
放送局を見学に来た子どもたちが驚くアトラクションの一つがあります。
グリーンやブルーを背景に撮影して、その色(クロマ)を取り除いて透明化するクロマキーはいわば”枯れた”技術です。
そんな技術を使わない手はありません。背景を単色に塗りつぶした映像なら、編集ソフトでも結構簡単に合成できます。
目次
グリーンバック 素材をDaVinchで使う
海原の素材の上にグリーンバック素材を乗せた動画。DaVinci Resolveで作りました。[1]海のフリー素材はpixabay、グリーンバックアニメーション素材はニコニ・コモンズから
編集ページ

ベースとなる動画をV1に、グリーンバック素材をV2に配置します。

カラーを開いてクオリファイアーの右(4つ並んでいる●の一番右)をクリックします。


スポイトをクリックして、透明にしたい部分。この素材の場合は緑のところにマウスを移動して線を描くようになぞり、画面の情報を採取します。[2]実写のグリーンバックなど緑の部分がまだらになっている場合は複数カ所選択します

画面右のノードに移ります。
空白の部分を右クリックして表示されたパネルの中から[アルファ出力を追加]をクリックします。
すると画面に青色の出力端子が現れます。

グリーンバック素材のノード(この場合はノード01)の下に突き出た青色と、出力端子の青い点を線で繋ぎます。
これで、プレビューモニターの緑が抜け、グリーンバック素材の緑が透過して下の映像がごうせいされます。

※緑のまま変わらない場合は、上記の部分にチェックがはいったままだったりします。DaVinci Resolveは触るところが多いのでうっかりミスも起きやすいので注意しましょう。
参考になる動画はこちらから。
グリーンバック映像の合成の基本はこれで終了。編集画面に戻って編集を続けましょう。
さらなる深みに
今回使用した素材はアニメーションで作ったグリーンバック素材でした。
実写でグリーンバック素材を撮影した場合、背景の色が回り込んで素材を染める場合があります。
素材に映った照り返しの色にも反応して、透明にされてしまう場合は、[クオリファイアー]の中にある[スピル(漏れ)除去]にチェックを入れます。
グリーンバック素材は様々な編集ソフトで共通して使うことができます。
有料の素材サイトではあまり見かけないタイトル用のグリーンバック素材も提供するクリエイターも増えています。
興味のある方は利用されてみてはいかがでしょうか。
まとめ
背景の色が緑や青なのは、肌色の反対にある色だからなのだそうです。
抜き出したい対象が人間でなければ緑や青にこだわる必要がないということで、ブラックバックの素材なども見かけます。
切り抜き方は同じです。
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