映像制作の上達法は 構成 を考えること【動画有】

フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 構成 を書きます

動画編集の腕を磨きたいと思ったことありませんか。

先日こんなツイートをしました。

動画編集には大きく二つの流れがあります。

一つは新しい映像を作り出すクリエイティブな編集。

もう一つは視聴者に情報を伝えるメディアとしての編集です。

実際の映像編集の現場には、この二つが混じり合っているため映像の上達方法も目的によって異なります。

このプログでは、情報を伝えるための映像編集を記事にしているので、ちょっと違うなと思った人は芸術系の大学や専門学校などで学んだ方がいいでしょう。

逆に、取材やドキュメンタリー、ビジネス系の動画を目指すのであれば、役立つ記事を探り当ててください。

この記事ではこれから動画投稿を目指して映像制作を始める中高年の皆さんに対して、私が気づいた点をお伝えしていきたいと思います。

番組には構成の型があります

YouTube投稿を見て感じるのは、番組を始めたばかりの新人の作品に似ていることです。

掴みの映像が派手。カットのテンポが早い。

タメ口(親しい人同士での話し方)のような語り口・・・。

総じて言えるのはウケ狙いの指向の強さです。

視聴回数を稼ぐのが目的と割り切ればそれでもいいかもしれませんが、視聴に耐えられるかどうかは別問題です。

試しに作品を作った新人たちに、この映像クリップで何を言いたかったのか聞いてみると、ほとんどが答えに窮してしまいました。

受けることはいいのだけど、自分が何を伝えたかったのか、自分にとってどのように伝えるのが正直な方法なのか。

映像を作り始めると受け狙いに気を取られ、進むべき道を見失ってしまったようです。

新人に学べ

着想や取材はシッカリしていても、いざ映像を繋ぎ始めるとうまくいかない原因は、ほとんど構成にあるといっていいと思います。

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番組には型があります。型のことを構成といっています。

シッカリした構成があると撮影時に無駄な動きをしなくなります。

無駄な絵を撮らないと言うことは、必要な絵をじっくり撮影できると言うこと。

映像の質が格段に高まります。

映像素材の中身が充実していると、編集作業もワンランク上がります。

早く適格に編集ができるようになるだけでなく、反対に映像に集中することができるようになります。個々の映像が持つ意味を理解し、並べ方によって映像の組み合わせの中からより深い意味や物語、メッセージを引き出すことができるようになります。

具体例を示します

構成とは、意味を組み合わせて流れにすることです。構成はある種の”型”です。

よく聞く”起・承・転・結”は構成の持つ意味を分かりやすく示しています。

慣れない人は、だいたい”型”が身についていません。

インパクトにある映像が撮れても”型”にはまらないと使いようがありません。

使いようもない映像を前に何時間も悩むのはムダです。

映像制作には長い時間をかけて培われた”型”があります。

映像制作のプロはほとんど自分の型を持っています。

私の場合、映像を撮影しながら頭の中には展開がすでにできあがっていました。

  • 目的
  • 行動
  • 出会い
  • 発見
  • 変化
  • 結論(メッセージ)

ざっくりした流れができあがると、映像クリップの完成尺(上映時間)が見えてきます。

さらにこの流れを作るために必要な映像があらかじめ分かるので、

絶対撮影しなければならないものが分かるのです。

ではなにを撮らなければならないのか詳しく見ていきます。

  • 目的:(**に会いに行く)、(商品を紹介する)など

視聴者に目的を提示します。動機付けです。

自分に感心があるテーマがシッカリ示されることで、視聴者の心に最後まで見てみようという気持ちが生まれます。

  • 行動:いつ、どこの話か、何をするのか

視聴者の興味を繋ぐための方法です。この映像では秘密の小道を探るという提示を行い、移動ショットの臨場感を押し出しています。

  • 出会い:人に出会う、事態に遭遇するなど行動の成果物

展開です。視聴者はただ漫然と映像を見続けてはくれません。

映像を見ることによりメリットを感じないとスイッチを切ります。

制作者にとっても自分が伝えたいメッセージにたどり着かせるための工夫が必要です。

それが展開にあたります。ここではマーケットを企画したオーナーとの出会いを展開に位置づけています。

  • 発見:お宝情報や切り口、視点など取材者が掘り起こしたお宝情報

現場でしか出会えない生情報です。

情報はネットで調べれば分かる時代、調べても分からないのは撮影者の目の前で置きている事実です。

この映像ではDIYの工作実習であり、実習に参加した人たちのインタビューです。

  • 変化:新たな展開や成長など、行動の結果が引き起こした新たなステージ

物語の着地点です。疑問の答えともいえます。

ここではオーナーが感じた納得感と、これからの抱負を切り取ったインタビューです。

ここまで見てくれた視聴者が納得できるようなオチの一言です。

事実をしっかり提示することができると、番組制作者のメッセージも届きやすくなります。

  • 結論(メッセージ):制作者がいいたいこと

ラストコメントです。映像はコメントが載るようなイメージを撮るようにします。

構成ができない人のパターン

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構成がうまくいかない新人に聞いた話をまとめると、だいたい三つのパターンになります。

  • テクニックに走る
  • 意見に耳を貸さない
  • 基礎をおろそかにする

自分には「才能がある」という人に多いのが、編集テクニックに凝る人です。

編集テクニックは大切ですが、技術なので後からでも身につきます。さらに、テクニックはすぐに陳腐化します。

番組の編集には必ずといって試写があります。

試写をするのは間違いを探し出してつぶすため。そしてもう一つ多くの人に感想を聞き、方向性をただすためです。

人の意見の中には自分でも気がつかないひらめきやアイデアが隠されていることもあります。

そのアイデアはいただいてしまいましょう。

基礎を放棄する。基礎とは何度も言うように構成の型です。型は一朝一夕では身につきません。

何度も何度も繰り返す打ちに自分の物になります。

「人と同じことはやりたくない」という人も中にはいますが、今現役で活躍している制作者のほとんどは構成の型を自分の血肉化して、その上にオリジナリティを花咲かせた人ばかりです。

勢いだけで世に出た人はいつの間にかいなくなってしまいました。

構成作業は苦しい

撮れなかったらどうしようとか、こんな映像を撮るためには時間もコストもかかる。

撮影する前に何が撮れるのかわかりません。不安を抱えたまま構成を考えるのはシンドイ作業です。

悩みを解決するため、ほとんどの人は過去の作品を見たり、参考事例探したり、仲間内で議論するなどして、自分なりの道を模索します。

PDCAというビジネス用語がありますが、腕を磨くには経験を積むしか早道はありません。

まず試し、工夫を繰り返すうちに急に視界が開けるときがあります。

そんな経験に出会うことが構成作業の魅力です。