DaVinci Resolve18で編集した後でカットごとの色調整をしなくてはならない場合もあります。
カラー設定 を別のクリップにコピペする方法
本来なら分割する前の素材の段階でカラーコレクションやカラーグレーディングをし終わり、整った映像を編集するのが筋です。
なぜならカットごとに色味が違うと見ている人は気が散ってしまいます。
それを避けるために素材の段階で色を統一してしまった方が面倒がないという考え方です。
そうした面倒を省く裏技がDaVinci Resolve17に隠されていました。
一つのカットを徹底的に色調整して、その設定を、ほかのカットにもコピペすることができるのです。
その方法をいくつかご紹介します。
一番簡単な方法・コピー&ペースト
カラーページのタイムライン上で、コビーしたいカットを選択肢Ctrl+Cでコピーします。
その状態で色を合わせたいカットでCtrl+Vでペーストすると調整した情報がそのままコビーされます。
ここで少し脱線しますが、右クリックで開くと「ローカルにリモートグレードをコピー」と「ローカルグレードをリモートにコピー」という初心者に理解不能の表示が並んでいます。
ローカルとリモートの区別はカラーページのタイムラインに並んだカットを右クリックするとわかります。
ローカルグレードとはクリップ個別に行うカラーコレクション。
リモートグレードとはマスタークリップに対して行うカラーコレクションと区分けされるようです。
インタビューのような同じ素材をカットしていくような動画編集には 「ローカルグレードをリモートにコピー」 を使って補正します。
リモートグレードを使用することで全体の補正を一度に終わらせてしまった方が効率的です。
同じ素材から切り出したカットにカラーグレーディング作業をする場合、その都度補正作業を繰り返すのは時間の無駄です。
同じ素材であるならカットが切り分けられていたとしても補正した情報を共有しようというのがリモートグレードという考え方なのだそうです。
マウスの中ボタンを押す
設定をほかのカットにも適用するには様々な方法があります。
中でも超簡単な方法は、マウスの中ボタンを押す方法です。
調整が終わっていないクリップを選択したあと、調整が終わったクリップにマウスを持っていき、マウスの真ん中のホイールを押します。
すると調整が終わったクリップの設定を設定していないクリップに丸ごとコピーすることができます。
「選択したクリップにこのグレードをコピー」
マウスに中ボタンが付いていない場合は、クリップ上で右クリックしてプルダウンメニューを表示します。
その中にある「選択したクリップにこのグレードをコピー」を選択します。
すると複数のクリップに調整が適用されます。
「このクリップにショットマッチ」
「選択したクリップにこのグレードをコピー」とよく似ていて、調整が適用されるのですが、ノードグラフが引き継がれないのが「このクリップにショットマッチ」です。
クリップ上で右クリックすると出てくるプルダウンメニューの中から選択します。
まとめ
この他にもメモリーにいったん保存して適用したいクリップを選択し、メインメニューからメモリーをロードして読み込む方法などもあるようです。
こうした様々なルートはプロの映像技術者が積み重ねてきた方法で、それぞれ長所があるようです。
まずは自分に合った方法から始め、必要に応じて積み上げていくといいと思います。
[DaVinci Resolveで始めるカラーグレーディング]Vol.19 グレーディングを別のクリップに適用する – PRONEWS : デジタル映像制作Webマガジン
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