DaVinci Resolve 20では、H.265形式で動画を書き出す際に「Split Mode(スプリットモード)」という項目が現れます。
初めて見ると「なんだこれ?」と戸惑う方も多いですが、この設定は特定の用途で非常に重要です。
この記事では、初心者にもわかりやすく「Split Mode」の意味と使い方を解説します。
DaVinci Resolve 20 H.265書き出し時の注意点と設定法
動画編集や配信において、書き出しの際使われるH.264(AVC)形式に変わって、H.265(HEVC)が注目されています。
DaVinci Resolve 20でもデリバーページからH.265(HEVC)を選ぶことができます。この時、選択と同時に「Split Mode」の設定が表示されます。

同時に現れた「Split Mode」が意味不明。そのまま放置でも大丈夫?
当然、初めての人にはどう設定していいかわからず、とまどう人も多いと思います。結論からいうと「None」で問題ありません。しかし、古いUSBメモリに書き出したいなど、凝った使い方をする人は知っておいてほしい設定です。
1. 「Split Mode」とは?
「Split Mode」は、H.265(HEVC)で書き出すときに、動画ファイルをどのように分割して保存するかを設定する機能です。
表示されるモードの種類(例):
- None(分割しない)
- Automatic(自動分割)
- 2GB Split(2GBごとに分割)
- Segmented(セグメント化)
2. なぜ「Split Mode」が必要なの?
主に以下の理由でSplit Modeが用意されています。
✅ ファイルサイズ制限に対応するため
古いUSBメモリやFAT32フォーマットのSDカードなどは、1ファイル4GBまでしか保存できません。
→ この場合、Split Modeを「2GB Split」に設定すれば、安全に書き出しできます。
✅ ストリーミング配信・編集フロー用に
一部の放送局や配信プラットフォームでは、「Segmented」形式でファイルを小分けにしておく必要があります。
3. 初心者におすすめの設定は?
目的 | Split Modeの設定 |
---|---|
通常のYouTube投稿 | None(分割しない) |
USBなどで受け渡しする予定 | 2GB Split |
細かく再編集・配信用に出力する場合 | Segmented(用途確認が必要) |
基本的には「None」でOKです。
理由がない限り、無理に分割する必要はありません。
4. Split Modeを使うときの注意点
- 分割モードで書き出すと、ファイルが複数に分かれるので、アップロードや再生に対応しているか要確認
- 音ズレや画質劣化はありませんが、一部プレイヤーで連続再生されないことがあります
5. よくあるトラブルと対策
トラブル | 対処法 |
---|---|
ファイルが複数に分かれてしまった | Split Modeを「None」に戻す |
USBにコピーできない | 「2GB Split」を選ぶ or USBをexFATにフォーマット |
分割ファイルが再生できない | VLCなどの対応プレイヤーを使用 |
まとめ
「Split Mode」は、H.265形式で出力する際のファイル分割オプションです。
初心者の方は基本的に「None」で問題ありませんが、使用機器や配信先の要件に応じて適切に設定することで、トラブルを未然に防ぐことができます。
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 DaVinci Resolve 20の「Split Mode」完全ガイドを書きます。