駆け出しの頃、担当したのは情報系の番組。
5分程度の企画枠ですがそれを数週間のローテーションでつくります。
たった5分の番組にそんなに期間をかけるのと思われるかも知れませんが、かかるのです。
この回は、動画の制作時間を短縮する技について見ていきます。

番組作りの流れ
まず企画・取材に約一週間。この中には資料リサーチや電話でのアポ取り、場合によってはロケ先に事前に打ち合わせもあります。
同時に提案の作成、企画会議、そして構成を2~3日かけてつくります。
カメラマンとの打ち合わせと交通チケットや車両の手配、宿泊先の確保などのロジ坦も仕事に含まれます。
ロケ1~2日。編集2日、コメント作成に完プロ収録と、放送日は待ってくれませんので息つく暇もありません。
駆け出しの頃学んだのは、番組づくりのキモは企画と構成をしっかりさせないと後が大変になるという経験則でした。
ジョジョの作者も苦しんだ
たまたま読んでガッテンした本があります。「ジョジョの奇妙な冒険」で知られる漫画家。
荒木飛呂彦さんの著書「荒木飛呂彦の漫画術」です。
新人時代の荒木さんの自伝を読むと、血のにじむような苦労と、したたかな計算が心に響きました。
新人漫画家が苦労するのはよく聞く話。
荒木さんが書いたこの本では、「苦労を思い出話に終わらせるのではなく、解決策に提案」としているところが画期的に感じます。
少年誌に掲載される長編は、主人公が自分より少し強い相手と戦って勝つことで成長物語としてストーリーを繋ぎます。
ドラゴンボールや甲子園をめざす野球漫画などを思い浮かべると分かります。
しかし、この組み立ての欠点は、続ける打ちにライバルが止めどもなく強敵になること。
俗に、ライバルのインフレと呼ばれる落とし穴が待っていることです。
荒木さんはこの構造の欠点に気がつき、これまでと全く違う成長の方程式を思いつきました。
この方程式のおかげで連載はヒット。今ある荒木飛呂彦の地位を築いたのです。
荒木さんの思いついた物語作りは、漫画作品に止まらず創作を志す全ての人に通じるヒントになりそうです。
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 荒木飛呂彦 を書きます。