街行く人がショウウインドウに並んだ商品に興味を感じるのはわずか数秒間。
動画もおなじことです。
テキストアニメーションを回転させるなど、立体的な動きは簡単に作ることができます。
平凡な映像しかなくても、冒頭に動きをつけることで視聴者の興味をひくことができます。
テキストアニメーションを スピン させるには
スピンは回転のこと。画面に表示されたテキストを回転させることで前後の奥行きを印象づけます。
After Effectsでは[3Dレイヤー]をつかうことで簡単に作ることができます。
まず、いつものように[新規コンポジション]と[新規テキストレイヤー]をつくります。
文章Aをテキストレイヤーとして入力します。(例:ぶいろぐ)画面上に表示します。
[新規ヌル]を追加します。画面上には四角の枠が表示されました。ヌルのアンカーポイントは中央にします。中央にするのは、文字の真ん中で回転させるためです。※[ヌル]は見えないためレイヤー上のどこに配置してもレイヤーの影響は受けませんが最上階に置きました。文章B(例:動画制作)を同じくテキストレイヤー上に載せます。
するとヌルと二つの文章のレイヤーあわせて三つのレイヤーが重なり合った画像が画面上に出来上がります。
三つのレイヤーをすべて[3Dレイヤー]にします。(立方体のマーク)
いずれかのテキストをヌルに[ピックウィップ]を引っ張って連結します。(例:動画制作をヌルに連結)
「レイヤーを親の位置」という表示がされます。
ヌルの[トランスフォーム]にある[Y回転]にチェックを入れて数値を変化させると、重なったテキストが立体的に回転します。
180度回転した地点で、今度はもう一つのテキスト(例:動画制作をヌルに連結)を[ピックウィップ]を引っ張ってヌルに連結します。
すると文章Aのウラ面に文書Bが重なる形になります。
この状態で二つの文字を回転させてアニメーションにします。
Y回転のキーフレームを適当な感覚を開け、わかりやすいように
①=0、②=90、③=180、④=270、⑤=360とタイムラインに打ちます。
すると文字が一回転して戻るアニメーションができました。
しかし、このままだと文字が重なって見えてしまうので、テキストが交差する地点でレイヤーを分割(Ctrl+Shift+D)してレイヤーを分けます。
この状態ではまだ重なっています。
どちらも表面だけ見えるようにするため不要なレイヤーは見えないように目玉マークをオフにします。
再生するとこのようなアニメーションになりました。
回転が不自然に見えるときは、適宜[速度グラフ]を開いてイーズをかけるとリアルっぽい動きになります。
ヌルとピッグウィップ
ヌルというのは何も見えない四角い枠です。この四角い枠の存在は編集者だけがわかります。
After Effectsでは実際に完成した動画をかきだしても、この四角い枠は映像化されません。透明人間が愛犬二匹を連れて散歩している姿にも似ていて、After Effectsを初めて触ったばかりの頃は、使い道がちょっと不明なツールでした。
ヌルは単独では使えません。というのは映像の動きにもう一つの映像を紐づけて動かします。紐は犬の散歩に使う透明なリードのようなものです。その紐の役割をするツールが【ピックウィップ】です。
「whip(ウィップ) 」 とはスラングで「車」という意味だとか。このピックウィップをヌルに紐づけることで、透明人間にあたる、ヌルを動かすことによって、繋がれているものにも動きを連携させることができるようになるのです。
便利なのは、ヌルにある動きを登録しておけば、この動きをさせたいものをピックウィップを入れ替えるだけで別のオブジェクトに入れ替えることができることです。いちいち紐づけるオブジェクトごとににうごきを付ける必要がないので便利です。
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まとめ
今回のテキストアニメーションは、タテトヨコという二次元の動きに加え、Y軸という立体的な動き。画面では奥行き感をつける方法を学びました。
あわせて、裏と表のような立体的なアニメーションづくりにはかかせないエフェクトをかけるため、裏と表のレイヤーを同時に動かす技も学びました。
ぜひ参考にしてください。
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こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 回転 スピン を書きます。