DaVinci Resolve17で図形を描こうとして困ったことってありませんか。
円と円を重ねて重なった部分だけ透過させる方法。
どこ探しても見つかりません。どうしたらいいのでしょうか。
After Effectでは、長方形と多角形複数のシェイプを合体させるとき「パスの結合」という方法を使います。
「パスの結合」 のような図形を DaVinci Resolve18で 描く方法をまとめました。
パスの結合 方法
「パスの結合」を使うと複数のシェイプを重ねて様々な形が作れるので、After Effectだけでもモーショングラフィックスが作れます。
例えば下記のような円が拡大して消えるシェイプアニメーション。
円が拡大するアニメーションですが、塗りの部分が広がって最終的には輪郭線の幅がゼロになって消えます。
これはDaVinci Resolve18 のシェイプを使って作りました。 いわゆる”中マド”でつくるアニメーションです。
DaVinci Resolve が17になってできるようになりました。
では、それまでどうやっていたかというと、[Fusion]から[Elipse]を二枚使ってつくるのが一般的な方法でした。
塗りを減算する方法
重ねた円の片方の[Paint Mode]を[Subtract](減算)に変更することで塗りの色を消すのです。
しかし、この方法では形を自在に変えることはできません。古い DaVinci Resolve は単純な図形を作って動かしたりするような作業には向いていなかったのです。
新機能のシェイプツール
そこで登場したのがDaVinci Resolve17から登場した新機能【 sで始まるシェイプツール 】です。
sで始まるシェイプツールとは、 sStar、sEllipse、sRectangleなど、sで始まるシェイプツールです。
円が拡大するアニメーションはこうして作ります。
- [sRender]ノードをドラッグ&ドロップ
- [sEllipse]ノードをドラッグ&ドロップ
- [sBoolean]ノードをドラッグ&ドロップ
- [sBoolean]ノードの[Style]タブで着色
- [Controles]と [sBoolean] の値を調整
- キーフレームでアニメーション
ノードを繋ぐ際は重なりに注意する。緑:フォアグランド(前景入力)黄:バックグラウンド(後景入力)
[sBoolean]ノードを[sRendet]ノードにつなぐ。[sRendet] ノードは図形を描画する機能を持つため、必ずこのノードをかまさないと画面に表示されない。
シェイプに着色する場合は[sBoolean]ノードをのインスペクタから[Controls]の隣の[Style]タブを開き、色指定する。※sEllipseのstyleタブの色を触っても反映されません。
ここまでで準備完了です。これから 「パスの結合」 に移ります。
「パスの結合」 とは
複数のシェイプを重ねて様々な形を作るには、シェイプの輪郭線を合成する必要があります。
IllustratorやAfter Effectなどでは、 二つのシェイプを組み合わせてパスを結合するツールがあり、よく使われます。
重なった二つのシェイプの境界線を融合します。塗りの部分は全面のシェイプが優先されます。
背景のシェイプのうち、前面のシェイプが重なった部分だけが透明になります。
中マドの逆です。二つのシェイプの重なった部分だけが残ります。
二つのシェイプを一つにしてしまうのが追加です。見た目上合成されてみえるだけで、それぞれのシェイプの形状は変わりません。
背景のシェイプで全面のシェイプを削るような効果を生みます。
DaVinci Resolve18で 「パスの結合」 するには
上記の動画は背景の円が広がると同時に全景に置いた中マドの円が広がり、最終的には背景の円を覆い隠すようなアニメーションです。
この効果を作るには、前景の [sEllipse] ノードを選択し [Controles]と [sBoolean] の値を調整し、キーフレームで拡大させてアニメーションにします。
[sEllipse] ノードを選択し [Controles]の[Solid]にチェックを入れます。
次に[sBoolean]ノードを選択し、[Style Mode]を[Replace]にすることで、重なった部分の平面を透過することができます。中マドの出来上がりです。
[Style Mode]の攻略法
これでお分かりのように、 DaVinci Resolve17で「パスの結合」 するには [sBoolean]ノードの中にある[Style Mode]がポイントです。
まとめ
sStar、sEllipse、sRectangleなど sで始まるシェイプツールは、エフェクトライブラリのToolsの中に分散格納されています。
探す時はEffectsの横にある検索バーにsを入力して探すのが最も早いかもしれません。
便利な機能ですが細分化されて散らばるところがDaVinci Resolveを使いにくくさせています。
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