
放送局で仕事をしたいと思ったのは中学校の頃。人生を二回休んでようやく放送局員に滑り込むことができました。
成人の日の今日。動画の未来を若者目線で考えます。
2020年は5G元年。超高速・大容量の通信環境が実現することによりモバイル端末のトラフィックの75%は動画になるといわれています。
映像ビジネスは動画に特化した形で伸びていき、放送はかつてラジオが辿ったような道を歩んでいく。そんな未来が予想されます。
中学生がなりたい職業
時代の変化に敏感なのが子どもたち。先日興味深い結果をまとめたアンケートが公開されました。
ソニー生命保険株式会社がまとめた「中高生が思い描く将来についての意識調査」です。

この報告によると、男子中学生のなりたい職業1位は「YouTuberなどの動画投稿者」(30.0%)でした。(ちなみに2位はeスポーツプレイヤー)
遊んで暮らしているという印象が強かったからでしょうか、世間の大人たちの「現実逃避」とか「夢がない」とか、「日本の将来は暗い」と嘆く声が話題となりました。
しかし5Gが普及し通信の75パーセントが動画に置き換わっていく時代です。YouTuberは決してトリッキーな仕事ではありません。
編集者の佐渡島庸平さんはツイッターでこう言います。
世間はこれをみて日本が終わってると思い、ベンチャー経営者は若者が未来を理解していて、日本の未来が明るいとつぶやいてる。
— 佐渡島 庸平(コルク代表) (@sadycork) January 11, 2020
その差が面白い。
僕も、日本のランキングの方が素敵だと思う。 https://t.co/vg71NoIb8F
日本が高度成長を続けてきた時代。会社で定年まで働くことが多くの人の目標でした。遊んで暮らす、独立するという選択肢はありません。人生のレールを脱線すると皆が信じ込んできたのです。
ところが高度成長が止まり、終身雇用が根元から揺らぎ始めた今、若者たちの仕事に対する価値観が大きく揺らいでいます。
この現状を頭に入れてアンケートを見直すと、子どもたちの選択はクリエイテイブな指向として評価できるように思います。
これを見ると逆に、日本の子供の方が時代の先端をいってるなと考察できます。
— 田中 克明/Yspace共同代表/宇宙の体験を届ける (@katsuaki_robot) January 10, 2020
AI・ロボットによる自動化が進む未来において、エンタメよりの産業の方が確実に需要が伸びる。
医師などの作業が多いものの需要はどんどん自動化されてしまう。
ことの消費について子供のほうが理解していると思います。
YouTuberと一口にいうと、今はまだ突出したタレント性で稼ぎ続ける人たちをイメージしがちですが、そのイメージは大きく変わります。
YouTubeそのものが動画投稿の基準を大きく変えているからです。たとえばYouTubeは最近子ども向け動画の基準を大きく変えました。
子ども向け動画を充実するということは、これまで無法地帯だった投稿を認めないという姿勢の裏返しです。
YouTubeに投稿される動画の質は間違いなく向上するでしょう。YouTubeの質が上がることは既存のメディアにとっては脅威にほかなりません。
もう一つは、視聴者層の拡大です。いわゆるYouTube風のトーク動画を追い抜く勢いで増えてきているのが、大人が楽しめる知的動画。講演風の動画や世代に特化した体験動画です。
自分の経験を生かし、ユーザーの利便性を高める動画はまだ少なく、伸びしろがあります。こうした分野はいずれYouTuberをめざす子どもたちの活躍の場になるに違いありません。
まとめ
やりたいことをやった人が伸びる時代です。自分自身の力に気づき、自分を磨き続けることができる人が生き残る。そんな時代が5Gの時代なのかもしれません。
さらに上を行っているのが女子小学生です。
達観してるなあ。
このランキング見て「日本終わった」と言っている大人がやたら多いのを見て、日本終わってるな、と思いました。