動画制作の委託を受ける際、委託元に示さなければならないのが見積もりです。
でもどうやって書いたらいいか迷う人いませんか。
単価や作業量がわからないと書けません。
初心者が悩む制作費の計算なついてお答えします。
具体事例があった方がわかりやすいので実際に計算してみました。
損しない 動画撮影の見積計算 方法
参考になるのが先行事例を研究すること。
ブログやYouTube、noteなどをつぶさに見ていると、参考事例が見つかることがあります。
今回発見したのは料理教室の動画などでよく見る「レシピ動画」
スイーツや献立などを講師が作る動画です。
一体いくらかかるのでしょうか。
例えばこの動画。
制作費は一本約二万円です。
二万円の根拠知りたいですよね。
コストはいくらかかっているのか。
動画を制作した古田たかこさんは、自身のnoteの中で、制作費を公開しています。
Webクリエイター 古田たかこ*動画&HP制作
撮影内容
◇人物・・・・・先生が作業を担当 / アシスタントさんが裏方を担当
Webクリエイター 古田たかこ*動画&HP制作|note
◇場所・・・・・先生のサロンにて撮影
◇撮影時間・・・6時間程度 3レシピ
商用動画制作・・・・・・20,000円 / 1本+税
出張撮影・・・・・・・・ 7,000円 / 1日+税
データ納品・・・・・・・無料
PR用動画制作・・・・・・10,000円 / 1本+税
このデータをもとに分析しましょう。
動画制作の費用を抑えるには、人件費をかけないことが決め手です。
この動画の場合、撮影や編集は動画クリエイターが一人で賄っていることがわかります。
一日実働6時間で三本撮影して6万円、時給にすると一万円です。
弁護士の時給がおよそ五千円なのでこれだけではちょっと高すぎる気がします。
撮影に使う場所や、材料、人件費は料理教室が負担するので制作側の経費は撮影機材費と、ポスプロ・編集費が見込まれます。
ポスプロ費の中には著作権料もあるかもしれません。
上記の経費の中には企画・構成や取材、編集にかける時間が入っていないので推測する必要があります。
企画に一時間、取材に一時間、編集に一本あたり2時間を当ててみます。
すると合計の制作時間は8+1+1+6の16時間になりました。
商用動画制作費6万円にかかる実働は16時間として計算すると3,750円。
最低人件費が時給千円のこの時代と比較して、実働と人件費のバランスが世間値に近いものになってきました。
動画制作は機材がないことには始まりません。
撮影にはカメラが、編集には編集機が必要です。
フリーランスの場合私物のスマホなどで撮影する場合がありますが、機材費はかかるものとして計算した方が吉です。
機材費の扱いはレンタル費を参考にするといいでしょう。
人件費の時給を下げてみます。
例えば、二千円として計算します。
動画編集はスキルを売る技能職なのである程度上乗せしておかないと自分を安く売ることになるので注意しましょう。
16時間×二千円で32,000円になりました。
差額の28,000円はカメラと編集の機材費にカウントできます。
楽曲使用料があるとしたらこの中に含めても問題ないでしょう。
データ納品は無料。
これはクラウドを使って依頼者に試写・納品を行うのだろうと思います。
出張撮影はクリエイター一人の往復交通費として考えられます。
プロダクションが動画制作の委託を受ける場合は、管理費を計上します。
料率は最低10パーセント。これが儲けに当たります。
noteの見積には掲示用されていないのでPR動画制作費は事実上管理費に当たるとみなします。
こうした結果を表計算ソフトを使って見える化することで見積書にすることができます。
参考
動画制作の工程は、決まった流れがあります。
その流れごとに作業にかかる要員や費用が異なるので、見積もりを立てるには違いを頭に入れておくことが大切です。
動画制作を依頼するなら、きちんと相場を知っておくことは重要です。動画制作の費用相場と、制作には「どの部分にいくらコストがかかっているのか」を解説するサイト。初心者動画ラボ:動画制作依頼の費用相場はいくら?内訳も要チェック! | ウェビナー事務局
まとめ
依頼者の要望を踏まえ、適正な見積計算を提案しないと受注に繋がりません。
受注優先に焦って計算すると、持ち出しになってしまうこともあります。
この動画ならいくらでできるか。依頼者にしっかり根拠が示せるか。
見積計算は動画制作という商売を継続させるために必須の技術です。