「動画編集のスキルって、なんとかお金にならないのかな…」
これ、ぼくがフリーランスになりたての頃に一番悩んでたことです。
DaVinci Resolve(ダヴィンチリゾルブ)をいじってて、「あ、これ人に配ったら喜ばれるんじゃない?」って思ったのが“プリセット”の存在。
特におすすめなのが、「ドキュメンタリー風のコントラストプリセット」。
この記事では、その作り方から販売まで、全部教えます。
本音で言うと、あまり人に教えたくない(笑)。でも今回は特別にシェア。
DaVinci Resolveで「ドキュメンタリー風コントラスト」プリセットを作って売る方法
【STEP1】ドキュメンタリー風ってそもそも何?
まず、「ドキュメンタリー風」ってなんぞや?って話なんですが、特徴はざっくり以下の通り。
- ✅ 暗部がしっかり締まってて、コントラスト強め
- ✅ 色味は少し寒色寄り(青みがかってる)
- ✅ 肌の質感はリアルに、フィルムっぽい粒子感があると◎
- ✅ 輝度よりも“空気感”重視(なんなら少しグレインを足すと良き)
Netflixで配信されてるドキュメンタリー番組を3本くらい観てみると、すぐにわかると思います。
この“イメージを言語化 → 分解 → 再現”していくためのステップについては後ほど深掘りします。
【STEP2】DaVinci Resolveでプリセットを作る手順
まずは一連の流れをおさらいします。
1. 映像を準備する
まずは素材となる映像を1〜2本用意します。手持ちの素材がない場合は、フリーの映像素材サイト(Pexels、Mixkit、Videvoなど)を使えばOK。
可能であれば、昼・夕方・室内とシーンを分けておくと、プリセットの汎用性が高まります。
2. Colorタブでグレーディング
DaVinch Resolveを起動し、素材を読み込みます。色味の調整を行うにはカラーページから行います。今回は基本ノードだけで下記のポイントを中心に仕上げます。初心者でも安心。
- ノード①:カーブでシャドウを締める
- ノード②:Lift/Gamma/Gainで、青寄りのトーンに(色温度下げる)
- ノード③:Saturationをほんの少し下げる(派手すぎると嘘っぽくなる)
- ノード④:グレイン(フィルムグレイン)を軽く追加
👨🎨 ポイント:「自然な黒つぶれ」と「肌のリアル感」の両立が肝です。
3. プリセット(PowerGrade)として保存
編集が完成したら、Colorタブの右クリック → 「Grab Still」で静止画を作成
→ それを「Export」で保存します。これが“PowerGrade”、つまりプリセット!です。自分が作ったプリセットは単独で販売も可能です。

動画を見て感じたイメージを、ただ“なんとなく”頭の中に置いておくのではなく、自分で映像化できるようにしたいです。どうすればいいですか。
「ドキュメンタリー風って何?」というイメージを自分で映像化できるようになると編集スキルの大きな飛躍につながります。
初心者向けに、“イメージを言語化 → 分解 → 再現”していくためのステップを、プロの視点でわかりやすく解説します。
🔰 ステップ1:「いいな」と思う映像を見つけてスクショせよ!
まず最初にやるべきは、
「自分が“これカッコいい”と思う映像を、3〜5本くらい探してくる」ことです。
Netflixで観られるドキュメンタリーの中でおすすめは以下のような作品:
- 『Our Planet(私たちの地球)』
- 『The Social Dilemma(監視資本主義)』
- 『Chef’s Table(シェフのテーブル)』
これらを観ながら、
「うわ、ここのシーンカッコいいな」って思った瞬間で一時停止してスクショを撮って静止画として保存しておきましょう。
📌 スクショは“感覚を言語化するための素材”です。脳内のふわっとした「いい感じ」が可視化されます。
🔍 ステップ2:「色・明るさ・空気感」に注目して観察
スクショを何枚か集めたら、次は観察タイムです。
初心者が意識するとグッと変わるポイントは、以下の3つ:
✔ 色味(Color Tone)
- 肌の色は?
- 暗部は何色?黒じゃない?青っぽい?緑っぽい?
✔ 明るさ(Contrast / Exposure)
- 黒がちゃんと黒いか?
- ハイライトが飛びすぎていないか?
✔ 空気感(Atmosphere)
- 全体的にシャープ?ふんわり?フィルムっぽい?
- ノイズ感やグレインはあるか?
📌 ここでやってることは、実は「映像の分解」です。プロの映像ディレクターがやってる超重要な習慣でもあります。
🎨 ステップ3:同じ色調を再現してみる(Color Match練習)
次にやるのが、ResolveのColorタブを使って、動画素材の見た目をスクショの見た目に近づけるトレーニングです。
具体的な手順:
- スクショ画像をタイムラインに読み込む(参考用)
- 映像素材を横に並べる(自分が編集する映像)
- Colorタブで少しずつ色調整:
- Lift(暗部)でシャドウの色を合わせる
- Gain(明部)でハイライトを揃える
- Saturation(彩度)を少し下げる or 上げる
- 色温度をスクショと比べながら調整
この工程を何度もやると、「自分のイメージ ≒ 現実の映像」に近づいていきます。
- 映像をスクショして観察し、
- 色・コントラスト・空気感を分析し、
- Resolveで何度も真似してみる
この繰り返しこそ、“垢抜ける動画編集者”への最短ルートです。

完全にマニュアルな作業ですね。まるで写経のようです。自分はせっかちなもんで、オートマチックに凌ぐ方法はありませんかね。
💡 裏技:AIツールを活用して「参考イメージ」を増やす
全自動化ツールはさすがにありません。ですが、最近では、次のような方法でもイメージの棚卸しと再現が可能です。人によっては時短につながるヒントになるかもしれません。
1. Pinterestで「Documentary Color Grading」と検索
界中の映像クリエイターが参考用にまとめたグレーディング画像が出てきます。
2. YouTubeで「Documentary LUT」などと検索
LUT紹介動画の中には、Before / After付きでカラグレが紹介されているものも多数あります。
3. ChatGPTやBing Image Creatorで「ドキュメンタリー風 映像」で検索生成
AIを使って自分のイメージを“見える化”するのも、意外と強力。
🧠 ステップ4:言語化→自分用テンプレートを作る
完成したプリセットはそのまま放置したままだと他のプリセットと区別がつかなくなります。そのためイメージが頭に残っているうちに効能書きのように、色味や雰囲気を自分の言葉で表現して残しましょう。
たとえば:
- 「コントラスト強め、シャドウ青寄り、肌はマット、彩度は低め」
- 「やや粒子感、温度は寒色、日常をドライに見せる雰囲気」
→ こういう“効能書き”を10個くらい作っておくと、次のプリセット作りの際、指標として使えるため爆速で作業できるようになります。
【STEP3】どうやって売る?どこで売る?
今どき、プリセットを売る場所はたくさんあります。代表的なのがこちら。
- 【国内】BOOTH、BASE、STORES
- 【海外】Gumroad、Sellfy、Creative Market
🎁 初心者には「BOOTH」がおすすめ。日本語で完結、手数料も控えめ。
【STEP4】売れるプリセットにする3つの工夫
1. Before / After をしっかり見せる
プリセットの効果を知らない人でもひと目でわかるように。
実際の映像キャプチャで、「Before」「After」を並べましょう。
2. 名前に“世界観”を込める
「ドキュメンタリープリセット」だけだと味気ない。
「Urban Truth LUT」とか「冷たい街の記憶」とか、ちょっと中二な感じが意外と刺さります(笑)
3. 動画にして紹介する
静止画より動画の方が効果が伝わるのは当然。
「60秒でわかるプリセット紹介」みたいなショート動画を1本作っておくと、販売ページのCVR(成約率)が一気に上がります。
【STEP5】実際に売れるまでのリアル
よくある質問で「本当に売れるの?」って聞かれますが…
**売れます。**少なくとも、ぼくは1プリセットで月に1〜3万ほどの売上がコンスタントに出ています。
重要なのは、
- 毎月1本は新作を出す
- 紹介ツイート・スレッド・YouTubeで告知する
これだけで、じわじわ売れてきます。
【まとめ】プリセットは「資産」になる
DaVinci Resolveって、無料で使えるのに超プロ向けの機能が充実してます。
だからこそ、“作れる人”になると、ものすごく強い。
プリセットは一度作れば、あなたが寝てても働いてくれる“資産”になります。
しかも、「誰かの編集をラクにする」って、ちゃんと人の役にも立てる。
🎬 最後に:今すぐ始めよう
今あなたのPCの中にあるプロジェクト。
その中から、1個「いいな」と思ったカラグレを切り取って、まずは1本プリセットを作ってみてください。
最初は売れなくてもOK。経験値になります。
「この1本が、誰かの仕事を助けるかもしれない」って思うと、ちょっとワクワクしませんか?
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 DaVinci Resolve でプリセットを制作販売する方法を書きます。