
新規導入したBMPCC4Kと格安中古ズームレンズM.ZUIKO 14-42mm IIの組み合わせで撮影しました。
やっぱり、手ブレが半端ないほど起きてしまいます。
手振れ補正・スタビライズ機能がほとんどきかないといい絵が撮れないことがわかりました。
カメラにもレンズにもスタビライズが付いていない場合の奥の手があります。
DaVinci Resolve17では編集で補正することができます。
カメラを静止させるのは思った以上に大変
手持ち撮影できないわけではありませんが、カメラを静止させるのは思った以上に大変です。

広角にしてみても細かな揺れが伝わることから撮影は基本三脚が必要になります。
でも三脚が使えない時はどうしたらいいのでしょうか。
DaVinci Resolve17の機能「スタビライゼーション」を使って、手持ち撮影した映像の補正に挑戦しました。
使ってみると超簡単。覚えておいて損しない機能だと思いました。
手ブレ補正 スタビライズ の使い方
DaVinci Resolveの強力な手ブレ補正機能が「スタビライズ」。
スタビライザー機能は「エディット」ページと「カラー」ページのどちらからでも行うことができます。
もともとカラーページにあった機能です。
人の顔にモザイクをかけたりするとき、トラッカーと呼ばれるマスクを追従させる機能を使います。
この機能を応用したのがスタビライゼーションです。
画面全体を動かすことでブレては困る部分を固定してしまう逆転の発想です。

画面の中ほどにある[スタビライゼーション]の項目の赤丸をオンにします。
すると三つのモードが選択できます。
三脚に置いたようにブレを軽減したい場合は[Similarity]を選択します。
[3つのスタビライゼーションモード]
Perspective(遠近):遠近、パン(左右)、チルト(上下)、ズーム、回転の解析と安定化を行います。
Similarity(遠近なし):遠近法分析で不要なモーションアーティファクトが発生する場合に、パン、チルト(上下)、ズーム、回転の解析と安定化を行います。Translation(縦横のみ):X軸(横)とY軸(縦)の安定化のみで許容できる結果が得られる場合に、パンとチルトの解析と安定化を行います。

[Camera Lock]にチェックを入れます。
カットの冒頭にインジケーターを戻して、[スタビライズ]をクリックすると動画が再生され、あわせて計測が始まります。
DaVinci Resolveの中で画面の揺れを計測してスタビライズ解析をしているのです。
これでスタビライズ作業は終了です。

計測が終わったところで再生してみましょう。
画面はピタリと止まって見えます。
しかし、枠の部分をよく見ると滋養下左右に揺れています。
映像の動きに合わせて画面を縦横に細かく動かすことで、映像があたかも静止しているように見せているのです。
見てわかるように、このまま枠が見えてしまうとヤバイですね。
[スタビライザー]を適用するとビューアーの外枠に黒い枠線がはみ出してしまうのです。※スタビライザー機能はエディットページとカラーページのどちらからでも行うことができます。
黒い枠線を消去する方法
Camera Lockの下にあるZoom(ズーム)にチェックを入れます。
こうすることで補正処理でできる黒枠をズーム処理(クロップして)で削除します。
もう一つの方法はサイズを変えることです。

黒枠を消すには画面のサイズを変更するしかありません。
プレビューモニターの左下にある井桁マーク「ズーム」を選択します。

すると画角のサイズを変えることができるようになりました。
この作業はインスペクタの[変形]の数値を変えることでも作ることができます。
少しサイズを大きくして、黒い枠線を画角の外に追い出します。
画角が狭くなるという欠点はありますが、ブレが目立たない編集ができるようになりました。
Cropping Ratio(クロップ比率):補正によってできるブランクとそれに対応するズームの量の値を設定する。1.0が無効の状態で、基本的にそれ以下の値に設定します。
Smooth(スムース):不要なジッター(小刻みなブレ)を排除して、動きを滑らか(スムース)にします。デフォルト値は0.25です。値を大きくすると、ショットがよりアグレッシブにスムージングされます。
Strength(強度):スタビライザーの適用強度、1.0が最大値。
まとめ
微調整のパラメータを使いこなせば強力な補正を行うことも可能です。詳しくはこちらの記事を参照ください。
DaVinci Resolve スタビライザーを使った手ぶれ補正 – Oval Design
独立して稼げる動画クリエイターを目指すなら映像制作と実務案件を通して学べるスクールがあります