DaVinci Resolve でグリーンバックの背景を消す超カンタンな方法【初心者向け】

フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。DaVinci Resolve でグリーンバックの背景を消す超カンタンな方法を書きます。

「撮影したグリーンバック動画、背景の緑をどうやって消すの?」

そんなお悩みを持つ動画制作初心者の方に向けて、DaVinci Resolve(バージョン18以降)を使ったグリーンバック合成の方法を、画像編集よりも感覚的に操作できる「エディットページ」で解説します。

✅ 難しいカラーグレーディングは不要!

✅ ドラッグ&ドロップとスポイト操作だけでOK!

✅ クロマキー初心者でもプロっぽい合成が可能!

DaVinci Resolve でグリーンバックの背景を消す超カンタンな方法

💡 そもそも「グリーンバック合成」って?

「クロマキー」とも呼ばれる技術で、特定の色(主に緑や青)を透明化して、背景に別の映像を合成する方法です。

テレビ番組やYouTube、映画でもよく使われるこの手法。DaVinci Resolveでは無料版でも高精度なキー合成ができるのが魅力です。

🛠 DaVinci Resolveでグリーンバックを消す手順(エディットページ)

Step 1:素材を準備・配置しよう

• トラック1:背景に使う映像や画像を配置

• トラック2:グリーンバックで撮影された人物や物体の映像を配置

背景に使う映像や画像がグリーンバックで撮影された動画で見えなくなってしまったけど大丈夫なの?

大丈夫です。トラック2が「人や物体が主人公の”前景(合成される側)”」になります。

Step 2:3D Keyerエフェクトを適用する

1. [エフェクトライブラリ] → [OpenFX] → [Resolve FX Key] →「3D Keyer」

2. この「3D Keyer」エフェクトを、トラック2(グリーンバック素材)にドラッグ&ドロップ

→ドラッグ&ドロップしただけだと見た目は何も変わりません。でも、インスペクタを見るとFXが追加されたことが確認できます。

Step 3:緑色部分をスポイトで指定して消す

1. トラック2(グリーンバック)のクリップを選択します。 → 画面右側の[インスペクタ] → [エフェクト]タブを開く

2. プレビュー画面左下の[OpenFX Overlay](井桁マーク)をクリック

3. スポイトの一番左(セレクト)を選び、緑色の部分をなぞるようにクリック&ドラッグ

→ プレビュー画面が白黒になります。「黒い部分が透明化される領域」です。

必要に応じて中央のスポイト(保持部分)で必要な部分を復元できます。

Step 4:輪郭の調整(Despillで緑残りを削る)

人物の髪の毛や輪郭に緑が残る場合は、インスペクタ内の[Despill]スライダーを調整しましょう。

右に動かす → 緑をより多く除去

左に戻す → オリジナルの色を保つ

透明感を損なわず自然な抜け感を出すために微調整がカギです。

🔍 より高度なキーイングをしたい場合は?

• [エディットページ]では手軽に合成可能

もっと細かく調整したい場合や、髪の毛の輪郭が複雑な場合は、「カラー」ページでのノード編集をおすすめします

📌 DaVinci Resolveでのグリーンバック合成のポイント

ポイント内容
必要素材背景映像+グリーンバック映像
使用ページエディットページ(初心者向け)
使うエフェクト3D Keyer(OpenFX)
操作スポイトで緑をなぞる+Despillで調整
精度を上げたいときカラーページでのノード合成を使う

🧩【補足】背景を透明にした動画を書き出す方法【再利用や合成に便利】

グリーンバックで背景を透明にしたら、そのまま別の動画にも使い回したい…そんなときに便利なのが、「アルファ付き動画の書き出し」です。

🎯 こんなときに便利!

  • Vtuberや人物素材などを複数動画で再利用したい
  • エフェクトやロゴを透過付きで合成したい
  • 背景なしのアニメーション素材を別のソフトでも使いたい

✅ 透明背景付きで書き出す手順

1. [デリバー(書き出し)ページ]に移動

→ タイムラインの編集が終わったら、画面下部の「Deliver(ロケットマーク)」をクリック

2. 書き出し形式の設定

設定項目推奨値
フォーマットQuickTime(※AVIでも可だがQuickTimeが安定)
コーデックGrass Valley(アルファチャンネル対応)
アルファを書き出しチェックを入れる(※これが超重要)
量子化スケール最小(高画質)
最大フレームレート最大(なめらかに出力されます)

💡 Grass Valleyコーデックは、アルファチャンネル付きの書き出しをサポートしており、背景透明を保ったまま高品質で出力可能です。

3. ファイル名を設定して「Add to Render Queue」→「Render All」

🧪 書き出した透過動画の確認

書き出した動画ファイルを、再度DaVinci ResolveやPremiere Proに読み込んでみてください。

✅ 正常であれば、背景が透明になって表示されます。

(DaVinci上では背景が黒く見えることもありますが、プレビュー設定を確認すれば透明状態がわかります

📝 注意点

YouTubeなどにアップロードする場合、透過は維持されません。

 透過を活かすのは主に編集素材用としての使い方になります。

コーデックによっては再生ソフトで透過が反映されないことがあります。PremiereやResolve上で確認しましょう。

✅ まとめ:難しくない!DaVinci Resolveなら初心者でも簡単に合成できる

グリーンバック合成は、「スポイトで色をなぞる」だけでもかなり自然に仕上がります。

複雑な操作を避けて時短かつ高クオリティな合成をしたい人にとって、「エディットページでの3D Keyer活用」は非常におすすめ。

これからVlogやYouTube動画で背景を合成してみたい方は、ぜひ今回の手順を試してみてください!

チュートリアル動画