【初心者向け】 DaVinci Resolve でMP4動画の音ズレを簡単補正する方法

フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 DaVinci Resolve でMP4動画の音ズレを簡単補正する方法を書きます。

🎧 まずは確認!DVD→MP4変換でよくある「音ズレ」現象とは?

DVDをMP4形式に変換したとき、以下のような症状が起きることがあります:

  • 映像より音声が先に再生される
  • 逆に、映像より音が遅れて再生される
  • 全体的にズレていて違和感がある

これは、映像と音声のフレームレートやタイムコードのズレ、エンコード時のミスが原因です。

DaVinci Resolve で音ズレを直す!DVD変換後のMP4に起こる問題とその対処法

💡 DaVinci Resolveで音ズレを補正する方法(初心者向け手順)

DaVinci Resolveは、Blackmagic Designが提供する無料の高機能動画編集ソフト。タイムライン上で映像と音声を簡単に分離・調整できます。

ここでのポイントは、音声トラックの波形を見ながら音ズレを修正することです。

なぜ波形を見るの?かというと、映像と音がズレているとき、「勘で合わせる」だけでは正確なタイミングをつかみにくいからです。

そこで頼りになるのが、音声波形です。

特に「手を叩く音」や「セリフの発声」など、はっきりしたピーク(山)が波形上に表示されるため、映像の動きと照らし合わせて視覚的に修正できます

Step 1:編集タイムラインに動画を配置

1. DaVinci Resolveを起動し、MP4などのズレた動画をメディアプールに読み込みます
2. それを編集ページ(Editタブ)のタイムラインにドラッグ&ドロップ

Step 2:音声と映像のリンクを解除

1. タイムライン上のクリップ(音付き動画)を右クリック
2. 「リンク解除(Link Clips)」を選択
3. 映像と音声が別々に選択・移動できる状態になります

Step 3:波形が見えるようにトラックの高さを調整

1. タイムライン左の音声トラック(A1など)のラベル部分を右クリック
2. 「オーディオトラックの高さを大にする」を選択
3. 波形(音の形)がしっかりと視認できるようになります

※ 波形が表示されない場合は、音声が対応コーデックでないか、音声波形の生成が未完了の場合があります(プロキシ生成で解決することも)。

Step 4:目視でピークを探す

• 例えば「手を叩いた瞬間」や「『よーい、スタート!』の『よーい』」といった、一番大きな音の箇所は波形上に大きな山として現れます。
• それを基準にして、映像上の動き(口の動きや手の動きなど)とタイミングが合っているか確認しましょう。

Step 5:音声トラックだけを前後に微調整

1. 音声クリップだけを選択(Shiftを押しながらクリックで映像を選ばずに音声だけ選択できます)
2. キーボードの ←(左矢印)/ →(右矢印)キーで、1フレームずつ前後にずらす

💡ポイント
• 音が早すぎる場合は → キーで後ろに送る
• 音が遅れてる場合は ← キーで前に寄せる

Step 6:再生しながら確認

1. 「スペースキー」で再生して、動作と音が合っているか確認
2. ズレているようなら、再度 ← / → キーで微調整

🎯補足:より細かくズームして合わせるタイムラインのズームを最大化すれば、1フレームより細かく見られるようになります。
• **Ctrl + マウスホイール(Macの場合:Cmd + ホイール)**でズームイン
• 1フレーム単位の微調整がしやすくなります

✅ よくある調整例
状況
音声シフト値の例
対処方法
映像より音が早い
-3フレーム
→音声を右へ移動(→キー3回)
音声が遅れて聞こえる
+2フレーム
→音声を左へ移動(←キー2回)

DaVinci Resolveは、音声波形をしっかり表示してくれるため、
「耳」と「目」の両方を使って音ズレ補正ができます。

🔁 繰り返しポイント
リンク解除を忘れない
波形を大きく表示する
ズームインで調整精度を上げる
映像と音の“一致点”を探す(口の動き、手の動き)

少し慣れるだけで、プロ並みの音ズレ補正が誰でもできます。
大事な動画、ぜひこの方法でベストな仕上がりにしてみてください!

✅ Step 7:再リンクまたはそのまま編集へ

音声と映像が正しく揃ったら:

• 再リンク(リンククリップ)でロックしても良いですし、

• そのままエフェクト・カット編集に進んでもOKです

🎯 音ズレが後半になると悪化する場合は?

長時間動画で、後半に行くほど音ズレが大きくなる場合、元動画のフレームレート変換ミスや可変フレームレート(VFR)が原因の可能性があります。

その場合は、度固定フレームレート(CFR)で再変換してからDaVinci Resolveに読み込むのがオススメです。

変換ツール例:

HandBrake(無料)→「Constant Framerate」で再出力

✅ 補足:Fusionで音を視覚的に合わせる方法(中級者向け)Fusionタブを使えば、音声波形と映像のリップシンク(口の動き)を視覚的に合わせることも可能です。編集慣れしてきた方におすすめです。

❗音が全く再生されない場合は?

DaVinci Resolveで音声が出ない場合:

オーディオ設定 → 出力デバイスを確認(Preferences > Video & Audio I/O)

• 対応していないコーデック(例:AC3)を使っていないか確認

• HandBrakeなどでAACコーデックに再変換すると安定します

✅まとめ:DaVinci Resolveなら音ズレも怖くない!

トラブル内容対処法
映像と音声がずれてるタイムライン上で音声を手動調整
後半でズレが広がるHandBrakeでCFRに変換して再編集
音声が聞こえない出力設定やコーデックを見直す

📣最後に

音ズレは「編集者泣かせ」のトラブルですが、DaVinci Resolveならフレーム単位での補正が可能です。

DVD変換時の不具合も、焦らず一つずつ対処していけばしっかり直せます。

ぜひ本記事を参考に、あなたの映像をプロ品質に仕上げてみてください!