CapCut スマホ版で動画の不要部分を消す方法|初心者向け完全ガイド

フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 CapCut スマホ版で動画の不要部分を消す方法を書きます。

保育園の運動会。絶好の瞬間、子どもが最高のフォームで走り出したその瞬間に、前の保護者が立ち上がってしまいました。この人消せますか?

「あっ……!」って瞬間、誰にだってありますよね。例えば、前の保護者が立ち上がってしまったり、散らかった靴やおもちゃなんかを消したい時など、映り込んだ不要部分を消したくなる経験よくあるお悩みです。

でも、安心してください。スマホでも使えるCapCutなら、プロでなくても“かなりの範囲で”不要な部分や映像ノイズを消せます。

今回は、初級編からちょっと高度な編集テクニックまで、具体例を交えてわかりやすく解説します。

CapCut スマホ版で動画の不要部分や映像ノイズを消す完全ガイド【初心者向け】

1. 基本テクニック:まず使える3つ

① 分割と削除(超速)

動画の不要な一瞬だけ消したいときは、クリップを分割(Split)して削除するのが基本。

  • 応用例:子どもの走り出しで隣の人が足を踏み入れた0.5秒だけカット。 これだけでも「あの瞬間だけ邪魔だった人」を簡単に消せます。

② トリミング&ズーム(画角を変える)

画面端に写ったゴミや人は、クリップを拡大(Crop / Zoom)して画角を調整。自然に消えることが多いです。

  • 応用例:運動会で前の保護者が端にいる → 少しズームして子どもを中心に。これだけで邪魔な存在は目立たなくなります。

③ モザイク/ぼかし(匿名化)

「その人は消したくないけど顔は隠したい」ならモザイク。CapCutはモザイクを動く被写体に追従できるので安心。

  • 応用例:立ち上がった保護者の顔だけぼかして、雰囲気そのままに。

2. 高度テクニック:背景が複雑なときの切り札

① AIオブジェクト削除(有料プラン)

CapCutの「AIオブジェクト削除」は、前の人が被写体に被っている場合に有効。ただし複雑な重なりや細かい部分で誤処理もあるので注意。

手順

1. 対象クリップを選択
  • 操作:タイムライン上で削除したい対象のクリップをタップ。
  • ポイント:前の保護者や床のゴミなど「消したい部分」がしっかり映っている箇所を選ぶ。
[ タイムライン ]
┌─────────────┐
│ クリップA    │ ← 選択
└─────────────┘
2. AIオブジェクト削除を選択
  • 操作:Edit → Remove / AI Object Removal をタップ
  • 注意:この機能は有料プランのみ利用可能です。
[ Editメニュー ]
┌─────────────┐
│ Remove       │
│ AI Object    │ ← タップ
│ Removal      │
└─────────────┘
3. 削除したい箇所をブラシで指定
  • 操作:画面上で消したい人物や物を指でなぞる。
  • ポイント
    • 複雑な背景ではブラシを細かく使う
    • 誤って消したくない部分まで選ばないように注意
[ プレビュー画面 ]
┌─────────────┐
│ ██████       │ ← ブラシで対象指定
│             │
└─────────────┘
4. 実行(Remove)
  • 操作:画面下の「Remove」をタップ
  • 結果:AIが指定箇所を解析し、自動で背景を補完して消去
[ Before / After ]
Before:   子どもの前に保護者が立つ
After:    保護者が消えて子どもだけに
5. 結果の確認&微調整
  • 操作
    • 不自然な部分があればUndo
    • 別手法(マスク+キーフレーム)に切り替え
  • コツ
    • 動きが多い背景は完全に自然に消せないこともある
    • 少し不自然でも、ズームやトリミングで違和感を軽減可能
[ 最終調整 ]
- 不自然な境界をマスクで修正
- ズームで子ども中心に

AIオブジェクト削除は簡単だけど万能ではありません。運動会で前の保護者に被られた瞬間、AIで消せることもありますが、背景が揺れていたり、他の人が動いている場合は微調整が必要です。まず短いクリップで試すと失敗が少ないです。

② バレ消し(2枚重ねのマスク+キーフレーム)

同じ素材を複製 → 上のレイヤーにマスクをかけ、隠したい人だけ覆う → キーフレームで動きに合わせて追従。

  • 応用例:子どもの後ろに立っている保護者を、近いフレームから切り出した背景で覆い隠す。
  • コツ:マスクの輪郭は少しフェザー(ぼかし)を入れる。シャープすぎると不自然に。

③ フリーズフレームで塗りつぶす

数フレームだけ邪魔な被写体がいる場合、問題ない別フレームを切り出して「Freeze(静止画)」に → オーバーレイして隠す。背景が動かない場合に有効。

3. 実例シナリオ:運動会で前の保護者に被られた場合

  1. まず切ってみる:短ければ“分割→削除”でOK。
  2. 画角を変えてみる:ズームで子どもを中心に。自然に目立たなくなる。
  3. AIで試す:有料ならAI除去。うまくいけばラッキー。
  4. ダメならバレ消し:時間はかかるが仕上がりは自然。
  5. 最終手段はモザイク:違和感なく瞬間を残せる。

4. 注意点・デメリット(正直に)

  • 完璧に消すのは難しい:特に背景が複雑で被写体と重なっている場合は違和感が出やすい。
  • 時間がかかる:マスク+キーフレームは地味に手間。
  • 有料機能あり:AI除去など高機能はサブスクが必要なことも。
  • 倫理的配慮:人を消す行為は、記録の改変やプライバシー問題につながることがあります。共有前に関係者の了承を得るのがベター。

5. 撮影時にできる“予防”テクニック

  • 常に2秒分のバッファを残して、トリガーは早めに押す。
  • 三脚や手ぶれ防止で背景を一定に。
  • 同じ場面を複数アングルで撮る(Bロールを必ず撮る)。
  • 子ども中心のクローズアップも忘れずに。

6. おすすめワークフロー(初心者向け)

  1. ラフにカット(不要シーンを分割→削除)
  2. 音のノイズ除去(Audio→Noise Removal)
  3. 必要ならズーム・クロップで構図調整
  4. モザイクやAIで微調整
  5. フェードやトランジションで違和感をぼかす
  6. 書き出しは高画質(1080p/60fps推奨)

まとめ)

編集は魔法じゃなくて“工夫の積み重ね”。CapCutは初心者でも使える武器が揃っています。完璧さを求めるなら時間と技術は必要ですが、まずは分割とズーム、モザイクから始めて、慣れたらAIやマスクに挑戦してみましょう。

運動会のあの一瞬、子どもの最高の表情を、いい思い出のまま残せますように —— がんばって!