TikTokスゴイや。恐るべし中華パワー

TikTokスゴイや。恐るべし中華パワー
フルタニ
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。

放送局で働いていた時のクセが抜けず、週末は書店でネタ探しというか、本漁りをしています。とりわけ、メディアやアートに絡む新刊本を見つけたらマークします。

ということで衝撃を受けたのがこの本。「TikTok最強のSNSは中国から生まれる」です。

TikTok最強のSNSは中国から生まれる

10月に出版されたこの本。馴染みの二子玉川蔦屋家電のビジネス書コーナーでも目立つところに並んでいるのは、すぐそばにある楽天本社の社員が手に取るからでしょうか。

発売以来、動画関係のフロントランナーの注目を集めていることからも、新しいメディアの影響力が伺えます。

著者の黄 未来(こうみく)さんは1989年中国・西安市生まれのイノベーションウォッチャー。1)6歳で来日。南方商人である父方、教育家系である母方より、華僑的ビジネス及び華僑的教育の哲学を引き継ぐ。早稲田大学先進理工学部卒業後、2012年に総合商社に入社。伝統的な日系企業で国際貿易及び投資管理に6年半従事したのち、2018年秋より上海交通大学MBAに留学中。 北京で暮らしながら情報発信を続けています。ブログ:https://note.mu/future392

TikTokは、最近若い人たちの間で流行り始めた動画投稿プラットフォームということは知っていました。

十数秒の短尺動画で、ダンスやパフォーマンスを競うように投稿するメディアという程度のイメージです。

年配の私たちの暮らしとはあまり関係のない、若者向けのトレンドに過ぎないとたかをくくっていました。

ところがこの本を読み始めると、それは一面しか捉えていない大間違い。実は世界の流れを大きく変えかねない強さを内包した存在であることが見えてきたのです。

トレンドウォッチャーこうみく(黄 未来)さん

著者の黄 未来さん(30)は中国で生活を続けながら、進みつつあるイノベーションの変化を発信し続けています。

黄さんは企業の中の人ではないので手に入るのは中国人が普通に手に入れる一般情報です。それでもこの本に書かれていることは衝撃的です。

中国で暮らしているからこそ分かる変化や、公開されたデータや調査から私たちがうかがい知ることのない世界を見せてくれます。

中国では、便利になるのであれば、個人情報をプラットフォームに明け渡すことに賛成する人がマジョリティを占めている。

個人情報への意識の差が、あらゆるイノベーションの起きやすさにつながっている。

最近、日本の企業の商標を真似た中国の小売店が、本家である日本企業の訴訟に勝ったというニュースがありましたが、黄さんは「そんなの当たり前だ」と言います。

中国では自分より優秀なものはコビーすることがリスペクトであり、コビーされないものは評価が低いというのです。

中国以外の人が聞いたら卒倒しそうな価値観ですが、それを承知の上で見ていかないと本質を見失うという話には納得しました。

TikTokの破壊力

ではなぜTikTokが話題になるのでしょう。それはTikTokが持つずば抜けた技術力にあると黄さんは言います。

バイトダンス は競合を避け、AIにおける技術開発の中核である機械学習一点に選択と集中してきた点が現在の強みを生み出した。

バイトダンス は、自分たちのプラットフォームを自由に解放するよりも、インフルエンサーと関係を構築しながら、主体的に管理して行く姿勢が明確。

日本では競合するYouTubeやFacebookがあるので話題に上りませんが、競合のいないち中国国内やインド、アフリカなどではぶっち切りの独走状態で一人勝ちと言います。

ユーザーの好みや属性を分析し、サービスを提供する力はGAFA2)グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップルをしのぐ力を持っているのです。

経済成長と共に爆速で進化している中国社会では、考え得る範囲且つ技術的に実現できる範囲で、ありとあらゆる商品・サービスが、展開されていたのです。もちろん、華やかな一面だけではなく、成功するものもあれば、失敗して早々に撤退したサービスもあります。それでも、14億人もの魑魅魍魎な欲深き人々がひしめく中国社会では、壮大なる社会実験が、日夜繰り返されていた

TikTokに心底惚れ込んだ たったひとつの理由|こうみく|note

TikTokが今後日本市場へどのような影響を与えるか気になります。

気になるのは安全性

運営にあたるバイトダンス(字節跳動)が個人情報の漏洩の疑いで米当局の調査を受けています。

TikTokに個人情報流出の恐れ!内容と対策まとめ

「良いものをコピーするのは相手に対するリスペクト」という社会常識を持つのが中国だといわれます。つまり、常識が通用しない世界だということ。個人情報も便利さと引き換えにされてしまう社会です。

日本には個人情報を国家に明け渡してもいいという価値観はありませんが、諜報活動を推奨するかのような行動すら推奨されています。

安全性も担保されているとはいいがたいのも事実ですので、導入はそれを織り込んで決断しましょう。

米国海軍、「サイバーセキュリティーの脅威」で政府支給スマホでのTikTokを禁止 | ギズモード・ジャパン

動画の未来

それでもショートムービーという利便性は強力な魅力があります。

現代人の生活が忙しくなるほど、人の集中力が低くなるほど、時間を埋めるツールとしてショートムービーは最適なものになるからです。

黄さんは「中国発のさまざまなサービスを見れば、タイムマシーンのように日本の未来のヒントを先取りすることができる」というように、気になる存在であり続けると思います。

まとめ

テレビが君臨した時代は大きく様変わりしています。ネット空間を自由自在に飛び交う動画が爆発的に増えました。

スマートフォンの一日あたりの平均利用時間は185分。若い世代ほどテレビを見なくなり、かわりに携帯端末で動画を視聴しています。

限られた「時間」というパイの奪い合いは、激しさを増しています。

References   [ + ]

1. 6歳で来日。南方商人である父方、教育家系である母方より、華僑的ビジネス及び華僑的教育の哲学を引き継ぐ。早稲田大学先進理工学部卒業後、2012年に総合商社に入社。伝統的な日系企業で国際貿易及び投資管理に6年半従事したのち、2018年秋より上海交通大学MBAに留学中。
2. グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル




ABOUTこの記事をかいた人

元テレビ番組制作者。再就職→窓際→WEBコンテンツ制作で復活。64歳にして動画制作に自分の価値を見いだしました。目指すのは地域に根ざした"伝える系"の動画制作です。スキルアップと感謝の気持ちを持ちながら楽しく生きていきます。編集のお手伝いも始める予定です。