「AIでBGM動画?簡単そうじゃん」から地獄が始まった
最初に言っておきます。
生成AIで作るBGM動画は、めちゃくちゃ夢があります。
誰でも作曲できて、顔出し不要で、YouTubeで収益化できて、しかも“寝てる間に再生される”って、最高じゃないですか?
でも、だからこそ。
最初に飛び込む人が、けっこうな確率で「伸びない」「BANされた」「著作権で警告きた」などなど、落とし穴にハマりまくってるのを見ます。
AIで作るBGM動画 初心者がハマる“ 落とし穴 ”とは?
✍️【そもそも】AIでBGM動画を作る4ステップ
初心者の方は「どうやって動画を作るの?」と疑問に思いますよね。
安心してください、めちゃくちゃシンプルです。
ここで、動画1本を作るための超ざっくり4ステップを紹介します。
▶ ステップ① AIで作曲
まずはAIに曲を作らせます。使うのはSUNO。
Sunoは、音楽の知識がなくても、ジャンルや曲の雰囲気などのキーワードを入れるだけで音楽が生成でき、初心者でも使いやすいのが大きな特徴です。Suno | AI Music
たとえば ChatGPTで「ケルト風で癒し系の曲を作りたい」と指示文を作り、SUNOに投げるだけ。
数分でオリジナル曲が出てきます。
まさに魔法のよう。
▶ ステップ② AIで画像を作る
動画の背景はMidjourneyやLeonardoなどの画像生成AIで作ります。
「幻想的な森」「エルフの村」「魔法陣」みたいなキーワードを入れれば、人目を引く画像が簡単に量産できます。
画像生成AIで作った画像は動画生成AIを使うことで数秒の動画になります。
音楽素材と動画素材が手に入ればあとは一本に繋ぐだけです。
▶ ステップ③ 動画編集
動画編集といっても、BGM動画は本当にシンプル。負荷のかかる作業がほとんどないので、Premiere Proのような本格動画編集ツールも必要ありません。CapCutで十分です。
編集も単純。タイムラインに音楽を置いて、映像を絵被せするだけでOKです。
アニメーションや効果音はほとんど不要なので、編集も最短30分程度で終わります。
▶ ステップ④ YouTubeにアップ
最後にYouTubeへ投稿。
SEO対策のタイトル・説明文・タグもChatGPTでサクッと作成できます。
アップロードしたらもう寝てOK。
あなたが寝てる間に、視聴者が再生してくれる可能性があります。
でも、この4ステップにも落とし穴がある

…と、こんなに簡単に見えるAI活用BGM動画ですが。
ここからが本題です。
実はこの4ステップの中にも、初心者がガチでハマる落とし穴があるんです。
✍️【落とし穴①】「SUNOで作った曲、全部YouTubeで使っていいと思ってた」問題
生成AIツール「SUNO」。
とにかく簡単。プロンプトを入力するだけで、それっぽい壮大なオリジナル曲がポンと出てきます。
でも、利用規約、ちゃんと読んでますか?
SUNOで生成した楽曲の商用利用は、有料プラン限定です。無料で作った曲を無断でYouTube収益化に使うと…
💀「著作権侵害の申し立て」ドーン!
しかも、AI音楽は構造的に既存曲に似てしまいやすいため、YouTubeのContent IDに引っかかりやすい。
たとえ“自作”でも、AIが似たような構成を使ってしまうと「これはQueenの曲の盗作です」と判定されることも。
🔧どうすればいい?
- 有料プランに切り替える
- トラックを念のためYouTubeにテスト投稿して、引っかかるか確認
- オリジナリティを高めるため、ChatGPTでプロンプトを工夫(例:「ケルト風+非西洋音階+リズム変化あり」など)
🎨【落とし穴②】画像生成の著作権リスク、意外と見落としがち
BGM動画って、見た目が超大事なんですよ。
リスナーは音を聴きながら、視覚的に世界観に浸るから。
MidjourneyやLeonardoで作ったファンタジー風のビジュアルは映えるんだけど、ここにも落とし穴が。
❗「使っていい画像」と「使っちゃダメな画像」の違い、わかってますか?
Midjourneyなども商用利用には有料プランが必要。さらに、生成された画像が既存の作品に“類似”してると、著作権問題に発展する可能性あり。
僕は一度、「ジブリ風の森の中で子供が走ってる」みたいな画像を使った動画で、警告を受けたことがあります。
一見オリジナルでも、構図やキャラが既存IPと近すぎるとNGです。
🔧どうすればいい?
- プロンプトに「完全オリジナル」「◯◯風でなく独自テイスト」などの指示を明記
- 不安なときは商用OKな素材サイトのコンテンツを併用(Unsplash、Pixabay、IllustAC など)
生成AIで作ったコンテンツは、利用については自己責任となります。著作権の落とし穴に落ちても誰も助けてくれないので、コンテンツ制作について注意を払いましょう。
🎥【落とし穴③】「AIで作った動画なのに、なぜか再生されない」問題
これは多い。むしろ、ここで挫折する人が大多数です。
せっかく作った動画をSNSに上げても、数十再生で止まるケースが多発しています。
「AIで作った意味あったの?」と感じてしまう。
でも、実は…⚠️「AIが作ってくれること」と「バズらせる工夫」は全然別物!なのです。
AIはあくまで素材を自動生成してくれるだけ。SNSでバズることまでは保証しません。
そのあとどう魅せるか、どう届けるかはあなた次第です。
伸ばしたいなら、YouTubeのアルゴリズムを学ぶだけでなく、伸びてるBGM動画を研究してみてください。例えば
- タイトルに具体的な世界観キーワードが入ってる(例:「魔法の森」「エルフの祝福」)
- サムネイルに文字+色彩インパクトがある
- 説明文やタグもSEOを意識してしっかり書かれている
以上のような違いに気づいたら、即自分の動画にも応用できるか検討しましょう。
🔧どうすればいい?
- ChatGPTに「YouTubeのSEOに強いタイトル・説明文・タグを作って」と相談する
- 自分でもYouTube検索して関連ワードを収集する(例:「fantasy bgm」「study celtic」など)
📌【落とし穴④】再生時間は長いのに、なぜか広告収益が少ない
AIツールを使えば誰でも楽曲が作れるBGM動画という形式は強力です。
再生時間が長くなりやすいため、YouTubeの収益化条件(総再生時間4,000時間)を早く達成しやすい。しかもジャンルによっては広告単価が高く、1再生あたりの収益性が安定している。
「顔出し・声出し不要」「難しい編集作業がいらない」「ストック型で継続収益につながる」
成果が出るジャンルがYouTubeでのBGM動画投稿です。
こんな煽り文につられて始めたはいいけど「30分動画を作ったのに、収益が全然ない…」って人、多いです。
これ、意外な原因があるんです。
✅ 広告がつかない“ジャンル”になってませんか?
BGM動画は広告主とのマッチングが難しいジャンルです。
特に「睡眠用」「瞑想系」は視聴者が広告をスキップしやすいことから、広告主が再生時間に対して単価を低く設定しがちです。
🔧どうすればいい?
- 「作業用」「勉強用」などの集中ジャンルに寄せると広告単価が上がりやすい
- 英語タイトル・説明文で海外視聴者にも対応させ、CPMを底上げする
🧠【落とし穴⑤】「テンプレ化しすぎて飽きられる」問題
AIに頼りすぎて、どの動画も似たような構成になってること、ありませんか?
これ、視聴者にはバレます。
最初は新鮮でも、「またこの感じか」と思われたら最後、リピートされません。
🔧どうすればいい?
- ChatGPTに「次はどんな音楽ジャンルが良いか」「どんな物語性を入れるとよいか」相談
- 例えば、季節イベントや特定のシチュエーション(「失恋した夜に聴くケルト音楽」など)をテーマにして変化をつける
🔚【まとめ】AIは“自動化”じゃない、“相棒”だ
AIはあなたの手を動かしてくれるけど、あなたの代わりにはなってくれません。
企画・編集・世界観の構築、そこに“人間らしいストーリー”があるかどうかがすべて。
でもそれを乗り越えた先には、「顔出しなしで月収50万」の世界が見えてきます。
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。AIでBGM動画を作るときに初心者がハマる“ 落とし穴 ”とは?を書きます。