動画を最後まで視聴すると動画の最初に戻って無限に再生が続く編集効果をループエフェクトといいます。難しそうに思うかもしれませんが作り方は簡単で、覚えておくとSNSやループする背景動画、ループが必要なプロジェクトに使えます。
ここでは、DaVinci Resolve 19を使って、ループエフェクトを作る方法を紹介します。
DaVinci Resolve 19で 何度でも再生 する動画・ループエフェクトを作る方法
DaVinci Resolve 19 | Blackmagic Design
手順1: 素材をインポートする
1. DaVinci Resolve 19を開き、新しいプロジェクトを作成します。
2. 画面左上にあるメディアプールをクリックし、ループさせたい動画ファイルをドラッグ&ドロップしてインポートします。
素材の選び方
ループエフェクトを成功させるには素材選びが重要です。つなぎ目を滑らかにし、自然なループを実現するためには、以下の特徴を持った映像素材が適しています。
こんな動画ならOK
1. 動きが繰り返される映像
• 動きが一定のリズムで繰り返される映像は、ループに最適です。例えば、波が打ち寄せる海や、風に揺れる草木、歩く人々の行動などが典型です。このような素材は、始まりと終わりの動きが似ているため、スムーズにループできます。
2. カメラが固定されている映像
• カメラが静止したままの映像は、ループさせやすいです。パンやズーム、ティルトなどのカメラの動きが少ないほど、映像をつなげた際の違和感が少なくなります。固定カメラでの撮影は、ループエフェクトを作成するための基本条件です。
3. 背景が変化しない映像
• 背景が変わらない映像や、背景に大きな変化がない映像がループには理想的です。例えば、青空や均一なパターンの壁などは、背景に変化がないため、つなぎ目が目立ちにくくなります。
4. 映像内の動きが穏やかなもの
• 動きが穏やかで緩やかな映像は、ループの際に自然な仕上がりになります。水の流れや煙、雲の動きなど、緩やかな変化が特徴の映像は、終点と始点が大きくずれることがなく、自然につなぎやすいです。
5. 映像内に周期的なパターンがある
• 動きや変化に周期性がある素材は、ループに適しています。例えば、回転する風車、回る時計の針、流れる川などは、映像のどこを切り取っても似た動きが続くため、ループが目立ちにくくなります。
6. 映像が短すぎず、一定の長さがあるもの
• 映像があまりに短いと、ループを繰り返すたびにつなぎ目が目立ちやすくなります。適度な長さがある映像素材を選ぶことで、ループが自然に感じられ、視聴者に違和感を与えません。
7. 光や影の変化が少ない映像
• 映像内での光の当たり方や影の変化が少ないものは、つなぎ目が目立ちにくく、ループしやすくなります。たとえば、夕日が沈んでいく映像などは光の変化が激しいため、ループには不向きです。一方、曇り空の映像や室内で均一な照明が当たっている映像はループしやすいです。
8. 自然なフェードイン・フェードアウトができる映像
• ループの始まりと終わりに自然なフェードイン・フェードアウトが可能な映像も、適しています。シームレスに変化できるため、つなぎ目がスムーズになります。例えば、抽象的な模様や色のグラデーションが広がる映像は、ループにしやすい素材です。
まとめ
ループエフェクトを作るためには、動きの周期性や穏やかさ、カメラの静止などが重要な要素となります。これらの特徴を持つ映像素材を選ぶことで、シームレスなループを簡単に実現することができます。
手順2: タイムラインに動画を配置
1. 編集タブに切り替え、メディアプールから動画をタイムラインにドラッグします。
2. この動画クリップの始点と終点を、ループが滑らかになるように調整します。始まりと終わりが似たフレームであると、ループがシームレスに仕上がります。
手順3: ループする部分を見つける
1. 動画のループさせたい部分を見つけます。できるだけ動きが穏やかで、開始点と終了点に違和感がない箇所を選びましょう。
2. ブレードツール(ショートカット:Bキー)を使って、その区間を切り取ります。
例えば、ループさせたい場所が動画の末尾とします。末尾から数秒遡った場所をカット点にして切り取り、切り取ったクリップをタイムラインの別トラックに移動します。
手順4: クロスフェードでつなぐ
1. 切り取ったクリップをタイムラインの最前部に配置します。このまま再生すると、切り取った末尾の映像が終了すると、下に配置した映像のつなぎ目が唐突に見えてしまいます。
2. つなぎ目を滑らかにするため、切り取ったクリップにクロスフェードを適用します。すると二つの動画がオーバーラップして見えるようになります。
• クロスフェードは、クリップの終わりと次のクリップの始まりをフェードイン・フェードアウトさせることで自然につなぐ方法です。
• オーバーラップする長さを調整し、つなぎ目が目立たないようにします。
手順5: ループを確認する
1. 再生ヘッドをタイムラインの最初に戻し、クリップを再生します。
2. つなぎ目が目立たないか確認し、必要に応じてオーバーラップのタイミングやクロスフェードの長さを調整します。
手順6: 書き出し
1. ループが完成したら、デリバーページに移動します。
2. 書き出し設定を行い、ファイル形式やループする時間の長さを選んでレンダリングします。
コツとポイント
• 似た動作をループさせる: 動きのある映像をループさせる場合、動画の最初と最後で似た動作が繰り返されている箇所を選ぶと、自然なループが作りやすくなります。
• 色や露出の変化に注意: ループの前後で映像の色合いや明るさが急に変わらないように注意しましょう。必要であればカラーグレーディングを使用して、色調を統一します。
• 短すぎないループを目指す: 極端に短いループは、違和感を感じさせることがあります。少し長めにして自然なループを作ると、視覚的にも落ち着いた印象を与えます。
まとめ
これで、DaVinci Resolve 19を使って、つなぎ目の目立たないシームレスなループエフェクトを作る方法が完成です。このテクニックを使って、視聴者に強い印象を与える動画を作成してみてください。
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 何度でも再生 を書きます。