複数の動画素材をレイヤー上に重ねて合成するとき、AfterEffectsでは「描画モード」を使います。
この「描画モード」は、DaVinci Resolve17でも採用されています。
「加算」「カラー」「差の絶対値」など一目見ただけでは何ができるのか理解できる初心者は多分いません。
初心者の悩み「描画モード」を学ぶ近道はPhotoshopにありました。
DaVinci Resolveで使う 描画モード はPhotoshopで学べ
描画モードとは何か。
描画モードとは複数の画像を合わせてブレンドする仕組みのことです。
Photoshop上で二つのレイヤーに画像を置きます。
[通常]と書いてあるところをクリックするとウィンドウが拡大し「描画モード」全体が開きます。項目は全部で27種類あってブレンドする混ぜ方や加減が違います。
グループは通常とディザ合成のグループとそれ以外25種類の二つのグループに分かれます。
27種類を大きくグループ分けすると、自分が作りたいイメージを絞り込みやすくなります。
大まかな流れをつかむことが難易度を下げるための秘訣です。
描画モードの使い方を理解するための計算式があります。
計算式といっても難しいものではありません。ただの足し算です。
その計算式とは
基本色+合成色=結果色です。
二つの画像をレイヤーに重ねた場合、下にある画像が基本色にあたります。
上にある画像が結果の合成色となります。
この二枚をブレンドするために「描画モード」の27種類が用意されているのです。
使い方は下のレイヤーに対して合成させたい画像を上のレイヤーに置いて合成させるだけ。
たったこれだけで効果が発揮されます。
ただし、下の画像に「描画モード」をかけても何の変化も起きません。
上から下にかかると覚えておくといいでしょう。
描画モードの注意点
描画モードは複数のレイヤーに対してもかけることができます。
しかし、置かれている画像によっては効果に差が出ることがあります。
その際、頭に入れておくと便利なのが
「画像の透明な部分は素通りする」「透明でない部分は素通りしない」というルールです。
どういうことかというと、png画像のように背景が透明な人物画像を二枚用意して背景の画像の上に置き、「描画モード」を適用するとわかります。
描画モードをかけた一枚目の画像は二枚目の透明部分を素通りし三枚目に置いた画像に対してかかります。
この時二枚目の画像を見ると、二枚目の画像は上の画像と重なっていないので透明な部分は素通りし、同時に背景の画像を蔽い隠しているように見えます。
つまり、一番上の画像にかけた「描画モード」は二枚目を除外して三枚目にかかっていることがわかります。
描画モードのグループ分け
描画モードは一つ一つ覚えていこうとすると混乱するので「大きく6つに分けて覚える」「自分が使いたい効果だけ覚えるようにする」とわかりやすくなります。
Photoshopで描画モード開くとわかるように、項目に線が5本入っていることがわかります。
一番上の通常とディザ合成は一枚のレイヤーで「描画モード」として成立するグループです。
ディザ合成は画面がざらざらする効果が画像一枚で得ることができます。
残りの5グループは上から順番に
- ブレンドすると暗くなるグループ
- ブレンドすると明るくなるグループ
- ブレンドするとコントラストが変わるグループ
- 上下のレイヤーを比較してブレンドするグループ
- 色の三原則に関するグループです。
色の三属性とは色相・彩度・輝度です。このグループではそのうちの一つだけブレンドします。色相とは色相は、赤、オレンジ、黄、緑、青、紫といった色の違いのことです。
なんとなくこんな色調にしたいと感じた時にグループとして覚えたものの中から自分が求めていたものを探していくと理解が進むと思います。
まとめ
Photoshopで描画モードがすっきりわかるチュートリアル動画を探してみました。
DaVinci Resolveのユーザーの多くは動画制作者です。撮影や編集のプロが多いので編集や動画に関する映像デザインのチュートリアルは充実しています。
ところがグラフィックを作るためのソフトではないためPhotoshopやIllustratorで学べばわかるような「描画モード」のような悩みに正面から答えてくれるようなチュートリアルは見つかりません。
そんな時は発想を変え、Photoshopを一から学ぶようにグラフィック系ソフトに共通する常識を学んでみてもいいかもしれません。