カラーバランスを調整する際、特に初心者が直面しやすい「白とび」と「黒つぶれ」という現象を防ぐポイントについて解説します。
白とびと黒つぶれは、写真や動画の一部が適切に表示されず、明るすぎたり暗すぎたりして細部が失われる現象です。これを防ぐには、カラーバランス調整の基本的な知識を理解することが重要です。
DaVinci Resolveで「白とび」と「黒つぶれ」の防ぎ方
白とびと黒つぶれとは?
• 白とび:明るい部分が輝きすぎて真っ白になり、ディテールが見えなくなる現象です。太陽やライトが強く当たる場面で起こりがちです。
• 黒つぶれ:暗い部分が真っ黒に潰れてしまい、細かい影やディテールが見えなくなる現象です。暗い環境やコントラストの強いシーンで発生しやすいです。
白とび・黒つぶれを防ぐカラーバランスの調整方法
カラーバランスの調整には、三つの要素を見極めながら行います。専門用語がわかりにくいかもしれませんがとにかく覚えましょう。
露出の調整
• 露出を適切に設定することが基本です。DaVinci Resolveで編集する場合、露出を調整するスライダーを使って、全体的な明るさを調整します。
• ヒストグラムや波形モニターを活用し、ハイライトやシャドウが極端になりすぎないよう確認しましょう。例えば、ヒストグラム上で右端が切れていれば白とび、左端が切れていれば黒つぶれが起きている可能性があります。
ガンマとゲインの調整
• ガンマ:中間調の明るさを調整するスライダーです。これにより、明るさを変えずに、ディテールを引き出すことができます。
• ゲイン:ハイライトの明るさを調整します。ハイライトを強調しすぎると白とびが起きるため、注意深く設定しましょう。
Lift(持ち上げ)とOffset(オフセット)の調整
• Liftはシャドウ部分を持ち上げることで黒つぶれを軽減しますが、持ち上げすぎると不自然になりがちです。
• Offsetは画面全体の明るさを一括調整できますが、極端にいじると白とび・黒つぶれが発生しやすいため、細かく調整してください。
慣れないうちはあちらを立てればこちらが立たず状態になりやすく、初心者にはわかりにくいかもしれませんが、自分なりの解決方法を見つけると先に進みやすくなります。
防ぎ方の例:青空や夜景など
• 青空や日光が強い屋外シーン:白とびが起きやすいので、露出を低めに設定し、ハイライトを調整します。ガンマを微調整して、青空のディテールを引き出すと自然な仕上がりに。
• 夜景や暗い室内:黒つぶれが発生しやすいため、Liftを調整して暗部のディテールを見せるようにします。ゲインを上げて夜景のライトを強調しすぎると白とびの原因になるため、注意が必要です。
自動調整ツールの活用
DaVinci Resolveには、自動で露出や色の調整を行う機能もありますが、これだけに頼ると逆に白とびや黒つぶれが発生しやすくなることもあります。自動補正を使用した後に微調整することで、初心者でも適切なバランスが取りやすくなります。
まとめ:練習とツールの活用がカギ
白とびや黒つぶれの対策は、カラーバランスの練習を重ね、DaVinci Resolveのツールをうまく活用することで身についていきます。
最初は難しく感じるかもしれませんが、基礎的な設定や調整方法をマスターすれば、初心者でも自然で魅力的な映像を作成できるようになります。
こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 初心者向けに DaVinci Resolve の使い方を解説します。