることが理解できれば割と簡単に作れるアニメーションです。
[Shift+Alt+/]を使って中身を総とっかえする技は裏ワザといってもいいかもしれません。静止画の代わりに動画を使ったり、マスクの配置や位置、方向、サイズなどパラメーター変えることで様々な分割アニメーションをデザインすることができます。
いろいろ試してみてはいかがでしょうか。
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