After Effects で簡単にプロ級の美肌に!Beauty Box 6.0を使った実戦的スキンリタッチ術(初心者向け)

フルタニ

こんにちは、フルタニです。放送局で番組作りをしてました。 After Effects Beauty Box 6.0の使い方を書きます。

「あのシーン、人物の顔にテカりが…!撮り直せない!」ってとき困りますよね。

そんなとき、頼りになるのがAfter EffectsとBeauty Boxです。

これ、魔法じゃない。正しく使えば“自然で説得力のある美肌”が秒で作れます。今回はリアルな現場感(インタビュー、ミュージックビデオ、商品撮影での実例)を交えて手順をザックリと、でも丁寧に解説しますよ。

After Effects【Beauty Box】で「肌をキレイに修正する」超実践ガイド(初心者OK)

ざっくり結論(忙しい人向け)

  1. まずはノイズ除去・色補正で素地を整える。
  2. Beauty Boxを適用してAnalyze Frameで肌色を自動検出。
  3. 自動マスクをベースに目・歯・アクセサリを除外(新しいAIマスク使うと楽)。
  4. スムージング量は「少なめ→中→足りなければ部分的に手で調整」。不自然になったら戻す。
  5. 最後に**シャープネスや肌ディテールの再導入(周波数分離っぽく)**でリアルさを戻す。

(補足)Beauty Box 6.0はAIベースのShine Removalや自動マスク機能が強化され、目や歯などの誤適用を避けられるようになりました。レンダリング高速化のためにCUDA/Metalサポートもあるので、M1/M2/M3やNVIDIAの人も恩恵を受けます。

現場でよくあるシチュエーションと解決法(具体例でイメージしよう)

例1:インタビュー(屋内・クローズアップ)

被写体の鼻筋と額にテカりがある。撮り直し不可。

手順:

  1. Premiere/AEで基本の露出・ホワイトバランスを整える。
  2. AEでBeauty Boxを適用 → Analyze Frame。肌色を自動取得。
  3. Shine Removalをオン(6.0では肌以外にかからないAIマスクが便利)。必要に応じてMask Expand/Shrinkで頬〜額ラインを微調整。
  4. Smoothing(滑らかさ)は「低」から入れて少しずつ上げる。目の周りはIntensityを下げるか、目周り除外マスクを追加。
  5. 最後に目・まつ毛の細部を少しシャープにして完成。

例2:ミュージックビデオ(暗めのライティングで汗・ハイライトが強い)

広範囲のハイライトが肌以外にも飛ぶことがあります。

そんなときもBeauty Box 6.0のShine Mask(AI)を使えば、ハイライト処理を肌だけに限定できて安心です。

さらに動きが激しい場合はモーショントラッキング→マスクを追従させる。AEのトラックやMochaを併用すると楽勝です。

実作業:After Effectsでのステップバイステップ(初心者向け)

  1. フッテージ準備
    • ノイズが強ければNeat Videoなどで軽くノイズ除去。
    • 基本の色補正(Exposure/White Balance)で素地を整える。
  2. Beauty Boxを適用
    • エフェクトメニューからBeauty Box Videoを選ぶ(Premiereのタイムラインでも同様)。
    • 「Analyze Frame」を押すとプラグインが肌色を検出してマスクを作成します。
  3. マスク調整
    • 自動マスクで目・歯・アクセサリが入っていたら、Beauty Box内の「Eye/Mouth Mask」やレイヤーマスクで除外。6.0ではAIがかなり賢くなって誤検出が減っていますが、完全ではないので目視確認は必須。
  4. スムージングの調整
    • Amount(量)を少しずつ上げる。ノイズが消えすぎてプラスチックフェイスになったら戻す。
    • Detail Preserve(ディテール保持)を使って目元や毛穴感を残す。
  5. 部分的修正
    • ニキビや大きなシミはBeauty Boxでぼかした後、スポット修正(塗りつぶし+クローニング)で処理することも。
  6. 仕上げの質感戻し
    • 軽いシャープ、コントラストで肌の“息づかい”を戻す。周波数分離の考え方で高周波(テクスチャ)を少し重ねると自然。

失敗しないコツ(僕が現場で学んだこと)

  • 「やりすぎない」。7割の効果で十分ナチュラル。観客は“自然”を裏切られると違和感を覚える。
  • 目・まつ毛・髪・アクセサリは必ず除外。表情を殺さないため。
  • 肌が動的に変わるショット(汗をかく、汗が流れる)はフレーム確認とトラッキングが命。
  • 複数カメラで肌の色が違うときはカメラごとにAnalyzeを行うこと。

プリセットとワークフロー提案(テンプレ)

  • プリセットとは「料理のレシピ」みたいなもので、一度決めた設定を保存して何度でも使える。
  • ワークフローとは「料理の手順」みたいなもので、どんな順番で作業するかの道しるべ。

初心者のうちは「まずはプリセット通りにやってみる → ちょっと崩れたら自分で塩加減を調整」って感じでOK。いきなり全部手動でやると失敗しやすいから、テンプレに乗っかるのが一番安心です。

After EffectsでBeauty Boxを使うなら、僕がよくやる流れはこんな感じ:

  1. 色や明るさを整える(下ごしらえ)
  2. ノイズを軽く取る(下味つけ)
  3. Beauty Boxをかける(肌をキレイにする)(メインの調理)
  4. マスクで目・歯を守る(焦げないように見張る)
  5. 部分的にスポット修正(味見して塩足す)
  6. 仕上げのシャープ・コントラスト調整(盛り付け)

これが僕の“テンプレ(基本の流れ)”です。

プリセット例(初心者向けに解説)

1. Interview_Portrait.bb

→ インタビューで使う用。

  • スムージング:弱め(肌をほんのり滑らかに)
  • ディテール保持:強め(毛穴や目元のリアルさを残す)

つまり、「自然さ重視の設定」。近距離で顔がアップになるときはやりすぎ注意なんですよ。


2. MusicVideo_Sheen.bb

→ ミュージックビデオで汗やライトがギラッと反射するとき用。

  • Shine Removal:強め(テカりを取る)
  • Eye/Mouth Mask:オン(目や口はぼかさないよう保護)

これは「ライブで汗かいてても、照明で顔がツルツルになりすぎない」ための設定。実際にアイドルMVとかではめっちゃ使えます。

3. Product_FaceShot.bb

→ 化粧品や美容系の商品の宣伝用。

  • スムージング:弱め
  • 局所的にスポット修正(シミや吹き出物だけ隠す)

これは「肌全体をツルッとさせるんじゃなくて、気になる部分だけそっと隠す」イメージ。商品のリアル感を保つために自然な肌を残します。

Q&A(よくある質問)

Q. After Effectsのどのバージョンまで使える?

A. 最新版(2025時点)対応で、Beauty Box 6.0は最新Creative Cloudに対応し、M系列MacでもMetalサポートがあります。インストーラーと互換性情報は公式ダウンロードページを確認してください。

Q. レンダリングが遅いんだけど?

A. GPUアクセラレーション(CUDA/Metal/OpenCL)を有効にしているか確認。6.0はこれらのサポート強化で高速化が見込めます。

最後に(個人的な一言)

撮影現場で「ちょっとだけ助けて!」ってときのBeauty Boxは、本当に救世主。

だけど“魔法”に頼りすぎず、ライティングと演技を大事にするのがプロの仕事だよね。

撮り直せるなら撮り直す――でも、どうしても無理なら、落ち着いてこの手順を踏んでください。自然な肌、美しい表情、それが一番伝わるんだから。

参考(主要ソース)

  • Beauty Box 6.0 リリース情報(Digital Anarchy公式ブログ/新機能:Shine Removal、AIマスク等)。
  • ダウンロードと互換性情報(Beauty Box for Premiere & AE ダウンロードページ)。
  • 新機能の解説(Newsshooter/RedShark等のレビュー記事)。
  • プラグイン基礎チュートリアル(Digital Anarchy チュートリアルページ)。