動画編集をうまくやるコツは、最初から尺を詰めて編集しないこと。
シーンもカットも多少長め。
つまり、最初はゆるく繋いでざっくりとした一本にすることです。
繋いだものは「荒編」と言います。
この荒編をなんども再生しながら並び替え、展開や全体のバランスを調整するのです。
この過程を経ることで最適なカットの長さが見えてきます。
編集とカットの並べ方
動画編集で気を遣うのはカットの並び順です。カットの並び順を一つ変えただけで、動画の意味は変わります。並び順を変えるとシーンがもつ意味が変わるのはモンタージュ理論を学ぶと理解できます。
並び順の次に神経を使うのはカットの長さです。なぜなら、どんなに美しい映像でも、視聴者が飽きずに見続けられる時間には限りがあります。では短ければいいかというとそう簡単なものでもありません。短い映像は欲求不満に繋がります。
大事なのは視聴者にストレスなく映像を見てもらえるよう配慮することなので、その間合いを見つけ出すのが難しいのです。
編集の7秒ルールとは
ではどうしたらいいか。編集者の間で「物差し」のように使われている数字があります。それは7秒という時間です。
なぜ7秒かというと、人間がその映像がもつ意味を理解するのには脳の構造上7秒が最低必要な時間だからです。
以前、動画を構成するシーンの長さは90秒がベストと書きました。
脳で起こる驚きなどの感情的な反応は、90秒で一度落ち着くといわれています。つまり興奮するとその興奮が収束するまでに90秒かかるのです。動画でもこの脳の動きを使わない手はありません。
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同じように、視覚に捉えた映像を人間が認識するために必要な時間があるのです。
7秒未満の映像だと理解不能な部分が残りストレスとなります。また7秒を超えると間延びした気持ちが起きてしまうのです。
7秒という時間を確認するにはニュースや情報番組などを見るとよくわかります。ニュースや情報番組などでは7秒程度のカットに15字程度のナレーションがカットをまたがずに割り当てられています。
ニュースや情報番組などでは、絵を見てわかることはコメントしないのが鉄則です。
例えば富士山を写した動画に当てるコメントは「雪を頂いた富士山」ではなく「例年より一ヶ月早い初冠雪です」などの映像を補完する情報を当てるようにします。映像を見た印象と耳から入った情報が頭の中で補完しあって再構成されることで私たちの脳は満足するのです。
7秒程度のコメントは、耳で聞いてもわかりやすく記憶に残ります。同様に映像を補強する文字情報もカットの長さに合わせて字数を調整します。
映像のもつ意味などを文字テロップで伝える場合は、目視しながら2度心の中で読んで作ります。文字の情報は黙読するための時間を織り込んで編集しないと視聴者のストレスに繋がります。
読みきれない情報があれば視聴者はストレスを感じることになるので、文字数を減らしたり、カットを長めにするなどして一つのカットの中に配置するのです。
ワンカット7秒の映像を基本にしながら編集作業では、脳の働きを先読みして過不足ない時間でカットを並べていくのです。
短いカットで繋ぐ場合もある
時間の制約があるコマーシャルなどでは、演出の手法としてカットを短くする場合があります。このような場合は意味を理解させるための編集ではなく、テンポやイメージを喚起するため短いカットを多数つないで行きます。
アニメやミュージックビデオなどでよく見られる編集方法です。極端な例では数フレームの映像を連打するように見せるものもあります。
3秒間隔でカットを繋ぐと映像のもつ情報だけがコンパクトに伝わります。
さらに数フレームのカットをフラッシュのように繋ぐ演出方法もあります。
脳はカットを見ただけではその内容を十分に理解できません。未消化のカットを見続けると理解し終わる前に次のカットを見ることになるので映像に集中せざるを得なくなります。
制作者の意図するイメージを強制的に押し付けるのが目的の繋ぎ方で、使い方によっては強い訴求力を生み出すことができます。
短すぎる編集はトラブルの元
短いカットを意図的に繋ぐことは見る人に強い印象を与えますが、行きすぎると問題になることがあります。特に視聴者が意識できないほどあまりに短いカットを意図的に繋ぐ手法はサブリミナル的表現手法と言われ問題視されます。
視聴者が通常、感知し得ない方法によって、なんらかのメッセージの伝達を意図する手法(いわゆるサブリミナル的表現手法)は、公正とはいえず、放送に適さない。
また、強い光を点滅させ流ように編集したり、螺旋状に動く映像を長時間編集したりすると健康被害を引き起こすこともあるので編集・公開に当たっては慎重に判断しましょう。
まとめ
映像編集の目的は視聴者にストレスを与えず不安なく動画を楽しんでもらうことにあります。映像のもつ意味を人間が理解できる時間を踏まえながら、チャレンジしましょう。
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 動画編集 を書きます。