RAWの力を最大限に! Affinity Photoで白トビ脱出ミッション

フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 Affinity Photoで失われた白トビを取り戻す手順を書きます。

写真を撮ってるとね、ありますよね。

「空が真っ白。いやそこ、雲あったよね?なんで?」
っていう、あのやつ。

JPEGだともう手遅れなんだけど、RAWならワンチャン。いや、ワンチャンどころか、Affinity Photoならかなり復活します!

今日はその “白トビ救出ミッション” を、初心者でも迷子にならないように、ゆっくり・わかりやすく・ちょっと楽しくご紹介していきます。

Affinity Photoで失われた白トビを取り戻す手順

■ RAW の強みは「記録してる情報の深さ」

ここはサラッといきますが大事なポイント。

  1. シャドウ〜ハイライトの情報量が多く、白トビ/黒つぶれから復活しやすい。
  2. 色の階調が細かいので、補正しても破綻しにくい。

“復活しそうな気がする…” じゃなくて
“実際に復活する” のがRAWなんですよね。

■ Affinity Photoの現像アシスタント設定を最初に整える

まずはここ、めちゃ大事。

● アシスタント設定 → 現像アシスタント

  • ローエンジン:Serif Labs(デフォルトでOK)
    → RAW現像の頭脳。MacでもSerifでOK。
  • レンズプロファイル:自動選択
    → 周辺光量落ちや歪みを自動補正してくれる便利屋。
  • ノイズ軽減:カラー軽減を適用
    → RAWはカラーノイズが出るので必須。
  • 出力形式:RGB16bit
    → 調整しても画質劣化しにくい。
  • トーンカーブ:適用
    → JPEGに近い明るさでスタートできて扱いやすい。

この準備だけで、後の作業がめちゃくちゃやりやすくなります。

■ さあ、RAW開きます。白トビが気になるシーンはこちら

例えばこういう写真、思い浮かびます?

旅行先で、空に薄い雲があったのに、
写真だとただの「真っ白」になってるやつ。

開いたらまず、

● オーバーレイ表示 → クリップされたハイライト(赤マーク)をオン

すると……

「え、こんなに赤いの!?」
ってくらい、空が真っ赤に染まります。

でも安心してください。
RAWならここから “白の奥に眠っている情報” が引っぱり出せます。

■ 白トビを救う第一歩:露出を下げる

基本パネル → 露出を少しずつ下げる。

ポイントは…

● 赤いハイライト警告が消えるギリギリまで!

ここ、ものすごく大事。

下げすぎて暗くすると、ハイライトの情報は戻るけど、
写真全体が沈んで “眠たい” 仕上がりになるので注意。

■ ヒストグラムを見て「ちょうどいい」を探す

ヒストグラムを軽く理解しておくと強い。

  • 右側 = 明るい部分
  • 左側 = 暗い部分
  • 山が右端にブワッとくっついている → 白トビの可能性大

露出を動かして、
「ハイライトが右端にくっつきすぎず、でも落としすぎてないポイント」
を探してあげる。

これだけで白トビがかなり改善します。

■ 明るさ調整は “露出” の後にやる

初心者がやりがちなのは、

「まず明るさ上げたらいいんでしょ?」

じゃないんです。

順番が大事

  1. 露出(白トビを救う)
  2. 明るさ(中間トーンを整える)

明るさを触るとハイライトに影響が出るので、
明るくしすぎたら再度露出を微調整。
この小さな往復作業で仕上がりがめちゃくちゃ整います。

■ レンズ補正でスッキリ感をプラス

レンズパネルに移動すると……

  • 歪み補正
  • 色シ(色収差)
  • フリンジ除去
  • ビネット補正

このあたりが使えます。

特に超重要なのが 色収差の除去

拡大すると、明暗の境界に
緑や紫のフチ が出てることがあります。

チェックひとつで消えるので、必ず確認してください。

■ 細部のキレを出す「ディテールパネル」

ここでシャープさを出せます。

  • 量(Amount)
  • 半径(Radius)

この2つのバランスが大事。

量100% × 半径50%
ぐらいにすると、木の葉や建物の輪郭がスッと整って気持ちいい。

ただし、
強くかけすぎると白トビが再発することもあるので注意。

「なんか白い部分増えたな?」
と思ったら、またハイライト警告をオンにしてチェック!

■ ノイズ軽減は “必要な分だけ”

ISOが高い写真はノイズが暴れがち。

  • カラーノイズ:20〜100%
  • 輝度ノイズ:0〜30%

くらいが自然です。

やりすぎると “のっぺり” した不自然写真になるので、
少しだけノイズが残ってるくらいがちょうどいい。

■ 部分補正は「オーバーレイ」が超便利!

たとえば「空だけ暗くしたい」って時。

  1. オーバーレイ → グラデーションツール
  2. 上からドラッグすると空だけ赤くマスクされる
  3. 基本パネルで露出や明るさを動かす

これだけで
“空だけ引き締まって地上は明るい” 写真が作れます。

写真がグッとプロっぽくなるポイントですね。

旅行写真でも大活躍。

■ 最後に現像して、必要なら調整レイヤーで仕上げ

現像を押すと「Photo Persona」に戻ります。
ここから、

  • 明るさ
  • コントラスト
  • カラーバランス
  • トーンカーブ

など、レイヤーで非破壊編集ができるので、
最後の仕上げをして完成!

■ まとめ:白トビは怖くない!

  • RAWならハイライト情報が残ってる
  • Affinity Photoなら戻せる
  • コツは 露出 → ヒストグラム確認 → 明るさ微調整
  • 部分補正やノイズ対策も忘れずに
  • 強めのシャープは白トビを再発させるので注意

この記事を読んだあなたは、
もう白トビに怯える必要ありません。

次の撮影では、ぜひRAWで挑んでください!