DaVinci Resolve | MKVから字幕を削除する方法|再エンコードなしでResolve編集OK!

フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 DaVinci Resolve | MKVから字幕を削除する方法を書きます。

字幕入りの動画ファイル(MKV)を編集します。言語は中国語です。はっきり言って字幕は邪魔なので削除したいです。DaVinci Resolveで字幕を取り除く方法を教えて。

MKVファイルって、映像+音声+字幕+メタ情報が全部ひとつの容器に入った“お弁当箱”みたいなものなんです。

だから「字幕を取り除く」=字幕トラックだけを抜き取って捨てる(または無効化する)ってこと。

ポイントは、再エンコード(画質劣化)せずに“中身の仕分け”だけすることです。

というわけで、プロの現場でも使う安全・確実な方法を3パターン、初心者さんでもわかるように説明します!

DaVinci Resolve | MKVから字幕を削除する方法

MKVファイルから「字幕(SRT / ASS / PGSなど)」だけを取り除いて、
字幕ナシの動画素材を DaVinci Resolve で編集できるようにする方法を三つ解説します。

方法①:MKVToolNix GUIを使う(いちばん簡単・無劣化)

✅ こんな人におすすめ

「コマンドとか苦手。クリックでサクッと終わらせたい」そんな人には、一手間かかりますが字幕を取り除いたファイルを別途つくって、そのファイルを編集すればOKです。

Step 1:MKVToolNixをインストール

  • 公式サイト(https://mkvtoolnix.download/)から
    Windows / macOS / Linux 版をダウンロード&インストール。
    無料&超軽いツールです。

Step 2:MKVファイルを読み込む

  • アプリを開いたら、中央の「ソースファイル」に
    編集したいMKVをドラッグ&ドロップ。

すると下に「トラック、チャプター、タグ」という一覧が出ます。
ここに映像(V)、音声(A)、字幕(S)が全部並んでます。

Step 3:字幕トラックのチェックを外す

  • 「トラック」欄で、
    Subtitles: ... または S_TEXT/ASS / SRT / PGS などと書かれた行があります。
  • その左のチェックをオフにします。
    (映像と音声だけ残す!)

Step 4:出力先を指定して「開始」

  • 下部「出力ファイル名」を設定(例:movie_no_sub.mkv
  • 右下の「マルチプレックス開始」をクリック。

わずか数秒で、字幕だけ取り除かれたMKVが完成!
※再エンコードしていないので、画質・音質は一切劣化しません。

Step 5:DaVinci Resolveで読み込み

  • できた movie_no_sub.mkv をResolveにドラッグ。
  • 映像と音声だけのクリーンな状態で編集できます!

方法②:ffmpegで字幕を抜く(コマンド派・超高速)

✅ こんな人におすすめ

「二度手間したくない」「複数ファイルをまとめて処理したい」そんな人には、オープンソースのメディアエンコーダFFmpegを使って変換する方法があります。FFmpegは動画、画像、音声等を扱えて、動画変換、軽い編集等ができるソフトです。

Step 1:ffmpegを用意

Step 2:コマンドを実行

ターミナル(またはコマンドプロンプト)で:

ffmpeg -i input.mkv -map 0:v -map 0:a -c copy output_no_sub.mkv

これで、映像と音声トラックだけをコピーして、字幕を除去します。
-c copy は「再エンコードしないでそのままコピー」)

補足:もし音声トラックが複数ある場合

メイン音声だけ残したいなら、トラック番号を指定します。

例:

ffmpeg -i input.mkv -map 0:v:0 -map 0:a:0 -c copy output_no_sub.mkv

→ 映像トラック0番+音声トラック0番だけ残す。

Step 3:Resolveに読み込んでOK

字幕は物理的にファイルから消えています。

方法③:Resolve内で“字幕非表示”だけする(作業中だけ隠す)

✅ こんな人におすすめ

「MKVはそのまま編集したい」「字幕は消せなくても映像上では見たくない」という人にはDaVinci Resolve上で非表示にしてしまう方法もあります。

Step 1:Media Poolでクリップを右クリック

クリップ属性(Clip Attributes)」→「字幕(Subtitles)」タブがあればチェックを外す。

もしくは、タイムライン上で字幕トラックを選択して削除。

Step 2:編集

字幕がオーバーレイされず、実質的に“見えない状態”で編集できます。

ただし、これはあくまで一時的な非表示。
書き出す時は字幕付きで出力されることもあるので注意!
確実に外すならやっぱり MKVToolNix or ffmpeg です。

🎯 どれを選ぶ?

方法特徴向いてる人
MKVToolNix無劣化・GUI操作・一番簡単初心者・ノーコマンド派
ffmpegバッチ処理・高速コマンドに抵抗ない人
Resolve側で非表示一時的な作業用納品や再配信では不要字幕を出したくない時

💡 実践シーンの例

  • 配信アーカイブ素材(Twitch/YouTube)を編集して再投稿したいけど、自動字幕が邪魔!
     → MKVToolNixで字幕OFF → Resolveでカット編集&サムネ化。
  • 映画の翻訳テスト素材を映像だけで使いたい。
     → ffmpegで字幕除去 → カラコレ検証に使う。
  • 社内教材を再編集したいけど、字幕が被って画面操作が見えない。
     → Resolve内で字幕非表示にしてカットだけ編集。

✅ 注意点

  • 外部SRTを焼き付けたハードサブ(映像に直接埋め込まれた字幕)は取り除けません。
     → これは「映像に描かれている文字」なので、編集で消すにはトリミング/モザイク/上書きテロップ
    しか方法なし。
  • 逆に、ソフトサブ(トラックとして別)なら、今回の方法ですぐ除去できます。

🎬 まとめ

はい、というわけでございまして!
MKVの字幕は怖くない。
実体はただの“乗っかってるトラック”なので、
ちょっと外してあげれば、映像も音声もスッキリ自由!

しかも、MKVToolNixやffmpegを使えば、
再エンコードなし=画質そのまま、時間数秒!

Resolveで「字幕が消えない!」と詰んだら、
いったんこの処理を通してから編集に戻ってみてください。
作業が一気に軽くなりますよ。