お知らせ番組などでよく見かけるワイプエフェクト。
素材も使わずソフトの中だけで完結するのでコスパのいいエフェクトの一つです。
文字の上をカーテンのようにシェイプ(形)がアニメーションします。
After Effectsではエフェクト[トランジション][リニアワイプ]を使うことで手軽につくることができます。
横にスライドする シェイプアニメーション
初心者がまず覚えたいのがアルファ反転マットです。
アルファ反転マットとは、上のレイヤーに置いたシェイプが下に置いたシェイプを透明にする効果のことです。
シェイプが横切り終えて下の文字が現れる場面に使います。
長方形ツールで緑の長方形を描きます。
Ctrl+Dで複製をつくり、黄色の長方形を上に配置します。
下の長方形の[トラックマット]を右クリックして開き、[アルファ反転マット・シェイプレイヤー2]を選択します。
すると、アルファ反転マットに指定されたレイヤーの長方形が透明になります。
あらかじめこの仕組みを覚えておくと「横にスライドするトランジション」の仕組みがわかりやすくなります。
横にスライドするトランジション
数色の色が波のように画面を横切るアニメーションをつくります。
[新規コンポジション]をつくり、[長方形ツール]で長方形を配置します。これが画面を横切るカーテンのようなシェイプの一枚になります。
キーフレームを打って横移動させる方法もありますが、もっとる手軽なのが[エフェクト][トランジション]にある[リニアワイプ]です。調整する項目が定食セットのように決まっているので作業が楽です。
レイヤーを選択し、[リニアワイプ]を掛けるとプロジェクトウィンドウに操作パネルが現れます。
タイムライン上のインジケーターを開始位置までもっていき、[変換終了]の値を100%にして左横にある時計マークを押します。
これで長方形は右横に隠れ、開始の状態は透明な背景になりました。
次に、任意の位置(この場合は15フレーム)までインジケーターを移動し、[変換終了]の値を0%にしてキーフレームを打ちます。
長方形が画面にかぶさるようになりました。
カラフルな色が順番に画面を覆うアニメーションを作ります。
シェイプレイヤーをCtrl+Dでコピーし、レイヤーを重ね、色を変えます。
重ねたレイヤーを右に少しずらし、同じ手順でシェイプレイヤーを増やしていきます。
今回は3色のシェイプレイヤーを順番に動かします。
この段階で試写すると、レイヤーが順番に横移動することが確認できます。
最後部を透過させる
最後のレイヤーを透明にするには、冒頭で紹介した【透過の技】アルファ反転マットを使います。
4つのシェイプのうち、最後のシェイプを透過させます。
最初の3つのシェイプを選択してプリコンポーズします。
プリコンポーズしたレイヤーのトラックマットを開き、 [アルファ反転マット・シェイプレイヤーX]を選択します。
すると、末尾のシェイプレイヤーが透明になりました。
動画にして書き出す場合は、Quicktimeを選択し、RGB+アルファで動画にすると背景が抜けた動画にすることができます。
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