編集中の動画にナレーションを入れたくなることありますよね。
アフレコは動画編集の現場では専用のスタジオで行いますが、個人の動画編集では手間やコストはかけられません。
なので、直接PCにマイクを直付けして録音します。
厳密に言うと、アバウトな方法ですが、YouTube投稿動画並のクオリティは大丈夫です。
PCで動画編集中に アフレコ する方法
DaVinci Resolveを使ってアフレコを収録するには
- マイクの選び方
- マイクをPCに接続する手順
- DaVinci Resolveの録音方法
以上の三段階で行います。
その手順を解説します。
正しいマイクの設定方法
最初に、マイクをPCに接続しましょう。
接続するマイクは細かく言い始めるとキリがありませんが、結論なんでもOKです。
ダイナミックと、電源が必要なコンデンサーでも大丈夫。指向性も気にしなくていいです。ピンマイクでもかまいません。
いちばん簡単なのが、マイクとPCをUSB端子で接続する方法です。
とはいえ、普通のマイクはマイク端子がついています。ステレオミニ(3.5mm)プラグを選びましょう。パソコンの入力端子はミニプラグなので、それ以外の端子は変換アダプターが必要になります。
マイク端子の大きさは?
プラグ・ジャック | マルツオンライン
それぞれ、標準( 6.3φ ),ミニ( 3.5φ ),ミニミニ( 2.5φ )などのサイズがあります。 マイク,エレキギター,ヘッドホン端子(の大きい方)などが標準サイズになる。 これには2極のものと3極のものがあるが,原則2極がモノラル,3極がステレオということになる。
さらに、パソコンの入力端子はステレオです。
なので、ステレオミニプラグか、モノラルマイクをステレオに変換するアダプタープラグが必要になります。
ステレオミニには3極や4極などの区別がありますが無視して構いません。※別記事で解説しますが、編集ではステレオ入力をモノラル変換する必要がある場合があります。
ミニプラグステレオのマイクをPCのマイク端子に接続して下さい。
マイク端子は、ノートPCは本体の側面、デスクトップは背面にあります。
端子の色は赤です。
緑色のイヤホン端子と並んでいるためよく間違えますが、間違えて差し込んでも故障することはないので安心してください。
ノートPCの中には端子が1個しかないものがあります。マイク入力とヘッドホン出力が兼用になっているヘッドセットの接続などに使われるもので、コンボジャックといいます。
マイクケーブルは可能な限り短いものを選びましょう。ケーブルが雑音を拾う可能性があるからです。(5メートルを越えたあたりから急速に音の劣化が感じられるようになります)
PC側の準備
マイクをPCに接続できたらPC側でマイクをテストします。
マイクは自動的に認識されますが、Windowsの場合は[設定][システム][サウンド]から入力のデバイスにマイクが正常に動作しているか確認します。
マイク端子にマイクを接続したが音の入力ができない原因は以下のことが考えられます。
- マイクのケーブルの接続を間違えている
- マイクの音量が 「 小音 」 または 「 ミュート 」 になっている
- Windows OSの音量調整が 「 小音 」 または 「 ミュート 」 になっている
- 「既定のデバイスの設定」が接続しているスピーカーなどと違う設定になっている
- ドライバーに問題がある→最新のドライバーにする
- パソコン、マイクの故障 など
問題なければDaVinci Resolve18を起動します。
DaVinci Resolve18でアフレコ収録
DaVinci Resolve18のタイムラインに、マイクで収録した音声ファイルを置くための音声トラックを用意します。
方法は二つあります。
一つは[EDIT]ページのタイムラインの音声トラックから、使われていないスペースで右クリックし[トラックを追加][Mono]を選択する方法です。
もう一つは、[フェアライト]ページから設定する方法です。
[フェアライト]ページには録音ボタンがあるので、普通はこちらを使います。
トラックを右クリックするとトラックが追加できるので[mono]のトラックを追加します。
[フェアライト]ページ左側を見ると、音声トラックが表示されたことがわかります。このmonoのトラックに録音します。
なぜかというと、ナレーションの場合音源が一つなのでわざわざ左右に分ける・ステレオ収録する意味がないからです。
フェアライトページの由来
[フェアライト]は放送局のダビング(整音)や、クリエイターの間で使われてきた音楽制作技術です。ユーザーには、坂本龍一やエヴァンゲリオンの作曲で知られる鷺巣詩郎ら錚々たるメンバーが名を連ねます。作ったのはオーストラリアのフェアライト社で、その機能をDaVinci Resolveは受け継いでいます。なので、この[フェアライト]を使うことでアフレコスタジオのように録音することができます。
DaVinci Resolve18 の使い方
DaVinci Resolveでアフレコするには、最初に音声データを保存するためのビンと呼ばれるフォルダーを作ります。
フォルダは[Aud]などの名前で音声ファイル専用であることがわかるようにします。
次に、保存先をDaVinci Resolve18に紐づけます。
方法は[プロジェクト設定][キャプチャー・再生][クリップの保存先]で音声の保存先である[Aud]を指定します。
準備ができたらアフレコを追加したいプロジェクトを読み込みます。
アフレコ収録先のトラック設定
[ミキサー]をクリックして表示させます。音声トラック(A2)が新規につくったトラックです。
入力なしとなっている[入力]をクリックし[入力…]を選択します。
するとソースと送信先を選択する画面に切り替わります。
ソース・・・入力するマイクを選択
送信先・・・録音先のトラック(この場合は新規に作ったmonoトラック)を選択
画面右下の[パッチ]をクリックします。
録音開始
タイムラインの左にある[音声トラック(A1等)]の[R]をが録音ボタンです。
任意のトラックに録音することができるため、収録済みのトラックに誤って上書きしないように注意しながら、収録したいトラックの「R」ボタンを押すします。これで録音待機・スタンバイ状態になります。
準備ができたら、録音開始ボタンを押します。
録音開始ボタンは「R」ボタンではありません。本物の録音ボタンは画面上部中央の丸い録音ボタンです。この赤丸をクリックすれば録音スタートします。
映像を確認しながら録音したい場合は、タイムライン表示オプションを使います。映像を見ながらアフレコを収録するには欠かせない機能です。
ナレーション原稿をあらかじめ作って画面に表示させることもできます。
この機能をプロンプターといいます。プロンプター機能はタイムライン表示オプションにあります。
まとめ
DaVinci Resolve18 でアフレコを収録するメリットは、タイムラインに置いた素材の音声トラックに触らずに、別途アフレコ専用の音声トラックがつくれることです。
アフレコを別録りするメリットをまとめると以下の三点になります。
- 原稿を事前に確認できる
- 噛んでしまっても録りなおしが可能
- 視聴者への訴求力がアップする
アフレコ原稿は映像のカットの長さにあわせて書く必要があります。例えばカットの長さが6秒なら、6秒を超える内容は入りません。
コメントに合わせて動画の尺を変えるわけにはいかないので、原稿の内容を削ったりし尺に合わせる必要があります。
原稿の内容を確認したり、読み直しをするには別トラックに収録できると作業速度のスピードアップが期待できます。
アフレコの機能をマスターすることでさらなる動画編集力を手に入れてください。
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 アフレコ を書きます。