「えっ、これが動くの?」から始まった私の体験。
After Effects(通称AE)を触り始めたころ、静止画を“生きてるみたいに”動かすには、難しいスクリプトや複雑なキーフレーム操作が必要だと思ってました。
でもね、パペットツールに出会ったとき、思わず「え、これだけでいいの!?」って声出たんですよ。マジで。それくらい衝撃的にカンタンで、しかも動きがナチュラル。
この記事では、そんな初心者でも直感的に使える「パペットツール」の魅力と使い方を紹介します。
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イラストや写真が生きて動く!After Effectsの パペットツール で簡単アニメーション術
パペットツールって何?
名前の通り、「パペット=人形劇」みたいに、ピンを刺して動きを操るツールです。
ざっくりいうと、
✅ イラストや写真にピンを刺す
✅ そのピンを動かす
✅ アニメーション完成!
静止画にピンをさすことで自然な動きをつけることができるなんてもう、魔法です(笑)。
対応している素材は、
- 写真(ラスターデータ)
- イラスト(ベクターデータ)
- テキストやシェイプもOK!
どんなときに使えるの?
たとえば、そんなに時間をかけずにこんな演出がしたいとき👇
- 旗や布の揺らぎ
- 草や葉っぱが風にそよぐ感じ
- キャラクターの手足をちょっとだけ動かしたい
- 髪の毛をふわっと揺らす
- 風船がふくらむ動き
大げさなキャラクターアニメは必要ないけど、ちょっとした動きを足したいときに最高に便利。
実際にやってみよう!
ステップ1:素材を読み込む
まずはAfter Effectsに、動かしたいイラストや写真を読み込んでください。
ステップ2:ピンを打つ
ツールバー右端の“ピン”のアイコン(パペット位置ピンツール)を選んで、動かしたい部分と固定したい部分の両方にピンを打ちます。
たとえば、
- キャラの足を動かしたいなら「腰」と「足先」にピン
- 髪の毛を揺らしたいなら「根本」と「毛先」にピン
ステップ3:動かす(超簡単)
ピンを動かすだけで、自動的にキーフレームが打たれるので、モーションが記録されます。
これだけで、アニメーションが完成!
裏技:リアルタイムで動きをつけたいなら
パペットツールを使うと、マウスの動きをリアルタイムで記録してアニメーションを作ることができます。
✅ これができるとどうなるの?
通常のキーフレームで「カチッカチッ」と動きをつける代わりに、マウスの動きをそのままアニメーションとして記録できます!
通称、モーションスケッチ or ライブアニメーションと呼ばれます。
たとえば…
- キャラクターの手を“ふわっと”振る
- 髪の毛を「ふるふるっ」と揺らす
- 風船をムニュっと動かす …みたいな自然な揺れを、感覚的に作れるんです。
💡事前準備
1. 動かしたいイラスト・写真を読み込み
After Effectsのコンポジションに配置しておきます。
2. レイヤーを選択し、パペット位置ピンツールで「ピンを打つ」
たとえば、手や髪の先など「動かしたい部分」にピンを。
ここまでは通常のパペット操作と同じ。
🕹 モーションスケッチのやり方(リアルタイム記録)
🔧 ステップ1:ピンを選択
- タイムラインでピンの位置プロパティが表示されている状態(「パペット」>「メッシュ」>「変形」内)で
- 動かしたいピン(例:Puppet Pin 1)をクリックして選択しておきます
🕒 ステップ2:記録モードに入る
- Mac:Command(⌘)キー
- Windows:Control(Ctrl)キー
どちらかを押しながら、ピンの上にマウスカーソルを持っていくと…
🕑 マウスカーソルが“時計の形”に変わる!
これが記録可能な状態のサインです。
🎬 ステップ3:ドラッグして動かす!
そのままピンをクリックしてドラッグすると…
📈 タイムラインが自動的に再生されながら、動きが記録されます!
動かしたとおりにキーフレームが打たれ、アニメーションが完成!
✅ ポイント・コツ
- ゆっくり丁寧に動かすと、自然でなめらかな動きになります
- 速く動かすとそれっぽい“揺れ”や“ビビり”が出せて面白い
- キーフレームが多くなりすぎたら、あとで「スムーズ」などでイージング処理も可能
🧼 動きが気に入らなかったら?
タイムライン上のピンの「位置」プロパティに記録されたキーフレームを選択して、DeleteすればOK!やり直しも簡単です。
この機能、ほんと楽しいです。
「え、これ録画してる感覚でアニメ作れてるじゃん…!」って、初めて使ったとき震えました。
パペットツールには5種類ある
- パペット位置ピンツール → 基本のピン。位置の動きを作る。
- パペットスターチピンツール → 動かしたくない関節にピンを打って歪みを抑える。腕とか手首がぐにゃるのを防げます。
- パペットベンドピンツール → 回転・拡大縮小をかけたいときに使うピン。
- パペット詳細ピンツール → 上記すべての動きを合体!位置+回転+スケールが可能。
- パペット重なりピンツール → 前後関係(Z軸)を操作できるピン。たとえば足が後ろに回り込むような動きも作れる。
よくある質問
Q. ピンを間違えて打っちゃった!
A. 大丈夫。ピンを選択して「Delete」キーで削除できます。
Q. メッシュが邪魔!
A. メッシュの表示は一時的にオフにもできますし、密度や拡張で調整も可能。
デフォルトで「密度10、拡張3」くらいがちょうどいいかも。
まとめ
「なんかすごいことしてる」って感覚、めちゃくちゃ気持ちよくないですか?
パペットツールって、初心者でもプロっぽい演出ができて、見た目が一気にレベルアップする魔法みたいな機能なんです。
アニメーションに正解はないから、失敗しても大丈夫。
ピンひとつで、あなたの作品が“生きてる感じ”になる。
ぜひ試してみてくださいね!

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。
After Effects パペットツール の使い方を書きます。