編集時の 雑音除去 の方法・環境ノイズをカットするDaVinci Resolve

環境ノイズ
フルタニ
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 雑音除去 を書きます。

実は優秀な制作者ほど「音」にこだわります。音といっても音楽ではありません。

こだわるのはノイズの乗らない明瞭な音を届けることです。

今回は動画を制作する時注意したい最低限の”音質の調整法”について考えます。

招かれざる”環境ノイズ”の正体とは

先日、動画の取材をした際、不要な”環境ノイズ”を拾ってしまいました。

音の正体は橋の上を絶え間なく走行する自動車の音です。

こうした街の喧騒や自然の音など環境が発している音を含めて環境ノイズといいます。

こうしたノイズは完全に取り除くことは難しいですが、抑えることはできます。

DaVinci Resollve17にはフェアライトという音声編集に特化した機能があります。

ノイズリダクションなどのプラグインを使うことで環境音や風切り音などの邪魔な音を抑えることができます。

はじめての人はまずチュートリアルを見ることをお勧めします。

聞きたいものをクリアに録る

プロの音声エンジニアはこうしたノイズを拾わないように気をつけます。マイクに風防をかぶせ、超指向性のガンマイクや胸元につけるピンマイクを使うのは生鮮食料品のように極上の素材を録るための工夫です。

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音声エンジニアに聞くと「音声の録音時には撮影時に適正なレベルとマイクセッティングで録音するという事が最も重要」といいます。

適正なレベル、適切なマイクセッティングとは。 別の言い方をすると「聞いていて違和感を感じない」ことです。

  • 聞きたいものが普通にちゃんと聞こえること
  • 正しい音量で、バランスが取れていること

聞きたいものをよりクリアに聞こえるように録ることで、視聴者に違和感を感じさせないことができます。

撮影に際し音声さんはヘッドホンを使って音を聞き比べます。

撮影時にやむを得ず録音してしまった環境音を違和感を感じさせない程度に目立たなくします。不要部分はカットしたり音量を下げることが基本です。

環境ノイズが多い現場では耳障りな音を避けるようにマイクを調整するなど、細かな調整でノイズを聞こえなくします。

投稿動画の撮影には音声さんがついてくれる余裕はありません。拾ってしまった環境ノイズを目立たなくするには編集処理に頼るしかありません。

環境ノイズを無力化するには

編集では耳に刺激的な周波数だけをカットすることで 「聞いていて違和感を感じない」 音にしていきます。

環境ノイズなど、特定の周波数を調整するソフトにはAdobe Auditionのような音声加工ソフトがあります。

無料編集ソフトの中にも周波数帯を調整することができるものがあります。

DaVinci Resolve 16 のフェアライト機能を使う

具体的には次の三つがあります。

  1. ノーマライズ
  2. フェアライト
  3. ボーカルチャンネル

1.ノーマライズ

ノーマライズは貧弱な音源に力を与える手段です。小さい音はレベルを上げ、大きな音はレベルを下げます。

この方法はエディットのタイムライン上で操作することができます。

ノーマライズは、編集ページでタイムラインに並べられた音声ファイルを触る方法です。音声レベルを折れ線グラフのように上下させることで音の強弱を変えます。

編集時の音量調整の方法・ビギナー向け【DaVinci Resolve】 | ぶいろぐ

2.フェアライト

フェアライトはFXともいいます。ざっくりいうと雑音の除去をする作業です。ノイズリダクションで音を聴きやすくします。

調整したい音が入ったカットを選択し、フェアライトのページに移ります。

画面右上の[インスペクタ]を押すと直下に操作パネルが表示されます。

このパネルの下部に[クリップのEQ]というチェックボタンがあるので有効化します。

すると周波数と音量を調整する波形が見えてきます。このパネルを使って邪魔な音の周波数を下げたり、聞き取りにくい人の声は声の帯域にあたる周波数の音を上げることでバランスがとることができます。

3.ボーカルチャンネル

動画の視聴者がいちばん気になるのが人の声。周囲の音源から人の声だけ浮き上がらせるのがボーカルチャンネルです。

手順はバイパスを押して周波数を編集できるように有効化します。波形を変化させることで特定の周波数に絞って音の調整ができるようになります。

耳になじむ音声にするため、バイパス、イコライザー、コンプレッサーという機能を使い分けることで音を調整します。

調整するのはイコライザーです。ダイヤルを調整することで特定の周波数を上げ下げします。

一般に人が聞き取れる低周波音の周波数範囲は20Hz~250Hz、高周波音の範囲は5KHz~16KHz程度とれされています。

不規則で不愉快に感じられる低周波音は低周波ノイズと呼ばれています。例えば、空調室外機、大型変圧器、エスカレーター、高速鉄道トンネル、風力発電施設などから発生した音などです。

不規則で不愉快に感じられる高周波音は高周波ノイズと呼ばれています。例えば、掃除機といった電子機器自身が発したノイズ、自動車や鉄道車両、船舶等において発する警告音、デパートやテーマパーク、駅前からの喧騒などです。

雑音をカットするには、中音域(500~1k)を残して高音域や低音域を大店にカットすればいいのです。これをハイパス、ローパスといいます。雑音の成分をカットすると雑音がなくなるだけ聞こえが良くなります。

【声に厚みを出したい場合】

  • 男性:180〜200Hz周囲を盛り上げる
  • 女性:400Hz周囲を盛り上げる

【声の抜けを良くしたい場合】

  • 男性:3,000Hz(3kHz) 周囲を盛り上げる
    女性:4,000Hz(4kHz) 周囲を盛り上げる

コンプレッサーとは音量差を整え、音に存在感を与えるエフェクトです。

【注意】音量は上げすぎない

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音の調整をする際大切なのは、音を上げすぎないことです。音のピークを上げすぎると音が割れて再起不能になります。

音が割れることは、写真撮影に例えると「白とび、黒つぶれ」を指します。それぞれ調整するための情報が残っていないため、そこから新しい情報を編集することができないのです。

歪んだ音は元に戻らないので必ずオーディオメーターを使って-6dbくらいがMAX時の音量になるように注意しましょう。

メーターがピークを越えると赤く表示されます。この赤い表示が常態とならない範囲でぎりぎりの線を探るのがコツです。

よくわからない方はリミッターをかけることも手です。音が大きくならないように自動的に音の範囲を設定するものです。最終手段として使える保険的な技です。

音を適正に調整し、不要な音を取り除くことで急な音量変化やBGM用のスペースを確保し、最終的に聞きやすいコンテンツ作りにつながるのです。

DaVinci Resolve 16では、エディットページだけでは調節できなかった音の問題も、音に特化したフェアライトページにある音声調整機能で細かく対応することができます。

まとめ

特に業務用の映像では、音を撮るために専門のスタッフが付くのが普通です。さらに編集が終わったあとのポスプロ作業では音声担当者が音の補正を行います。投稿動画のように個人が動画制作を続けているとどうしても音は後回しになりがちです。 せっかく素晴らしい作品を作っても、 音量が小さくて聴きづらかったり、パンチに欠けるといった印象だと、それだけで全体の印象が悪くなってしまいます。なにより大切なのは撮影時にマイクを使ってしっかり音を録ることなのです。

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編集時の音量調整についておさらいします。

  • エディットページで不要部分をカット(もしくはミュート)する
  • フェアライトページで周波数帯域を調整する
  • インタビューにかかるノイズは出演者毎の音量調整を行う
  • フェアライトページのボーカルチャンネルからEQ(イコライザー)操作
  • 音量差を整え、音に存在感を与える コンプレッサーを使う

初心者のうちは一回では呑み込めないと思うので、できるところからチャレンジしましょう補正には合格点はありません。様々な方法を試しながら最適解をさぐる感覚で身につけましょう。

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【おまけ】”フェアライト”の語源をたどる

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年配の音楽ファンには懐かしい名前の「フェアライト」。テレビ局の音声システムでも使われるデジタルシンセサイザーを開発したオーストラリアの企業です。

1975 年フェアライトは、オーストラリアのシドニーで設立者のキムライリーと ピーターボーゲルという2 人 の若者によってデジタルシンセサイザーを 開発する目的でスタートいたしました。

フェアライトの歴史

DaVinch Resolveを扱うのが、オーストラリアのビデオ関連会社。Blackmagic Designです。実は フェアライトへの大口投資先として知られています。