🔰 そもそも「写り込み」ってなに?
動画撮影中、知らずに人の顔やキャラクターのポスター、ブランドロゴ、建物のアートなどが映ってしまうこと、ありますよね?
これが「写り込み」です。
そしてこの写り込み、実は訴訟や炎上の原因になることもあるんです!
✅ 本文:初心者にも一撃でわかる「写り込みトラブルとその対策」
⚠️ よくある「写り込みトラブル」5つ
肖像権とは?プライバシー・著作権との関係や侵害の判断基準について分かりやすく解説!
①【肖像権】街中で撮った顔がトラブルに⁉️
例:商業用の動画に、通行人の顔がくっきり映っていた!
• 問題点:本人に無許可で動画に使うと「肖像権の侵害」にあたる可能性大。
• 対策:
• 撮影前に声をかけて許可を得る(モデルリリース)
• モザイクやぼかしで顔を隠す
• 後ろ姿・遠距離・ピンボケなどで個人が特定できない工夫
②【著作権】ポスターやアニメキャラが映ってた!
例:飲食店を撮影したら、アニメのポスターが背景に…。
• 問題点:キャラクターや絵画も「著作物」。無断使用は著作権侵害に。
• 対策:
• 編集で削除・ぼかす
• 権利者から許諾を得る
• 「付随対象著作物」として認められる場合もあるが、専門知識が必要(※後述)
③【商標権】ロゴがバッチリ映ってた!
例:有名ブランドのロゴ入りTシャツが目立って映っている…。
• 問題点:動画を見た人が「その企業の広告?」と誤解すると、商標権侵害の恐れ。
• 対策:
• ロゴ部分を隠す・モザイク
• 商業利用の場合は、企業から使用許可を取る
④【プライバシー】撮っただけでも違法になる?
例:イベント会場で撮影 → 個人の顔がたくさん映ってた!
• 問題点:「撮っただけで違法」とされるケースも。プライバシー権の侵害にあたる場合がある。
• 対策:
• 撮影前に「撮影しています」の掲示を行う
• モザイクや編集で個人の特定を防ぐ
• 個人宅や私有地は絶対に無断撮影しない
⑤【建物やアート】景色の中にあるのにNG?
例:有名ビルの前で撮ったら、背景に巨大な彫刻が!
• 問題点:
• 公道からの撮影ならOK(著作権法第46条)でも、建物の内部や私有地はNG
• 彫刻やアート作品は著作物として保護されることがある
• 対策:
• 公共の場所から外観だけを撮影
• 美術作品や内部の撮影は必ず施設に確認を取る
対策
街角撮影が多い動画の場合、よくあるケースが「通行人の顔」に関する権利処理です。
テレビ番組の場合は権利処理の作業が発生することを想定して、撮影現場で専門の担当者がいちいち確認をとるのが普通です。
確認の取り方としては、撮影前に撮影が開始されることを口頭または紙面でわかりやすく周知して、撮影されると支障のある人に撮影があることを知らせる努力を行います。
たいていの場合はこれでOK。もし了解が取れない人が確認できれば、担当者の情報をもとに編集段階で当該部分にモザイク処理などを施します。
センシティブなケースでは事前に撮影同意書を取ることでのちのちのトラブルを回避する場合も少なくありません。
肖像権同意書は、写真や動画の被写体となった人物から、肖像権の使用について同意を得るために作成される書面です。これは、肖像権侵害のトラブルを避けるために重要な書類です。
【弁護士監修】肖像権使用同意書・許諾書テンプレート(ワード) | 電子契約書管理サービス「マネーフォワード クラウド契約」
🤓 よくある質問と誤解
Q:「映ってるだけならOKでしょ?」
→ NGの可能性あり!
特に「商業利用(広告・YouTube収益化動画など)」ではリスクが高まります。
Q:「非公開の撮影なら大丈夫?」
→ それも危険!
プライバシーは「撮ること自体」が問題になることも。たとえば盗撮は公開してなくても犯罪です。
Q:「“付随対象著作物”ってなに?」
→ 周囲にたまたま映ってしまった著作物などのことで、著作権法第30条の2により例外的に利用が認められることがあります。
付随対象著作物(ふずいこうたいちょさくぶつ)とは、元の著作物に依存しているが、それ自体は独自の著作権を持つ作品のことを指します。これには、元の作品から派生したり、変形させたりしたものが含まれますが、元の作品が著作権で保護されている場合、その使用には制限が生じることがあります。
具体例
1. 翻訳作品: ある本を別の言語に翻訳した場合、その翻訳は付随対象著作物です。元の著作物の著作権が存続している限り、翻訳者は元の著作物の権利者から許可を得る必要があります。
2. 映像作品のリメイク: 映画や小説を元にした新たな映画や舞台も付随対象著作物です。リメイクや改変する際は、元の著作権者の権利を尊重しなければなりません。
3. キャラクターの二次創作: 人気キャラクターを使ったファンアートや同人誌もこれに該当します。元のキャラクターに関する著作権が有効な限り、作成者は権利者からの許可が必要となります。
ただし、かなりグレーゾーンなので、初心者は避けたほうが無難です。
✅ 炎上しない動画を作る5つの基本ルール
1. 事前許可を取る習慣をつける(撮影許可・モデルリリース)
2. 編集段階で気になる映り込みはぼかす
3. 商業利用時は特に慎重に!
4. プライバシー配慮を忘れずに
5. 「知らなかった」では済まされないと知る!
📌 まとめ:トラブル防止のコツは「配慮とひと手間」
映像は記録であると同時に「公開物」になります。
意図せぬ写り込みが思わぬトラブルや炎上に繋がることも…。
ちょっとした配慮や編集のひと手間が、
あなたの動画を守る最強の武器になります。
「知らなかった」で損しないように、今日から写り込み対策を始めましょう!
参考図書

もっと詳しく知りたい人は、著作権に強い専門家の書いた初心者向け解説書を読むのもおすすめ。プロがわかりやすく解説するから読みやすく、頭にすんなり入りますよ」


こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 写り込み を書きます。