こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。
番組作りは共同作業です。カメラマンや編集、ナレーターや出演者など様々な人の力を合わせて作ります。
参加する人たちの意思疎通を図る上で必要不可欠なものがあります。それは構成表。つまり設計図です。
目次
構成表は設計図にあたります
構成表は、横軸に[項目][内容][タイム]、縦軸に[シーン]で形作られます。
映画や演劇の世界使われる香盤表に似ています。
もっとも香盤表の場合は内容は台本が担い、出演者の出入りや撮影場所など人や物の動きが重視されているので少し性格が異なります。
作品の制作工程を一目で見ることができる工程管理表に代わりはありません。
映像制作の場合は仕上がりを想定して、必要となるであろう映像を構成表の上に組み立てます。
出来上がった構成を前に制作スタッフが内容を確認しあってそれぞれの持ち場の仕事を進めていきます。
場数を踏むと見えてくる構成作りですが、駆け出しの制作担当者にとってはなかなかイメージが掴めない物です。
わかりやすく伝えるコツはないものでしょうか。
「とは」で問いかける
構成表は物語のあらすじに例えられます。
起承転結という柱がしっかりした映像作品ほど安心して見ていられるし、作ることができるのからです。
構成のたてかたに悩んでいた時先輩から教えてもらったのが、「とは」という言葉でした。
項目の末尾に「とは」と入れることで流れが見えてくるというのです。
「とは」の前に入れる言葉は、場所や人物、打開策や歴史などシンプルなキーワードです。
キーワードの順番を変えていくと映像が形となって頭の中に浮かび上がってくるのです。
なぜ、「とは」にそんな力があるのでしょうか。
「とは」と入れることで、その意味や答えを必然的に説明しなくてはならなくなります。
出来事が起きた場合はその出来事の意味や、由来、正確な日時などの説明が求められますし、その出来事がどのような展開をするのか見せて行かなくてはならないのです。
構成作りのポイントは、横軸左の[項目]です。
この項目に作品の柱になるキーワードを過不足なく並べることができれば安定した流れが保証されるのです。
「とは」と一言入れた瞬間に、制作者は映像作品の流れをコントロールする責任を持つことになるのです。
長時間の大作であっても、短いクリップであっても構成の力次第で印象はガラリと変わります。
まとめ
構成は悩めば悩むほど袋小路に入って出口が見えなくなります。情報が多すぎたり、語るべきことが弱かったりするとなおさらです。
言いたいことはシンプルに語り切ることが袋小路を抜け出る早道です。
そのためには絶えずこの映像、このシーンの意味とは何かを自問自答しながら進めていくしかありません。
困ったら「とは」という言葉を思い出してください。
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