【保存版】美術品の写真を動画に使うときの 著作権 と注意点まとめ

フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 美術品写真の 著作権 と注意点を書きます。

みなさん、旅行や休日に美術館へ行ったこと、ありますよね?
で、「わー!この絵めっちゃ感動した!」「この彫刻の迫力やばい!」ってなって、ついスマホを構えちゃう…。

でもその写真、あとでVlogやYouTubeに使おうとしたとき――
「これ、勝手に動画で使って大丈夫なの?」
って、不安になったことありませんか?

僕も最初は「美術館に展示してあるものだから、撮ったら自由に使えるでしょ」くらいに思ってました。
でも実際には著作権・所有権・撮影禁止ルール…いろんな壁が待ち構えてるんです。

今日は、初心者でも一撃で理解できるように、「美術品を撮った写真を動画で使うときの注意点」を、実際のシーンを交えながら解説します。

初心者でも一撃でわかる!「美術品を撮影した写真」を動画で使うときの 著作権 上の注意点

まず結論:美術館に許可は必要?

結論から言います。美術品を撮影した写真を動画利用したい場合・・・

原則として「美術館の許可」は必要ありません。
(ただし条件あり!)

例えば、ゴッホやモネの作品のように作者が亡くなって70年以上経っている作品なら、日本でも海外でも著作権は消滅しています。
だから、その写真を動画で使っても著作権侵害にはならないんです。

ただし――

  • 撮影禁止の場所で撮った写真はアウト
  • 撮影者(=写真家)に著作権が発生する場合もある
  • 美術館独自のルール(クレジット表記や利用料金)を求められる場合もある

こういう例外があるので要注意。

美術品の著作権ってどうなってるの?

ここで一度「著作権の保護期間」を整理しておきましょう。

  • 日本:作者が死亡してから70年(※2022年に改正。昔は50年でした)
  • アメリカやヨーロッパ:死亡後70年が基本

つまり、たとえばピカソ(1973年没)。
→ 2043年まで著作権が存続します。

逆にゴッホ(1890年没)や北斎(1849年没)の作品は、すでに保護期間が切れているので自由に使えるわけです。

ただし、こんな落とし穴も

美術館に行くと「撮影禁止」の看板ありますよね?
これは著作権とは別の問題で、「館内ルール」なんです。
つまり、著作権的にOKな作品でも、美術館が「撮影禁止」と決めていたら、その場では撮影できません。

例えるなら――
「ゴッホの絵は自由に使える」けど、
「美術館の中でこっそり撮っちゃダメ」ってことです。

図録や本に載ってる写真を使うとき

もう一つよくあるのが「図録」や「パンフレット」に載っている美術品の写真を動画に使いたいケース。

これ、実は意外と複雑です。

  • 絵画(平面作品)の場合:
     写真に撮影者の独自性はほとんどないので、撮影者の著作権は認められない。
     → 基本的に利用可能。
  • 彫刻や立体作品の場合:
     撮影者のアングルやライティングに工夫が入るので、写真家に著作権が発生する。
     → 使うならその撮影者(出版社)に許諾が必要。

つまり、平面と立体で扱いが違うんです。

例えば――

  • ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」(絵画)なら、保護期間が過ぎていればOK。
  • ロダンの「考える人」(彫刻)は、写真家の著作権が乗っかってくる。

実際のトラブル例

僕の知り合いで、美術館で撮った絵画の写真をサムネに使ってYouTubeに投稿した人がいました。
すると、美術館から「クレジットを入れてください」と連絡が来たんです。

法的には美術館の「所有権」と「著作権」は別物。
つまり、美術館は作品を持っているけど、作品の著作権までは支配していません。

でも実際には、美術館ごとに利用ルールを設けていて――

  • クレジット表記が必須
  • 商用利用は別料金が必要

なんてケースもあるんです。

「え?これって法律的に本当に必要なの?」と思うかもしれません。
実際、パブリシティ権(有名人の顔などに発生する権利)は美術品には適用されません。
でも、トラブルを避けたいなら、美術館のルールに従ったほうが平和なんですよね。

初心者が守るべき「安全チェックリスト」

  1. 著作権の保護期間を確認(作者死亡後70年以上なら基本OK)
  2. 撮影禁止エリアでは撮らない
  3. 図録やパンフの写真は注意(立体は著作権あり)
  4. 商用利用ならクレジット表記や利用規約を確認
  5. 「所有権」と「著作権」は別物だと知る

まとめ:美術品を動画で使うときの心構え

美術品って、見た瞬間に感動が湧き出る特別な存在ですよね。
でも、その感動をシェアする動画を作るときには、「法律の目線」が必要になります。

  • 著作権が切れている作品なら、自由に使える。
  • 撮影禁止のルールはちゃんと守る。
  • 図録や立体作品は撮影者の権利を確認する。

これだけ意識しておけば、炎上やトラブルを避けて、安心して作品を紹介できます。

僕自身も昔、美術館でこっそり撮ろうとしてスタッフさんに止められた経験があります。
そのときは恥ずかしかったけど、逆に「ルールを守ることがクリエイターとしての信頼につながる」って学びました。

あなたも、撮影と利用のルールを理解して、安心して素敵な動画を作ってください!