今回は「Affinity でカラー画像をモノクロにする方法」を解説していきます。
「モノクロ」って、ただ色を抜くだけじゃないんですよ。
写真の表情がガラッと変わる。
色がなくなることで、光と影、形、質感、そして“感情”が強く見えてくるんです。
旅行の思い出写真を映画のワンシーンみたいにしたいとか、
サムネをアートっぽくしたいとか、
ブログのメインビジュアルをモノトーンで統一したいとか。
そんなときに、めちゃくちゃ使えるのが「Affinity Photo」の白黒調整レイヤーなんです。
というわけで、いってみましょう!
Affinity でモノクロ画像を作る3つの方法
1. カラー画像をモノクロにする基本操作
Step 1:画像を開く
Affinity Photoを起動して、モノクロにしたい写真を開きます。
今回は、夕焼けの街並み写真を例にしてみましょう。
色が多い写真ほど、モノクロにしたときの「変化」が面白いです。
赤い夕日、青い空、街灯のオレンジ……それらが全部“光と影”の情報に変わるんですよ。
Step 2:「白黒」調整を追加
- 右下のレイヤーパネルで「調整」アイコン(太陽マークっぽいやつ)をクリック。
- 出てきたメニューの中から「白黒」を選択。
すると、あっという間に画像がモノクロになります!
画面上に「白黒」というパネルも表示されますね。
Step 3:スライダーで雰囲気を整える
パネルには「赤」「黄」「緑」「青」などのスライダーがあります。
ここを動かすと、もとのカラーの要素ごとに明るさを変えられるんです。
たとえば、
- 「赤」を下げると、肌や夕日の部分がぐっと深く落ち着く。
- 「青」を上げると、空や影の部分が明るくフワッと見える。
つまり、モノクロの世界を“自分好みに調光”できるわけです。
ワンポイントアドバイス
モノクロは“明暗のコントラスト”が命。
スライダーを動かしながら、
「主役が一番くっきり見える位置」を探すと、作品の完成度が上がります。
2. 濃淡をつけて“締まり”を出す
モノクロにしたら、次は“締める”作業。
白黒だけだと平坦に見えがちなので、トーンカーブで濃淡を整えましょう。
Step 1:「カーブ」調整を追加
- もう一度「調整」アイコンをクリック。
- 「カーブ(Curves)」を選択。
カーブのパネルが表示されます。
Step 2:カーブを少しS字に
- 左下(暗部)をちょっと下げる
- 右上(明部)を少し上げる
すると、影が深くなり、ハイライトが抜けて、グッと立体感が出ます。
いわゆる「S字トーンカーブ」ってやつです。
サムネやブログのトップビジュアルにするときは、
この“コントラストのパンチ”があると目を引きます。
3. モノクロ画像に単色で色をつける
「白黒だけだと寂しいな…」というときは、単色フィルターをかけましょう。
たとえば、温かみのあるセピア調、クールな青系、ミステリアスな紫もOK。
Step 1:「再配色」を選ぶ
- 調整アイコン → 「再配色(Recolor)」をクリック。
- 「色相」「彩度」「明るさ」のスライダーが出ます。
Step 2:色相を動かす
- 黄色〜オレンジ系:クラシックなセピア風。映画のポスターっぽい。
- 青〜紫系:夜景・静寂・都会的な印象。
- 緑〜シアン系:SF感、幻想的な雰囲気。
たった一つのスライダーで、作品のストーリーが変わります。
具体的なシーン例
- 旅行写真 → セピアトーンで懐かしさ演出
- 都会の夜景 → 青紫トーンでスタイリッシュに
- 自然の風景 → 緑がかったモノクロで静けさを表現
4. いつでも修正・取り消しができる非破壊編集
Affinityのすごいところは、元画像を直接いじらないということ。
全部「調整レイヤー」として積み上げてるだけなので、いつでも戻せます。
修正したいとき
レイヤーパネルで、
調整レイヤーの左にあるアイコンをダブルクリックすると、そのパネルが再び開きます。
たとえば、
「もうちょっと暗部を落としたいな」と思ったら、
「カーブ調整」アイコンをダブルクリック → すぐ再編集できます。
元に戻したいとき
レイヤーの右端のチェックマークを外すだけ。
該当の調整が非表示になり、元のカラー写真が復活。
しかも、すべて非破壊処理なので、何回でもやり直しが効く。
これは本当に気楽。失敗を恐れなくていいんです。
5. HSL・しきい値・グラデーションマップで遊ぶ
白黒以外にも、モノクロを作る方法はいろいろあります。
ちょっとだけ紹介しますね。
HSL(色相・彩度・輝度)
- 「彩度」スライダーを一番左まで下げるだけで即モノクロ。
- 部分的に彩度を残す“選択的モノクロ”も作れます。
たとえば、赤いバラだけカラーにして、背景を白黒にする。
ドラマチックです!
しきい値(Threshold)
- 白と黒の2階調モノクロを作る機能。
- シルエットやロゴ風加工におすすめ。
- サムネで“影絵風”に仕上げるとめちゃくちゃ目を引きます。
グラデーションマップ
- 明るさに応じて、任意の2色でトーンを作れる。
- 例えば「黒〜金」で高級感、「青〜白」で冷たい印象に。
- ブログのアイキャッチに最適です。
まとめ:モノクロは「削る」編集ではなく「研ぎ澄ます」編集
はい、というわけでございまして!
今回は「Affinity Photoでカラー画像をモノクロにする方法」をやってまいりました。
モノクロって、最初は「色を抜く」だけに思えるけど、
実は、**“余計な情報を削って本質を見せる”**編集なんですよ。
光、影、形、表情。
それだけで伝わる写真って、本当に強い。
Affinityなら、非破壊で自由自在に調整できるから、
「思い切ってモノクロにしちゃおうかな?」って時にも安心です。
ぜひ、手持ちの写真で試してみてください。
きっと、思っている以上にストーリーが浮かび上がってくるはずです。













こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 Affinity でモノクロ画像を作る3つの方法を書きます。