終末世界を描くアニメーションなどで使われるエフェクトとして人気を集めるグリッチ。
グリッチ( Glitch )とは一過性の障害など、何らかのシステムにおける短時間の障害のこと。
動画制作では通信回線による映像の乱れのことを言います。
グリッチ アニメーションの作り方After Effects
初心者には少しハードルが高いエフェクトですが、After Effects のエクスプレッションと呼ばれるプログラムを使うことで このような動画が作れます。
グリッチ の作り方
まずAfter EffectsでCtrl+Nで新規プロジェクトをつくり、さらにCtrl+Yで[新規平面レイヤー]を作ります。
新規平面レイヤーのは配色は自由です。
平面レイヤーを選択したら、[エフェクト]から[ノイズ&グレーン][フラクタルノイズ]をクリックします。
ウィンドウにもやもやとした映像が現れます。
フラクタルです。このフラクタルをブロックノイズに変えます。
- フラクタルの種類・・・タービュレント(滑らか)”
- ノイズの種類・・・ブロック
- コントラストを・・・280
- 明るさ・・・-125
- ブロックの縦横比を固定のチェックを外し、幅を520、高さを40に設定
- 複雑度を2
以上に設定します。数値は厳密でなくて構いません。
するともやもやしていたイメージが上のようにノイズっぽい映像に変わります。
ノイズをアニメーションにする
ノイズっぽい映像 をアニメーションにするためにはエクスプレッションを追加します。
エクスプレッションとは動きや処理をある程度自動化できる追加プログラムです。
[サブ設定][ サブスケーリング ]を開きます。フラクタルノイズにエクスプレッションを使うためには、Altキーを押しながらサブスケーリングの隣にあるストップウォッチをクリックします。
するとエクスプレッションウィンドウに[wiggle(3,30)]を追加します。
このイメージを映像に重ねると映像がバグったようなグリッチアニメーションをつくることができます。
[展開]の左横にある時計マークをAltキーを押しながらクリックします。すると、エクスプレッションウィンドウが開くので
[ time*1000 ]というテキストを上書きします。
さらに、フラクタルノイズの[展開オプション]の[ランダムシード]の時計をAltキーを押しながらクリックします。
開いたエクスプレッションウィンドウに[posterizeTime(6);random(500) ]のテキストを上書きします。
これでグリッチアニメーションの下地ができあがります。
動画クリップにグリッチ効果を適用
二つの素材を合成するには映像にマットを置かなくてはなりません。
最初に作ったフラクタルレイヤーの下にエフェクトを加えたい映像を置きます。
配置した映像はCtrl+Dで複製します。
上の映像にトラックマットを”ルミナンスキー反転マット”で設定し、[ルミナンスキー反転マット]を適用します。
下の映像には[エフェクト][時間][ポスタリゼーション時間]を適用し、その下にある[フレームレート]を6に設定します。
すると、映像にグリッチ効果が適用されます。
まとめ
グリッチの制作にあたりエクスプレッションを三つ使いました。
初めての人には難しいかもしれませんが[wiggle(3,30)] 、 [ time*1000 ] はエクスプレッションの中でも頻繁に使われる基本なので覚えておくとその後の作業が早くなるのでお勧めです。
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