非力なWindowsPCでDaVinci Resolve17を使っていると編集が遅いです。
フルハイビジョン動画なら何とか我慢できても、4K動画はモッタリしすぎて消耗してしまいます。
編集を少しでも快適にしたいならプロキシメディアを利用しましょう。
※【最新情報】2022年4月にリリースされた新バージョンのDaVinci Resolve18にはインストールと同時にプロキシを生成するソフトが同梱されました。 プロキシ・ジェネレーター の使い方DaVinci Resolve18 | ぶいろぐ このソフトを使うと、フォルダを指定するだけで自動的にプロキシを作ってくれるので、以下の記事は読まなくてもOKです。
プロキシメディア で編集時間を短縮する方法
編集を始めたばかりの初心者にとって意味不明な「プロキシメディア」。
いったいなにかというと、わざと画質を落とした動画ファイルを作ること。
データ量が少ない「劣化コピー」はデータが少ないだけ警戒になります。
「仕上がりに影響しないの」と最初疑問に思いましたが大丈夫です。
本番用の画像の質を落とすのではありません。
編集速度を早くするため、編集の時だけプロキシを使います。編集点などのデータが取れれば、さそのデータをもとに高画質の動画を編集し直せばいいのです。
脱線しますが「キャッシュ」という言葉をよく聞くと思いますが、これはプロキシとは別物です。
キャッシュは読み込んだデータを一時預かり倉庫のようなものに一旦預ける仕組みです。
パソコンの内部に、プロキシとは別物のフォルダが作られ速度アップのためのデータが作られるという仕組みです。
こちらは編集が終われば削除可能。
というか削除しないとデータが溜まり続けてPCを圧迫するので終わったら消しましょう。
ではやってみましょう。
プロキシメディアの作り方
まずメディアプールに素材を並べます。
全部選択して右クリックし、[プロキシメディアを作成]をクリックします。
するとプロキシメディア、コピーファイルが作られます。
元の動画を返還するためかなり時間がかかります。
残時間が表示されるので別の仕事をして時間をつぶします。
変換が終わったら、作業ファイルを切り替えます。
[再生]メニューを開いて、[プロキシメディアがある場合は使用]にチェックを入れます。
次に[タイムラインプロキシモード]の値を[Quarter Resolution]とします。
このモードを選ぶと再生表示が四分の一になります。
これで4K編集が少しやりやすくなったと思います。
ネット上の情報には、最適化メディアの利用を促す情報が多々ありますが、多くはプロキシメディアの機能搭載前の情報なので、これらの情報はプロキシメディアと読み替えて問題ありません。
プロキシメディアと最適化メディアの選択基準│asteriscus
撮影してきた素材が4Kなどの高画質なものの場合、データファイルは重くなります。
そのまま編集ソフトにぶち込むと、データを読み込むだけでも精いっぱいです。
そこで考えられたのが、オリジナルデータは残しながら、編集に必要な情報だけ残してデータを軽くしてしまおうという考え方。
つまり影武者をつくって編集するやり方です。
この影武者をプロキシメディアと呼びます。プロキシ(Proxy)は英語で「代理」の意味です。
DaVinci Resolve17では一般的に「DNxHR xxx」を利用します。
これはエンコードやデコード処理は基本CPUに依存するもので。
DaVinci Resolve17が編集で使うGPUを使わずに済むことから、処理速度の軽量化が期待できます。
まとめ
DaVinci Resolveでは編集時にPCにかかる負荷を軽減するために、編集作業用のデータを利用する仕組みが2種類あります。それが、プロキシメディアと最適化メディア です。
プロキシメディアは最適化メディアの上位互換の機能で、バージョン17から搭載されました。
プロキシメディアと最適化メディアの選択基準│asteriscus
プロキシメディアを使うと編集で使うプレビューモニターの映像が爆速になります。
そのため編集もサクサク進みます。
デメリットはオリジナルの素材をプロキシメディアに複製するひと手間がかかること。
素材の量が多くなるとプロキシにエンコードする時間を見込む必要が出てきます。
目的に合わせてプロキシを使うか判断しましょう。