DaVinci Resolveのデリバーページには、YouTubeやVimeo向けのプリセットが用意されていますが、「本当に高画質で書き出したい!」という方には、カスタム設定が断然おすすめです。
とはいえ、書き出しの設定については、設定に使用する項目が多いことに加え、使い方がわかりにくいこともあり初心者はついついデフォルトの設定で書き出してしまいがちです。
そのままでもYouTube投稿には何ら問題ありませんが宝の持ち腐れです。用途に応じてベストな書き出しをすることもできるのでチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
DaVinci Resolve で高画質書き出し!用途別カスタム設定5選
この記事では、プロの動画制作者が用途別に最適な高画質カスタム設定を5パターン紹介。
初心者でもすぐに実践できるように、各設定項目のポイントをわかりやすく解説していきます。
カスタム設定とは?デフォルトとの違いを知ろう
デフォルト設定は「汎用的な画質」と「互換性」を重視した無難な設定ですが、カスタム設定では画質・容量・圧縮方式などを細かく調整できます。
例えば、同じ解像度でもH.264よりH.265を選べば、画質を保ったままファイルサイズを抑えることが可能です。
1. 高画質YouTubeアップロード用設定(H.265/HEVC)
目的:高画質を維持しつつ、YouTube用に効率的な圧縮を行いたいとき。
- Format:MP4
- Video Codec:H.265 (Main)
- Resolution:1920×1080 もしくは 3840×2160(4K)
- Frame Rate:撮影時と同じ(例:30fps, 60fps)
- Quality:Restrict to 30,000〜60,000 Kb/s(4Kは80,000程度)
- Encoding Profile:Main(互換性重視)
- Audio:AAC 320kbps

YouTube投稿が目的なら品質は「最高」でOKですが、データの扱いやすさを重視して書き出されるため、完璧に最高をめざすなら「制限」モードで80,000〜100,000kbpsと指定した方がより安定した高画質動画が描き出せます。
YouTubeにアップロード後も高画質を維持しやすく、H.265によりファイルサイズも抑えられます。
2. 映像アーカイブや保存用の高画質ロスレス設定(DNxHR HQX)
目的:色やディテールを失わず、編集後のマスターデータを保存する。
- Format:QuickTime
- Video Codec:DNxHR HQX(またはHQ)
- Resolution:オリジナルと同じ
- Frame Rate:撮影時と同じ
- Audio:Linear PCM 24bit / 48kHz
容量は大きくなりますが、画質劣化ゼロに近い状態で保存できるため、再編集にも最適です。
3. SNS投稿向け 軽量・高画質バランス設定(InstagramやX向け)
目的:スマホユーザーに向けて、ストレスなく視聴できる動画を提供。
- Format:MP4
- Video Codec:H.264
- Resolution:1080×1350(Instagramフィード推奨)
- Frame Rate:30fps
- Quality:Restrict to 10,000〜15,000 Kb/s
- Audio:AAC 192kbps
縦型動画やスクエア動画にも対応し、SNSでの視聴に適した軽量動画を作れます。
4. 地デジ・放送局納品用 高ビットレート設定(ProRes 422 HQ)
目的:放送品質を求められる場合や、業務納品時。
- Format:QuickTime
- Video Codec:Apple ProRes 422 HQ
- Resolution:1920×1080(または4K)
- Frame Rate:59.94i(インターレース)、または29.97p
- Audio:Linear PCM

映像制作会社や放送局とのやり取りにはProResが定番。Resolveの無料版ではProResが使えない場合もあるので要注意。
5. ウェブ埋め込み・自社サイト用 軽量設定(低ビットレート H.264)
目的:表示速度やデータ通信量を重視したWeb配信。
- Format:MP4
- Video Codec:H.264
- Resolution:1280×720
- Frame Rate:24fpsまたは30fps
- Quality:Restrict to 5,000 Kb/s
- Audio:AAC 128kbps
自社HPに動画を掲載する際、容量が大きすぎると読み込みが遅くなるため、画質とのバランスが重要です。
まとめ:用途に応じた最適な設定で「高画質×効率」を実現しよう
DaVinci Resolveのカスタム設定を使いこなせば、動画の品質を大きく向上させることができます。
特に、YouTube投稿者やプロの映像制作者にとっては「H.265」や「ProRes」「DNxHR」といったコーデックを正しく選ぶことが、視聴者満足や納品トラブル回避に直結します。
ぜひ本記事を参考に、自分の目的に合った設定で高画質な動画を書き出してみてください。
📌関連リンク:
▶ DaVinci Resolve公式ページ
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。DaVinci Resolve で高画質書き出しを書きます。