After Effectsを使って図形に動きを付けるシンプルなアニメーションがいくつも作れるようになると、複雑な作品づくりのがはかどるようになります。
直線とならんでよく使われるのが、中心部から拡大する円のアニメーションです。
そのままアニメーションにするのではなく、動きにつれて線幅の値を増減させると視覚効果が強まります。
その時使うのが 線幅 です。
輪が広がりながら消える シェイプアニメーション
正円を中心から拡大するには、[トランスフォーム][拡大]の値をキーフレームに打つことでアニメーションさせます。
円を拡大するには、始点を0、終点を大きな数にしてキーフレームで動かします。
これだけでは図形は拡大し続けるだけなので、いい加減大きくなったところで自然に消滅させると、アニメーションの汎用性が高まります。
Ctrl+nで[新規コンポジション]をつくり、[新規シェイプレイヤー]を配置し、楕円形ツールで画面に真円を描きます。※Shiftを押しながら書くと真円になります。
アニメーションは中央ぞろえした方が作りやすいので、円のアンカーポイントは中央に揃え、整列ツールで円を画面の中央に固定します。
アニメーションを付けるには、任意の点までシークバーを移動させ、[シェイプレイヤー][トランスフォーム][スケール]にキーフレームを打ちます。
シークバーを始点近くまでさかのぼり、[スケール]の値を0にします。すると円が出現するアニメーションが出来上がります。
円の動きに変化をつける
線の幅を変えるには、[コンテンツ][楕円形][線][線幅]の値を調整します。
始点近くのキーフレームにシークバーを合わせ、[線幅]の値を100(※お好みの数値)にします。
続いて拡大した地点にシークバーを移動して[線幅]の値を0にします。
これでスタート時は線幅が大きかったものが終了点では線幅がゼロ、つまり消滅するアニメーションが出来上がります。
スタート地点は円が小さいため、線幅はかなり太くしないと視覚的な変化を感じにくいので数値を変えて最適解を探りましょう。
円の形をゆがませる
続いて、正円を変形させてみます。
使うのは[コンテンツ][楕円形][線]にある[トランスフォーム]の[歪曲]です。
[トランスフォーム]は[シェイプレイヤー]の中にもうひとつあるので最初のうちは戸惑うかもしれませんが注意してください。 [歪曲]の値を34くらいにすると右肩上がりの円ができます。できあがった「ゆがんだ円」を使ってテキストアニメーションを作りました。
円の中をテキストが通過する シェイプアニメーション
円の輪っかの中をテキストが通過するようなアニメーションをつくるにはどうしたらいいのでしょうか。
上と下の二つのレイヤーを動きに合わせて立体的にくりぬくという方法もないわけではありませんが大変です。
テキストに重なる部分の作り方
ポイントは円が手前に見える部分と、テキストに隠れる部分の使い分けです。輪の中を通過させるテクニックは一種のトリックのようなものです。
始めに[楕円ツール]を使って円を書きます。ここで[塗り]は透明にします。円を作ったあとで[塗り]の透明度を0にしておきます。
テキストを書いて、円の[シェイプレイヤー]の下に配置します。
[シェイプレイヤー1]の上に[シェイプレイヤー]をつくります。長方形ツールで円がかぶさるテキストの前の位置に四角を描きます。
[シェイプレイヤー1]のマットを[アルファ反転マット・シェイプレイヤー2]にします。すると、マスクされた左側の円が消えました。右側の部分だけアニメーションが見えます。
テキストに隠れる部分の作り方
消えた円の左側のアニメーションを作るには、[シェイプレイヤー1]をCtri+Dでコピーして作ります。
コピーした[シェイプレイヤー3]をテキストの下に配置します。
これでテキストを挟み込んで立体的に円が広がるレイアウトができあがりました。
まとめ
高度なアニメーションは、いくつかのエフェクトを重ね掛けすることでより複雑なアニメーションにすることができます。
エフェクトの多くは基本的な動きのものですが、組み合わせ次第で視聴者がアッと驚く効果が生まれるところは手品と似ています。
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こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 シェイプアニメーション を書きます。